お薦め度 ★★★★★☆☆☆☆☆
ロバート・デ・ニーロ、トミーリー・ジョーンズ、モーガン・フリーマン、ハリウッドレジェンド3人による映画界を舞台にした保険金詐欺をめぐるドタバタコメディ!!
作品紹介
2021年6月4日公開
今回ご紹介するのは、1970年代のハリウッド映画界を舞台にレジェンドスター3人の共演が実現したドタバタコメディ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
1970年代のハリウッド、ヒットしないB級作品ばかりを製作し倒産寸前の映画会社ミラクル映画社のプロデューサー、マックス(ロバート・デ・ニーロ)は、
自社の出資者である映画マニアのギャングのボス、レジー(モーガン・フリーマン)に借金返済を迫られ、苦肉の策で新作の主演俳優を事故死に見せかけて保険金をだまし取るアイデアを思いつく。
その新作のために年老いた伝説の俳優テューク(トミーリー・ジョーンズ)をキャスティングし、なんとか事故を起こそうとするが、
自殺願望のあったデュークは予想外の名演技を見せていく、、。
ロバート・デ・ニーロ、トミーリー・ジョーンズ、モーガン・フリーマンという生きる伝説の名優たちが夢の競演を果たしたハリウッド内幕コメディ作品です。
これまでもタランティーノ監督の話題作(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド)や、デニーロ主演の(トラブル・イン・ハリウッド)、
ロバート・アルトマン監督の(ザ・プレイヤー)などハリウッド内幕ものは人気のジャンルとなっていますが、本作はハリウッドが輝いていた1970年代と舞台としながらも、
完全にお気楽なドタバタコメディとして描かれている点が一つの特徴となっています。
(アイリッシュマン)でダークな世界の登場人物を演じたデ・ニーロが、次回作には明るい作品に出演したい、という意向によって本作主演が実現したようです。
ですので本作は名優3人が登場し、保険金殺人を企てるような物語でありながらも、一貫して明るく、名作映画たちへのオマージュも随所に見られる優しい雰囲気に包まれた作品となっています。
監督のジョージ・ギャロはデ・ニーロ作品の中でもかなり重要な作品である(ミッドナイトラン)の脚本家としても知られ、
18歳のころに本作の元になった(THE COME BACK TRAIL)という一般公開されずに、ラフカットのみの未公開フィルムを偶然滞在先のホテルで見る事になり、
その世界観をいつか自身で映画化したいと思い描いてきた、という事で色々な偶然が重なって奇跡的に映画化が実現したようです。
その苦労は、本作の物語にも反映され、映画製作のためにプロデューサーが四苦八苦する様子が笑いを交えて描かれています。
主演として担ぎ出されるトミーリー・ジョーンズは、かなり皺が目立ちますが、ここぞという時の演技はやはり説得力があり、
後半の撮影シーンで人生について語るシーンは、劇中劇ですので、その前後の物語が分からないにも関わらず、一瞬にして感情を持っていかれる、
という名優にしかできない名シーンとなっていて感動を呼びます。
ただ、モーガン・フリーマンの荒っぽいギャング団のボスに関してだけは、どこからどう見ても優しいおじいちゃんにしか見えないので、
名演技ではありますが、個人的には少し違和感を覚えました。
コメディなので、そういう違和感さえも楽しむべきだとは思うのですが、、やっぱり佇まいが優しすぎます、、。
という感じで、主演俳優を事故死に見せかけての殺害計画は、ラストの展開で前半の伏線を回収する形で、一発逆転を迎えます。
保険金詐欺、殺人、ギャング、など暗めの作風になりそうな物語を明るく優しい作品に仕上げているのは、長年培ってきたデ・ニーロとの信頼関係と並々ならぬ映画への愛と努力によって実現しているのだと思われます。
という事で、これだけのレジェンド3人が共演する事自体が奇蹟で、映画ファンの方でしたら楽しめる映画ネタ満載となっていますので、
機会がありましたら是非ご鑑賞ください。
主演3人がそれぞれ、楽しそうに演じているので、それを見ているだけでも観る価値ありますよ。
あと、エンドクレジット後におまけがありますので最後までご鑑賞ください。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 コメディ
監督・脚本 ジョージ・ギャロ
出演 ロバート・デ・ニーロ、トミーリー・ジョーンズ、モーガン・フリーマン、エミール・ハーシュ、ザック・ブラフ、ケイト・カッツマン
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