ザ・エンド (FIN)93分

投稿者: | 2022年8月9日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

突然前触れもなく人々が消えていく、という謎を最後まで引っ張る(28週後)の製作者と(永遠のこどもたち)の脚本家が組んだ終末スリラー!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、突然消えていく人々の恐怖を描いたパニックスリラー作品です。

それでは、あずはあらすじから、

20年ぶりに山のキャビンに集まった仲間たち。

久しぶりの再会に焚火を囲み楽しい時間を過ごしていたが、彼らには思い出したくないある過去があった、、。

そんな時、突然の閃光と共に電子機器が使用できなくなり、自分たち以外の気配が消えだす。

何が起こったのか、理由を探るためにキャビンを後にした彼らだったが、事実は想像を絶するものだった、、!?

突然の出来事に戸惑うメンバー

突然人々が消えていく、という終末世界を描いたスペイン産のスリラー作品です。

出だしは、Jホラーなどにありがちな、昔の仲間が久々に集まって、打ち解けていくものの、過去には何か共通の思い出したくない思い出があり、

それが原因で会わなくなったという共通のトラウマがある、という点でもありがちな出だしとなっています。

近年でも南アフリカ製作の(ゲームオーバー)(詳しくはこちら)等がそのままの設定でしたので、ホラー・サスペンスジャンルでは、一つの定番の設定となっています。

で、本作ですが、本作の場合、メンバーそれぞれが、思い出したくない過去の出来事があり、その出来事の当事者であるアンヘルという人物が、

この会に登場しない、という事で、そこからサスペンスの匂いがだんだんと香っていきます。

アンヘルという人物に過去に一体何が?というサスペンスです。

メンバーは主人公と今現在の彼女(のふりをしているだけの雇われ女優?)と、まじめな女性、プレイボーイとその彼女、など個性的な面々で、それぞれ何かありそうな雰囲気を持っています。

誰が、何の目的で呼び出したのか?などの謎の部分も含めて和気あいあいとしながらも謎は深まっていきます。

焚火を囲んで楽しくやっていたりもしますが、会話の節々で、この場にいないアンヘルに対してメンバーが何かをしたようで、それが原因で顔を合わせなくなったようです。

で、呼び出したのがアンヘル本人だという事が分かり、目的は復讐か?という疑心暗鬼も広がり、サスペンスの流れが加速していきます。

本当にアンヘルが呼び出したのか?

というところで、突然稲光と共に何かが落ちたような音が轟きます。

で、その轟音と共に携帯などの電子機器だけではなく、車のドアさえ開かなくなり、山奥のキャビンという事もあり、とにかく街へ繰り出そうという事になります。

しかし、街までは非常に距離があるので、簡単にはいけない。

では山道を近道してなんとか歩いて行こう、という事になります。

という事で、本作のメイン展開である、目的地に向かっての移動シーンへと移っていく事になります。

ちょっとしたロードムービーです。

要するに本作は出だしこそホラー・サスペンス作品にありがちな展開で始まるものの、移動のシーンに入ると人間消失がメインとなるSF的なスリラー作品へと変わっていきます。

例えるなら代表的な福音小説の映画化(人間消失)シリーズと、その原作の再映画化であるニコラス・ケイジ主演のサスペンス(レフト・ビハインド

のように終末世界でどんどんと人間が消失していく物語となっていきます。

大筋で言うとほとんどそのままの(人間消失)展開で、理由もなくどんどんと人が消えていきます(宗教的には理由があるのかもしれませんが)。

ですので、主人公たちは答えを求めて旅を続けますが、特に物語上理由があって消える、という事もなく、消えていきます。

ラスト近くで主人公が核心にせまるような台詞を言いますが、宗教的な解釈もできるし、そうではない解釈もできる、といった感じにあえてはっきりとした説明は避けているような表現をしています。

脚本が(マローボーン家の掟)(詳しくはこちら)のセルヒオ・G・サンチェスと(パスト&フューチャー)(詳しくはこちら)の ホルへ・ゲリカエチェバァリア

という事で雰囲気は満点ですが、

本作は他の作品のように分かりやすい作品というわけではなく、観る人の解釈に(かなり)委ねる内容となっていますので、

賛否両論ある作品ではないかと思われます。

あえて、説明をしないようにしているので、その含みを持たせた消化不良感がある意味狙い、とも取れますが、それにしてももう少し説明してもらった方が、、、という感じがしますが、どうでしょうか。

という事で、ホラー、SF、サスペンス、福音映画、と同とでも解釈できそうなちょっと変わった作品となっていますので、

色んな世界観を味わいたい、といった方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2012年製作 スペイン製作 SFスリラー

監督 ホルヘ・トレグロッサ 脚本 セルヒオ・G・サンチェス、ホルへ・ゲリカエチェバァリア

出演 マリベル・ベルドゥ、ダニエル・グラゴ、カルメン・ルイス、ミケル・フェルナンデス

その他の終末系作品

宇宙人侵略もののを形を借りたまさかのラブコメディ(エンド・オブ・ザ・ワールド地球最後の日、恋に落ちる)はこちら

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