おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
(ジョンウィック)のような裏社会の世界観を女性主人公とサポートメンバーで描いたカレン・ギラン主演、ミッシェル・ヨー共演のレディースアクション!!
作品紹介
2022年3月18日公開
今回ご紹介するのは、カレン・ギランが独特の世界観でアクションを繰り広げる殺し屋アクション作品です。
それでは、あまずはあらすじから、
暗殺組織の凄腕の殺し屋サム(カレン・ギラン)は、組織の金を奪った男の殺害を依頼される。
滞りなく任務を遂行するサムだったが、実はその男が組織から金を奪ったのは、誘拐された娘の身代金を支払うためだった事実が判明する。
責任を感じたサムは、その金を持って誘拐犯の元へと向かうが、その行為は、同時に暗殺組織への裏切り行為となるのだった!?
(ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー)や(ジュマンジ ウェルカム・トウ・ジャングル)等のカレン・ギラン主演のレディースアクション作品です。
世界観的には(ジョンウィック)の殺し屋家業のファンタジックな異世界感をもっと推し進めたような内容となっています。
ですので、基本はカレン・ギラン無双、といった感じのアクションとなっています。
物語もいたってシンプルで、裏の世界で有名な腕利きの殺し屋であるカレン・ギランが、闇組織の金を盗んだある男の暗殺依頼を受け、
任務を実行するものの、その男は実は、誘拐された娘の身代金を工面するために組織の金を盗んでいたので、
そのままだと誘拐されたままのその男の娘が殺されてしまう、という事で、見過ごせなかったカレン・ギランが、そのまま誘拐された、その娘奪還に向かう、
という感じで、急激に正義のヒーロー化していきます。
という事で、組織の金を返せなくなったカレン・ギランに組織の別の暗殺者がこぞって押しかかる、という感じで、
完全に(ジョンウィック)と化していきます。
そこからは助けた子供とコンビを組みながら、ズッコケ暗殺者3二人組や、他の凄腕暗殺者と戦いつつ、数が多すぎるので、
闇組織御用達の秘密の図書館に逃げ込みます。
この図書館は一般客は入れず、3人の女性職員だけが務めていて、本の中のページをくりぬいて銃が隠してあったり、
札束が隠してあったり、という感じで闇の活動に必要な用具が全て揃うようになっています。
この図書館と、武器を所持して入店できない闇組織御用達のダイナーの2か所が(ジョンウィック)で言うところの暗殺者の集うコンチネンタルホテルのような役目を担っていて、
独特(真似ているので独特とは言わないかもしれませんが)な世界観を醸し出しています。
で、本作の見どころの大きなポイントの一つでもありますが、この図書館に勤める職員(というか闇世界の住人)の3人がそれぞれ豪華なメンバーとなっています。
まずは、(マルコムX)やゴールデングローブ賞を獲得した(TINAティナ)、最近でも(プラックパンサー)等で活躍中のアンジェラ・バセット、
(スパイキッズ)や(シンシティ)、(ウォッチメン)等のカーラ・グギーノ、
そして、(レディファイター詠春拳伝説)(詳しくはこちら)、(イップマン外伝マスターZ)(詳しくはこちら)等のミシェル・ヨー。
さらにカレン・ギランの母親でもあり、伝説の殺し屋役でもあるヒットマンにテレビシリーズ(ターミネーター/サラ・コナークロニクルズ)でサラ・コナーを演じていたレナ・ヘディと、
非常に豪華なキャストが結集して作品世界を盛り上げています。
ですので、前半はカレン・ギラン無双展開で、中盤以降はこのレジェンド女優達の無双アクションが見所となっていきます。
監督は(オオカミは嘘をつく)のイスラエル人監督ナヴォット・パブシャット監督で、物凄くB級作品が大好きなようで、
作品にも様々な作品にオマージュを捧げるようなシーンが多々見受けられます。
どうもクエンティン・タランティーノ監督のお気に入りのようで、本作もタランティーノ所有の映画館でプレミア上映が行われたようです。
個人的には悪役の一人がマッチを口にくわえていたので、(男たちの挽歌)のチョウ・ユンファ演じるマークのオマージュか?とも思っていたのですが、
インタビューによると本作は(キルビル)に物凄く影響を受けたようですので、要するに(ジョンウィック)等の比較的最近の(香港映画などに影響を受けたハリウッド作品)の影響が濃いようです。
ですので、(男たちの挽歌)等のジョン・ウー作品の影響を受けているかは微妙、、、といったところでしょうか。
前半はどこかえ見たことのあるようなデジャブ感と、独りよがり感に、慣れるまでに少し時間がかかりますが、
中盤の戦闘中に、両腕がしばらく麻痺する、という怪しい薬を撃たれてから以降のアクションが、なかなか熱い展開となっていきます。
切羽詰まった状況に追い込まれ、非力な存在だったはずの子供の助けも借りながら、二人三脚的に危機を回避していく
というアクションのアイデアが非常に素晴らしく、そんなに凄腕の殺し屋に見えないカレン・ギランが、
動きを制限されているのに的確な指示を出して危機を回避できているので、やっぱり凄腕、という感じで設定に説得力を与えていきます。
ただ、ビジュアル重視(というより真似重視)な作風のようですので、どこかで見た雰囲気作りは満点なのですが、
伝説のレディースアサシンたち、という設定のキャストたちが、カッコ良くスローでジャンプしながら銃を連射したりするものの、
全員、そんなに強そうに見えない、というのはやはり、ちょっと世界観の軽さに繋がってしまっているようで、少し残念なポイントとなっています。
カレン・ギランも雰囲気たっぷり(特に前半)ですが、格闘シーンになると、何故かカットをほとんど割らずに、ある程度の時間続くアクションをワンショットで描かれていますので、
格闘というより、喧嘩にしか見えないのが残念なところです。
セガール作品ですと、セガールは何もしなくても、動ける適役スタントマンが勝手に吹っ飛んでくれるので、
カット割との合わせ技で、それなりに強く見えますが、本作はそういうアクションに力を入れている作品ではなく、雰囲気重視の作品のようですので、
なんとなく、活発に動いていたら、なんとなく勝っていた、という感じのアクションになっています。
因みに、数々の名アクションシーンを生み出してきたミシェル・ヨーも同じような扱いなので、アクションシーンはありますが、そんなには活躍しません。
それでも、華麗な女性がカッコ良く決まりまくる、という見ていてスカッとするアクション作品にはなっていますし、
ストレス発散にはもってこいの作品ですので、アクション映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
個人的には前半のズッコケ3人衆と両腕が動かない状態でのアクションが一番楽しめました。
作品情報
2021年製作 フランス・ドイツ・アメリカ製作 レディースアクション
監督・脚本 ナヴォット・パブシャット
出演 カレン・ギラン、レナ・ヘディ、クロエ・コールマン、カーラ・グギーノ、アンジェラ・バセット、ミシェル・ヨー、ポール・ジアマッティイ、イヴァン・ケイ
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