お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
閉園中の遊園地の清掃業務に就いた男ニコラス・ケイジが、その遊園地のゆるキャラたちと壮絶なグロバトルを繰り広げるアクションホラー!!
作品紹介
2021年7月10日公開
今回ご紹介するのは、ニコラス・ケイジが製作と主演を担当したバトルアクションホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
人里離れた田舎町で車が故障した男(ニコラス・ケイジ)は、持ち合わせがなく、現れた修理工に修理代金の代わりに一夜の清掃作業を提案される。
快く申し出を受けた男だったが、その清掃場所は閉園中の遊園地で、そこには得体の知れない何かが潜んでいるのだった!?
ニコラス・ケイジ製作・主演によるアクションホラー作品です。
物語は非常にシンプルで、田舎町の閉園された遊園地で一夜限りの清掃業務についたニコラス・ケイジが、そこに巣くう邪悪なもの(着ぐるみ的なゆるキャラの姿をしています)とバトルを繰り広げる内容となっています。
その閉園中の遊園地(ウィリーズワンダーランド)にいる邪悪な存在は、遊園地のゆるキャラへと姿を変えて、外部から来た旅行者などを襲っているようで、
それを手引きしているのが、車の修理を依頼した業者という事で、町に住む一部の人間側の悪人によって手引きされています。
そんな(悪魔のいけにえ)の影響も感じさせる導入ですが、ただニコラス・ケイジとゆるキャラがバトルするだけの物語ですと、
展開が無さ過ぎるので、そのニコラス・ケイジのバトル物語に、その田舎町で暮らす若者たちのドラマが絡んでくるようになっていきます。
その若者たちは、初登場時こそホラー映画にありがちな無軌道な無法者っぽい感じですが、いざ、また閉園中の遊園地に生贄が閉じ込められていると分かるや否や、
全員協力して、邪悪な存在を退治しに向かう、という意外に見どころのある若者たちで、まんまと地獄の遊園地バトルに参戦してしまいます。
という事で、ニコラス・ケイジ単独ではホラー映画として犠牲者が描けませんので、これで一挙に犠牲者候補が膨れ上がります。
で、邪悪なゆるキャラたちによって、せっかく参戦した若者たちが、割とあっさり目に犠牲になっていきます。
結構良い存在感がある人達ばっかりだったので非常に勿体ないですが、中心にいる少女(準主役的な役柄)はやたらと活躍しますが、
それ以外はカタルシスもなにもない感じでサクッと離脱していきます。
で、それだけの犠牲者がでているので、ニコラス・ケイジも絶体絶命かと思われますが、そこがやっぱり製作も兼任しているニコラスですので、
ニコラスだけは何の理由もなく、滅茶苦茶強い、という設定になっています。
(アースフォールJIUJITU)(詳しくはこちら)のように武術に長けている、という感じではありませんでしたので、ただただ喧嘩が強い、的な意味だと思われます。
で、その強さが半端なく、体格の良い若者たちが無残な姿で犠牲になるような強敵でも、数発のパンチで圧倒、あとは腕をもぎ取ったり、
首を引きちぎったり、と結構残酷な目に合わせていきます。
ちょっと見ていると可哀そうになる瞬間があるぐらいに容赦がありません。
ただ、完全にワルゆるキャラ相手ですので、やっている事の残酷度に比べてグロさ自体は薄く、ギリギリ悪者退治の範疇に収まっています。
この匙加減が非常に良いバランスなので、本作がホラーであり、血糊も相当量吹きあがるのに、それほどグロさは感じない、という独特の雰囲気を作り出しています。
その世界観にプラスアルファして謎の男ニコラス・ケイジは、本作ではそのキャラクターのひととなりが全く分からない上に、一言も言葉を発しない、
という非常にチャレンジングな役柄を演じています。
この独特なキャラクターの描き方なども含めて製作も担当したニコラス・ケイジの手腕が上手く発揮されている秀作ホラーだと言えるのではないでしょうか。
という事で、物語の大枠自体はありがちな内容ですが、実際描かれている世界観は唯一無二となっていますので、ホラー好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
ニコラス・ケイジ作品の中でも、本作は面白い方に振り切れた作品となっています。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 アクションホラー
監督 ケヴィン・ルイス 制作 ニコラス・ケイジ
出演 ニコラス・ケイジ、エミリー・トスタ、べス・グラント、リック・ラッツ、クリス・ワーナー
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