おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
美しきリリー・クリュッグが若き億万長者を罠にハメる、90年代のセクシー系サスペンスを彷彿とさせる豪華キャストのインベージョンスリラー!!
作品紹介
2024年2月2日公開
今回ご紹介する作品は、新星リリー・クリュッグの魅力満載のセクシーサスペンス作品です。
それでは、まずはあらすじから、
若くして富豪となったクリスは、ある夜、可憐な魅力を放つスカイと出会い恋に落ちるが、ある日暴漢に襲われ足を骨折してしまう。
車椅子生活になってしまったクリスを気遣い、一緒に暮らし始めるスカイだったが、その時、クリスは、スカイの本性を知ることになるのだった!?
監督は、リメイク版の(プッシャー)や、ハル・ベリー主演のサスペンス(チェイサー)等のスペイン出身ルイス・プリエトで、
90年代に流行したような悪女もののセクシーサスペンスを演出しています。
主人公の若き富豪役は、(ギヴァー 記憶を注ぐ者)や(ヴァンパイアアカデミー)等のキャメロン・モナハンで、
ちょっとした事で危険な深みにどんどんハマっていく男を演じています。
で、本来の主演とも呼べる悪女役で、アンソニー・ホプキンス主演の(ゼロコンタクト)や、マイケル・シャノン主演の(HEART OF CHAMPIONS)等の
リリー・クリュッグが登場し、体当たり演技でキャメロンを虜にしていきます。
で、リリーが登場当初宿泊している友人宅アパートの管理人役で、近年は(ガンズ&バレッツ)(詳しくはこちら)や、
(レッドブレイク)(詳しくはこちら)等の、比較的低予算なで活躍しているジョン・マルコビッチが登場し、物語に深みを与えています。
で、後半になってやっと登場する悪党役で、(コンティニュー)(詳しくはこちら)や(炎のデスポリス)(詳しくはこちら)等の
フランク・グリロが登場し、今回は徹底して最低な悪人を演じています。
で、出番は少な目ですが、主人公の元奥さん役で、(ANNAアナ)(詳しくはこちら)や(ヴァレリアン 千の惑星の救世主)等の
サッシャ・ルスが登場し、前半だけかと思いきや後半も活躍していきます。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、若くしてビジネスが成功して巨万の富を築き、そのビジネスも引退して悠々自適の生活を送る富豪であるキャメロン・モナハンが、
妻とは離婚届けに後はサインするだけ、という状況の中、深夜のコンビニで、ワインを選んでいる最中の美女リリー・クリュッグと出会うシーンから始まります。
で、ちょっと話しかけられただけながらも、あまりの魅力に、一瞬で虜になってしまったキャメロンは、
リリーのアパートの前まで車で送り届ける役目をかって出ますが、リリーは友人と喧嘩中で、今すぐには帰宅しずらいという事で、
それなら熱が冷めるまでの期間、自宅で過ごすように誘い、そのままあっという間に深い関係に発展して行きます。
で、翌朝、友人と暮らすアパートへ帰って来るリリーを、そのアパートの管理人であるジョン・マルコビッチが、自宅の部屋から覗き見してリリーの何かを怪しんでいるようですが、
同居している友人(女性)は、そんなリリーに実はぞっこんで、朝帰りのリリーに詰め寄ります。
で、そんな出来事が起こりつつ、もう一人のぞっこん、富豪キャメロンは、どうしてもあの荒々しい一夜が忘れられず、
連絡先を知らせずに帰宅したリリーが務めるバーへとやってきて、リリーと再会します。
で、一緒に夜道を歩いていると、停めていた車を盗もうとしていた窃盗犯に遭遇し、逆上した犯人にキャメロンが襲われ、足を骨折させられてしまいます。
で、不自由になった生活をサポートするため、リリーがその役目を請け負って、そういう事なら、という感じで、同棲生活が始まります。
で、車いすに松葉づえ姿になったキャメロンは、意気消沈、元妻のサッシャ・ルスからも離婚のサインの催促の連絡が入りますが、それどころではなかった現状を話します。
で、ニュースを見ていると、、、、、
※↓ここからは、物語展開に触れている部分がありますので、ご注意ください↓※
あのリリーと同居していた友人が、自宅で自殺か他殺か分からないような姿で遺体で発見される(第一発見者はマルコビッチ)という事件が発生している事を知ります。
で、フライドチキンをバケツで買って帰って来たリリーが、チキンにむしゃぶりついていると、キャメロンがリリーの友人の死に関する事件の話をし始めると、、、、、
という感じで、本題である魔性の女ファムファタール展開へと突入していく、というのが大体の大筋となっています。
本作がファムファタールものだという事は、恐らく本作を鑑賞するほとんどの人が分かっている事ですので、
見所としては、美人で無垢な若い女性が、悪女へと変貌する意外性よりも、いかにして悪女が富豪の懐に入って行くのか?
という、リリー側の目線ですので、キャメロンがじわじわと騙されていく、ハラハラドキドキ感は薄めで、正体を明かす時も、割と淡白にサクッと明かされます。
ですので、どちらかというと、悪女に見えない容姿の悪女が、富豪を騙して痛快に乗っ取りを進めていく様がメインの見所となっています。
90年代に人気だったファムファタールものを彷彿とさせる内容で、雰囲気的には、悪女で狂気の殺人犯、しかも刃物を振り回す(氷の微笑)のシャロンストーン演じるキャサリン・トラメルと、
ティーンエイジャーながらも、妖艶な魅力を持ち、同級生宅の家庭内に入り込み、そのままその家庭を乗っ取ろうとする(ボディヒート)のドリュー・バリモア演じるポイズン・アイビー、
そこに雪山の事故で動けなくなった作家が、近くに住む作家のファンであるキャシー・ベイツ演じる元看護士アニーに救われるが、新作の結末に憤慨したアニーに監禁・拷問される(ミザリー)等、
人気作品を良い所取りしたような内容となっています。
ただ、本作のほぼ主演とも言えるリリー、凄く魅力的で、今後も大活躍しそうな輝きを放っているのですが、
本作で演じている
一見悪女には見えない、実は凶悪な犯罪者
という役柄に、ピッタリとハマっているとは言い難く、どの角度からみても悪女には見えません。
言い換えると、優し気にしている前半と、正体を明かして魔性フルスロットルな後半とのギャップがほとんどありません。
もっと、ゲスな言い方をすると、前半の優し気な女性が、後半もそのまま悪女プレイをしている、という感じでしょうか。
もしかすると、早めにサクッと正体を明かしてしまうのは、その雰囲気では怪しい狂気をチラつかせて危うさを引っ張るのは難しいと判断したためかもしれません。
という感じで狂気による危機感はほとんど感じられないリリーの役柄ですが、さらに富豪に狙いを定めて監視していたアパートに、
富豪の家を覗いていた望遠鏡をそのまま放置して部屋を出てきたので、逆に自分自身が、自分が使っていた望遠鏡で、マルコビッチに覗き見される、
という知性的な面でも、ツッコミどころが多く、恐らく同じような犯行を繰り返しているような雰囲気ですが、
手がかりを残しまくる、という動揺した初犯のような行動も、キャラクターのペラさに拍車をかけています。
後半、いよいよ本格的に物語に参戦するサッシャ・ルスと本格的な格闘も期待しましたが、勿論急にそんなサバイバルアクションな展開になるはずもなく、
ちょっともみ合う程度の対決で終わってしまいます。
という事で、ツッコミどころがあり過ぎるために、緊迫感は薄めですが、
リリー・クリュッグの
悪女には見えない女子が、どのように悪事をこなしていくのか?
という、ちょっと本来の意図とは少しズレていますが、そのズレが存在しているために他の同系列作品とは、また違った魅力を持った作品となっていますので、
セクシーサスペンス好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、リリー・クリュッグ、今後も大活躍を期待できそうですので、次回作は、もっと明るいコメディや、ホラーコメディ作品のヒロイン役など
魅力を十分発揮できる作品で観たいですね!
作品情報
2022年製作 アメリカ製作 サスペンス
監督 ルイス・プリエト 製作 ジョン・マルコビッチ 製作総指揮 フランク・グリロ
出演 キャメロン・モナハン、リリー・クリュッグ、ジョン・マルコビッチ、フランク・グリロ、サッシャ・ルス
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