お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
90年代に活躍が期待されながらも、映画界から遠ざかっていた才人、リチャード・スタンリー監督20年ぶりの監督作!!!!
作品紹介
2020年7月31日公開
今回ご紹介するのは、H・P・ラブクラフトの原作をニコラス・ケイジ主演で映像化したSFホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
都会の喧騒を離れ、閑静な田舎に引っ越してきたガードナー一家は、理想の生活を送っていた。
そんな時、突如空から謎の隕石が飛来し、ガードナー家の庭に落下する。
その時から、植えた覚えのない奇妙な色の華が咲き、飼っている犬や、飼育している動物の様子がおかしくなり始める。
やがて、その異変が家族にも及び始めたとき、ガードナー家と正体不明の何か、との戦いが始まる!?
(死霊のしたたり)や(ネクロノミコン)など90年代に映像化された原作小説を多く持つホラー作家、H・P・ラブクラフトの原作(宇宙からの色)の映像化作品です。
制作会社はニコラス・ケイジ主演で好評だった(マンディ地獄のロードウォリアー)を製作したイライジャ・ウッド率いるスペクトルビジョン社。
前半はファミリードラマとして家族の人間関係を描きつつ、中盤に隕石が落下してからは、怒涛の特撮ホラーとして展開していきます。
その表現方法も、昔からの特殊効果を用いた異形の生物の造型に最新のCGを加えて、
紫やピンクを基調とした独特の色の映像センスでブレンドした他の作品とは一線を画する雰囲気を持った作品となっています。
その特撮魂溢れるモンスター造型が妙に懐かしいと感じていると、監督が、まさか、まさかのリチャード・スタンリー!!
リチャード・スタンリー監督は90年製作の名作SFホラー(ハードウェア)で注目され、92年製作の(ダストデビル)も好調、しかし順調にステップアップ中の96年製作の(D.N.A)の製作中に大揉めに揉めて監督を降板。
それ以降嫌気がさしたのか、監督業から遠ざかっていた状態でしたが、
20年ぶりに本作で監督復帰、しかも大好きなラブクラフト原作をニコラス・ケイジ主演で、というまさに奇蹟のような作品となっています。
完全に引退したと思っていたので、正直、観始めるまで完全にリチャード・スタンリー監督自体の存在を忘れていました。
そんな流れでの作品ですので、そりゃ90年代色の強い作品になるのは当たり前ですね。
ニコラス・ケイジも前半は珍しく普通のお父さんとして良い味を出しておきつつ、
後半はいつものサイコっぽい感じの演技に突入していきますので、色々楽しめます。
(マンディ地獄のロードウォリアー)の好評に気をよくしているのか、時々他の作品である、やっつけ感的な演技ではなく、
B級(C級のときもある)作品を連発する前の落ち着いた演技を披露してくれているような気がします。(気のせいかもしれませんが)
正直、内容的には、それほど新鮮味はありませんが、90年代から突如タイムスリップしてきたような、
リチャード・スタンリー監督の独特のセンスの光る奇跡の作品ではありますので、機会がありましたら、是非ご鑑賞して頂きたい作品となっています。
因みに(ハードウェア)はBD化されていますが、プレミア化、(ダストデビル)に至ってはVHSのみの発売という状態です、、。
作品情報
2019年製作 アメリカ・ポルトガル・マレーシア製作 SFホラー
監督・脚本 リチャード・スタンリー 原作 H・P・ラブクラフト 制作 イライジャ・ウッド
出演 ニコラス・ケイジ、ジョエリー・リチャードソン、マデリン・アーサー、クオリアンカ・キルヒャー、トミー・チョン
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