おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
成り行きで娘を誘拐された元麻薬中毒者である母親が、決死の覚悟でマフィア組織に戦いを挑む一夜の騒動を描いたサスペンスアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、オルガ・キュリレンコとハーヴェイ・カイテルが共演したサスペンスアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
元麻薬中毒者であるカリーナは、今現在では中毒を克服し、娘のために必死で働いていた。
しかし、そんなある夜、帰宅途中に、ある男が、もう一人の男を射殺する現場を目撃してしまう。
咄嗟に逃げるカリーナだったが、目撃された事に気付いた犯人は、カリーナの後を追い始め、やがてマフィア組織を巻き込んだ大きな事件へと発展していくのだった!?
監督は、テレビドキュメンタリーシリーズ(HOME)や、オーランド・ブルームのドキュメンタリーシリーズ(Orlando Bloom: To the Edge)等の
スコット・ワイントロブで、シングルマザーが巻き込まれる一夜の騒動を演出しています。
主人公の元麻薬常習者である母親役に、(ガンズ&バレッツ CODE:White)(詳しくはこちら)や(9人の翻訳家)(詳しくはこちら)等の
オルガ・キュリレンコが登場し、事件に巻き込まれていきます。
で、主人公を襲う事になる謎の男役で、(ワイヤールーム)(詳しくはこちら)や(ロストフライト)(詳しくはこちら)等の
オリバー・トレべナが登場し、主人公を事件に巻き込んでいきます。
で、マフィアのボス役で、(レザボアドッグス)や(アイリッシュマン)等のハーヴェイ・カイテルが登場し、凄みの効いた演技で主人公達を追い詰めていきます。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、元麻薬中毒者ながらも、今現在は中毒を克服し、娘のために必死で働いている母親カリーナ(オルガ・キュリレンコ)が、
麻薬に再び溺れそうになっている友人を助けつつも、勤務先のレストランのオーナーにどやしつけられ、店じまいして帰宅するシーンから始まります。
で、帰宅しようと自家用車に乗り込もうとしたその時、通りの向かいの建物の窓ガラスを割って飛び出してきた男と、
その男を無情にも銃で射殺してしまう男による、殺人現場をいきなり目撃してしまいます。
で、身の危険を感じたオルガは、速攻で車に乗り込んで逃げようとしますが、オルガに気付いた犯人の男(オリバー・トレべナ)も、
目撃者のオルガを始末するために自身の車に乗り込み、激しいカーチェイスが始まります。
で、その後、犯人が運転している方の車が、通りを飛び出してきたトラックと激突し、車は横転し爆発、オルガの方の車も勢い余って建物にぶつかってしまいます。
で、ダメージを受けながらもなんとか、その場を動こうとしたオルガの車に、事故によって負傷した犯人オリバーが入り混んできて、銃を突きつけます。
わけもわからないままに、車を運転させられる事になったオルガですが、とりあえずオリバーは、自身の負傷を治療するために、オルガに命じて薬局に向かい、
銃で狙いながら治療に必要な薬をゲットし、そのままオルガの自宅で傷の治療を行います。
で、その時にマフィア組織のボス(ハーヴェイ・カイテル)からオリバーへと電話が入り、期限までにボスへ現金を収めなければ、トンデモない目に合ってしまう、という事がわかります。
で、ドラッグディーラーから、大量のドラッグを奪って現金をゲットし、ハーヴェイに献上しようとするオリバーと、
成り行きで協力させられるオルガの二人が夜の街を走り回る中、調度帰宅してきたオルガの大切な一人娘がマフィア組織に人質に取られる事になってしまいます。
で、当初事件自体には無関係だったオルガも、大切な娘を取り戻すために、身を挺してマフィア組織相手に決死の救出作戦を決行する、、、、というのが、大体の大筋となっています。
娘のために決死の戦いを繰り広げる母親役のオルガ・キュリレンコと迫力のマフィア役が渋いハーヴェイ・カイテルが激突するサスペンスアクション作品です。
まず、日本版のDVDジャケットは最近の流行りに寄せたデザインで、オリジナルポスターのデザインから、
オルガ・キュリレンコの顔の部分だけを拝借してボディ部分は完全に創作した日本独自のデザイン
ですので、本編では戦う女子の戦闘服であるタンクトップ姿には一度もなりません。
というより、
そういう内容の作品ではありません。
主人公は、元麻薬中毒者で一時の母、という設定だけで、特殊訓練を受けた強い女性ではありませんので、
事件には巻き込まれますが、あくまで脅されて対処しているだけで、逃げる行動がメインとなっています。
ただ、日本版DVDジャケットは、レディースアクションジャンルにありがちな、実際の内容とは違うミスリードなデザインではありますが、
実際の本編の内容も、ハッキリしないというか、設定がふわっとした物語で、期待通りには行かない、ハッキリ言ってしまうとツッコミ所が満載な作品となっています。
まずは、冒頭、物語の舞台となる美しい景色と街並みが映り、これから始まる作品世界への期待感が非常に煽られていきますが、
物語のメインは夜中なので、基本的に真っ暗な画面ばかりで、美しい街並みが画面に映る事はほとんどありません。
で、殺人事件の目撃者となってしまったオルガは、成り行きで、その犯人に脅されて夜通し走り回る事になりますが、
相手は銃を持っているとはいえ、車で横転事故に合った上に腹部に車の部品が突き刺さる程の重症を負っていますので、
どう見ても隙だらけで、いつだって逃げ切れそうなのに、オルガは逃げようとしません。
後半には娘が人質に取られる、という逃げられない理由ができますが、中盤までは、何故か逃げようとしません(大分時間が経過してから逃げますが)。
で、この殺人犯、中盤以降、オルガの娘が人質に取られてしまうタイミングで、実は、、、、、というそれまでの流れを変えるような新事実を明らかにしますが、
そこに行き着くまでの流れが、散々悪人としての面(理由があってやむを得ず悪事を働いている、とかではなく完全な悪人)しか描かれていませんので、
中盤以降、いきなり見方が変わるような設定を加えられても、時すでに遅し、という感じで全く感情移入できないので、
それ以降に描かれるラストバトルも、なんとなくしっくりこないままに、ハーヴェイと激闘を繰り広げる事になります。
で、後半は、この二人が、なんとなくバディのような関係になり、ハーヴェイに戦いを挑む事になりますが、
元麻薬中毒者で一児の母、という設定以外は何もなかったはずのオルガが、急にマフィアから奪ったマシンガン等のゴツイ武器を容易に扱って、
マフィアをバンバン倒してしまいますので、結局は、完全な無双レディファイターと化してしまいます。
さらに細かい部分も突っ込んでしまうと、元麻薬中毒者という設定も、物語展開には特に影響しませんので、
その設定自体が無くてもほとんど問題ないようなキャラクター設定となっています。
これが、精神的に追い込まれて、またドラッグに手を出しそうになる、、、とか、ドラッグに走りそうになるところを、娘のために思いとどまる、、、
等、設定と物語展開が上手くりリンクしていればと良かったと思うのですが、どうでしょうか。
という事で、エンディング直前の蛇足シーンも含めて、キャラクター設定や、物語展開等、色々ふわっとした感覚で押し切ったような内容ではありますが、
オルガ・キュリレンコVSハーヴェイ・カイテル、という対決が見れる貴重な作品ではありますので、サスペンスアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2023年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション
監督 スコット・ワイントロブ
出演 オルガ・キュリレンコ、ハーヴェイ・カイテル、オリバー・トレヴェナ、アリス・アストンズ、タイラ・アセラフ
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