お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
眠っている間に時限爆弾を仕掛けられた若者たちの、残り時間をかけた殺し合いを描く、命がけのバトルロワイヤルアクションホラー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、訳ありの若者たちが、時限爆弾を仕掛けられ、残り時間を争って殺し合いを展開するアクションホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
森でキャンプをするために集まった9人の若者のたち。
それぞれ、楽しく就職後の話をしていたが、そこへ突然、卒業校の元教師が現れ、直後に睡眠ガスによって全員眠らされる。
暫く後に目を覚ました若者たちは、自分たち全員に時限爆弾付きのベストを着せられている事に驚愕する。
そして教師は、『当時お前たちと同級生だった息子が死んだのは、お前らのせいだ、俺は復讐のためにやって来た』
という、言葉と共に、取りだした銃で自殺してしまうのだった。
その直後、時限爆弾のカウントダウンは始まり、地獄のゲームは始まった!?
気を失っている間に着用させられた時限爆弾付きのベストによって、カウントダウンが始まる中、親友だった若者たちが残り時間の奪い合いをかけて、
バトルロワイヤルを繰り広げていく、というバトルホラー作品です。
日本の(バトルロワイヤル)のような映画や、ホラー小説、コミックではお馴染みの、唯一生き残る事ができる最後の一人の権利を懸けて殺し合いを展開していく物語となっています。
いわゆるゼロサムゲームです。
ハリウッド作品でも低予算のB級作品などでちらほら見かけますが、日本では映画や小説、コミックなどで、すっかりお馴染みの定番の展開ですので、
物語展開自体は、割と王道の流れとなっています。
ある森に高校生時代からの同級生である若者9人が集まります。
そこで、キャンプを設置しながら、和気あいあいと昔話などをしていますが、どうも高校時代に、仲良くしていたものの、
ある事がきっかけで、それぞれのその後の人生に深く影を落としてしまったような事件が起こったようです。
そういった訳ありの過去も含ませつつ、いきなり冒頭で、参加者9人が意識を失います。
その臭いから睡眠を誘うガスを吸わされたようで、参加者全員が一時期意識を失っていたようです。
で、目が覚めてみたら、全員何やら物騒なプロテクターのようなベストを着せられています。
そのベストの中央部分にはカウンターがあり、全員残り60分程度になっています。
で、どうやってもこれが外せない仕掛けになっているようです。
というところで、卒業校の元教師が突然登場します。
『私の息子があの時死んだのは、同級生であるお前たちの責任だ!その命を弄んだ罪を十分償え!』
と言って、いきなり自殺してしまいます。
で、若者たちがパニックになる中、メンバーの一人が見当たらないので、森の中を探してみると、その人物もベストを着用させられて、拘束されています。
ただ、カウンターの残り時間はごく僅かで、あと数分となっています。
そこで、何があったのかの説明を聞くと、このカウンターは残り時間で、0になると爆弾が爆発する。
生き残るのは、最後の一人だけで、残り時間自体は、誰かを殺せば、その人物の残り時間を奪う事ができる、というルールを説明してくれます。
パニックと疑心暗鬼が蔓延する中、いよいよその人物の残り時間は0となり、本当に爆発してしまいます。
という、ところでバトルロワイヤルの開幕、となります。
手間暇かけて、復讐しに来た割には、その教師は、ルール説明もせずにいきなり自殺してしまう、という締まりのないところから始まってしまいますが、
いざ、開幕すると、なかなかにグロ描写も入れつつ、だんだんと鬼畜となっていく様が、バトルロワイヤル感を盛り上げていく展開となっています。
大筋こそありがちな設定ではありますが、本作のアイデアの光る部分は、残り時間の奪い合いができる、という部分に尽きるかと思われます。
誰かを殺せば、その人物が持っていた残り時間が、自分へと加算されますので、残り時間が少なくなるにつれ、おのずと殺し合いが始まっていく、という流れになっていきます。
さらに、何かのセンサーが付いているようで、誰かが命を落とせば、その時一番近くにいた者に、残り時間が移行する、
というルールなので、必ず殺した本人に残り時間が移行するわけではなく、他のメンバーの殺人現場に突如乱入して残り時間を奪ったり、
逆に残り時間を奪ってあげたい人物の代わりに、他人を殺してあげる、という行為も成り立ちます。
このルールがあるために、バトル展開のバリエーションが非常に豊富になっていて、ほどなくして、この森が修羅場と化していきます。
元々、その過去の事件をきっかけに、友情はほとんどなくなり、うわべだけの関係になってしまっていたようで、その日ごろの鬱憤が全て噴出し、
さらに、そもそもサイコな素質を持っていたような人物も混ざっていたようですので、血みどろスプラッター作品へと展開していきます。
という感じで、馴染みのある大筋で、テンポも良く、なかなかに見やすい作品ではありますが、登場人物9人のほとんどが、あまり共感できるようなキャラクターがいないために、
感情の移入度は低く、過去になにかをやらかし、そのまま償うことなく、社会に出てしまっている自分勝手な若者たちが、
お互いを罵り合いながら、殺し合いをしている様子を、客観的に見ている、ような作品になっているところが少し残念です。
もう少し、感情移入できるようなキャラクターがいれば、ハラハラドキドキ感ももっとあったと思うのですが、、。
という事で、南アフリカ製作、という珍しい作品ですが、作品の雰囲気は、ハリウッド作品とそれほど大差はなく、設定の面白さとテンポ良さで、
最後まで、一挙に鑑賞できる作品となっていますので、アクションホラー好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
突っ込み所は多いですが、結構楽しめますよ。
作品情報
2020年製作 南アフリカ製作 アクションホラー
監督 アラスター・オア
出演 ショーン・キャメロン・マイケル、レイン・スワート、スラヤ・サントス、クレイグ・ウルバニ
その他のデスバトルホラー作品
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突然連れて来られた森で富裕層がしきる人間狩りに強制参加させられる人々を描いた(ザ・ハント)はこちら
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