アドレナリン フルスロットル(GET FAST)87分

投稿者: | 2025年1月18日

おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

(Mr.&Ms.ストレンジ)のジェームズ・クレイトン監督・製作・脚本・主演による、ドラマ要素を極端に削ぎ落した、アクションシーンメインの現金争奪アクション!!ドラマはペラペラですが、アクションは結構楽しめます!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、ジェームズ・クレイトンによるワンマンアクション活劇です。

それでは、まずはあらすじから、

シーフとビックの泥棒コンビは、犯罪組織の女帝ヌシから大金を強奪するが、逃走中に組織員と現金の奪い合いとなり、激しい銃撃戦となる。

なんとかシーフが現金を手に取り、逃げ切る事には成功するが、相棒のビックが組織に連れ去られてしまったため、

シーフは偶然知り合った青年トムと共に、ビック救出作戦を決行するのだった!?

監督・製作・脚本・主演とマルチに活躍しているのは、(Mr.&Ms.ストレンジ)(詳しくはこちら)や(スーパーナチュラル)等の

ジェームズ・クレイトンで、アクションメインの現金争奪戦のヒーローをあっさり目に演じています。

ジェームズ・クレイトン

中盤から相棒となるアイスクリーム売りの青年役で、ドラマシリーズ(Almost Unsolved)や(I Am Somebody’s Child: The Regina Louise Story)等の

スレイマン・アブトゥが登場し、巻き込まれながらも、次第に主人公と友情を交わしていきます。

スレイマン・アブトゥ

で、主人公の師匠兼古くからの相棒役で、(バイオインフェクション)や、清水美沙ジョン・ローン共演の(プライベートムーン)等の

フィリップ・グレンジャーが登場し、主人公と友情ドラマを繰り広げます。

フィリップ・グレンジャー

で、主人公達を追うマフィア組織の殺し屋役で、(ラ・バンバ)や(ヤングガン)等のルー・ダイヤモンドフィリップスが登場し、渋さを増した佇まいで、作品世界を深めます。

ルー・ダイヤモンド・フィリップス

そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、いきなり、無法者ヒーローっぽい主人公であるシーフ【泥棒】(ジャームズ・クレイトン)と、

相棒のおじさん、ビック(フィリップ・グレンジャー)が、もう一組の悪そうな無法者と大金の入ったバッグを巡って激しいガンバトルや、

飛行機、イカす車等を駆使しての激しいチェイスシーンから始まります。

いきなりこういう車や
こういう飛行機で
こういう敵っぽい奴らと
こういうヒーローっぽい奴が
こういう相棒っぽいおじさんと共に既に戦っています

いきなりクライマックスのような展開ですが、顔見世程度のアクションではなく、じっくりとガンバトル&チェイスが描かれて、

現金バッグは敵バディに奪われてしまい、ヘリで逃げられそうになりますので、その直前に阻止しますが、

タイミング悪く、扉にバッグの肩紐を挟まれてしまったヒーローは、そのままヘリの外部に張り付いた状態で、少しだけ移動し、

スタント的な見せ場をちょっと挟んだ後は、肩紐を切って結構な高さから、

紐が引っかかって、ちょこんと座ったまま飛び立つヒーロー

そのまま落下します。

この高さから装備無しで落ちます。
でも平気

しかし、何故か無傷のヒーローは、そのまま相棒のピンチに駆け付けますが、そこに警察組織も合流して、激しい打ち合いになってしまっていますので、

残念ながら、相棒はマフィア組織に捕まってしまい、そのまま連れ去られてしまいます。

ちょっとドジっ子走りのヒーロー

説明はありませんが、どうも大金は、本来はマフィア組織が所有していたもので、ヒーローとおじさんが、強奪計画を実行し、

その情報を得た警察チームが、争いに参加してきた、という流れのようです。

それにしても、説明がないですね、、。

で、なんとか、難を逃れて現金もゲットしているヒーローですが、勿論捕まった相棒をそのままにはできないので、

奪還作戦を計画しますが、その作戦実行前に、ラヴィ&ドンの刑事コンビによる襲撃を受けてしまいます。

この辺も台詞でサクッと説明されるだけなので良く分かりませんが、2人は汚職刑事のバディで、何らかの情報を得て大金を狙っていたようです。

マフィア組織との関係は、こちらも説明がないのでよく分かりません、、、。

全然そうは見えませんが、マフィアのボスです

で、そうこうしているうちに、マフィア組織は、凄腕の殺し屋【カウボーイ】(ルー・ダイヤモンド・フィリップス)を招集し、ヒーローの捜索が始まります。

で、マフィア組織からも、汚職刑事からも追われる身となったヒーローは、危機一髪なピンチを迎えますが、

偶然通りかかったアイスクリーム売りのトム(スレイマン・アブトゥ)が運転するトラックによって何とか難を逃れ、そのまま強引に逃走に参加させます。

物凄く、ひ弱なトムは、突然銃撃戦に巻き込まれて、精神的にもギリギリに追い込まれますが、なんとか落ちつきを取り戻して

成り行きで、ビック奪還作戦に参加する事になりますが、そこに再び汚職刑事バディが現れて、三つ巴の大激突へと突入していく、、、、、、というのが、大体の大筋となっています。

Mr.&Ms.ストレンジでも、監督・主演しているジェームズ・クレイトンが、本作でも同じようにワンマンで活躍する、同じような内容のアクション作品です。

しかも、

同じような場所で、同じように説明無しに始まり、同じようにマフィアの現金を奪って、同じようなバッグを持って、同じようにマフィアと現金争奪戦を繰り広げる、

という

ほぼ前回監督・主演作品と同じ内容

となっています。

二ヒるヒーロー

前回のバディは妊婦でしたが、今回はおじさん&青年とバディ相手が変わりましたが、やっている事は前作の続きと言っても過言でないぐらいに酷似しています。

恐らく、ジェームズ・クレイトンが、こういう作品が好きなんだと思います。

全てを仕切っている立場なので、ワンマン映画になるのは分かりますが、ドラマをほとんど描かずに、アクションシチュエーションを撮影して、カッコ良い自分を観てもらいたい、

という意図は、前作同様にしっかりと伝わってきますが、やはりこここまで説明を省いてしまうと、

ヒーローとおじさんの友情などの本来グッとくるはずのシーンも、得体の知れない薄味ヒーローと、知らないおじさんのじゃれ合いとしか思えません。

さらに、登場人物の初登場シーンで映像が止まって、あだ名的な役名【THE THIEF】等が表示される、イケてる犯罪映画っぽいシステムも、

レザボアドッグス)や(ザ・ドライバー)のようなあだ名以外は明かされない洒落た犯罪映画に習ったシステムかと思いきや、

汚職刑事は(DON)(RAVI)という普通の名前だったりしますので、統一感がありません。

ドンとラヴィがあだ名という可能性も無くはないですが、、、。

では、面白くないのかというと、そうでもなく、監督が大好きなアクションシーンに関しては、意外としっかりと撮影されていて、

大型トラックと車二台にヘリコプターがチェイスしながらのマシンガンの乱射や、トラックの横転、バイクアクション、複葉機を使ってのアクション等、

乗り物を使用しながらの大掛かりなアクションも多数ありますので、規模の小さなアクション作品の中では、かなり見所盛沢山な内容となっています。

、、、なだけに、逆にスカスカ過ぎるドラマが非常に残念な作品となっています。

あと、殺し屋役で登場するルー・ダイヤモンド・フィリップス、久しぶりに観ましたが、非常に渋さを増していて、

かつてのギラギラしたB級ヒーローとはまた違った魅力に溢れていて、今後の活躍にも大いに期待できそうです。

正直、個人的には、マルチな活躍のジェームズ・クレイトンの薄味ヒーローぶりよりも、渋さの光るルー・ダイヤモンド・フィリップスの活躍をもっと観たいと思ってしまいました。

という事で、ドラマはペラいですが、アクションは十分楽しめる内容となっていますので、活劇好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

因みに、本作ジャケット等の売り文句で、

(デッドプール)シリーズ、(ボーンレガシー)ヒットメーカー最新作!!

と書かれていますので、『え!?ジェームズ・クレイトンって、デッドプールに参加しているの?』

と勘違いしてしまいそうですが、そうではなく、

デッドプール)に参加しているのは、本作にスタントマンとして参加しているジェフ・サンカのみなので、

正しくは、(デッドプール)にスタントマンとして参加したジェフ・サンカの、スタントマン参加最新作!!

嘘ではないですが、ミスリードですね、、。

スタントドライバーという表記なので、恐らくカーアクションやバイクアクションシーンに参加していると思われます。

こういう影で活躍する挑戦者たちのおかげで、薄味ヒーローもヒーローに成れる、というアクション映映画の見本のような作品と言えそうです。

ジェフ・サンカ(こっちの方がよっぽどヒーローっぽいですね、、)

あと、もう一つ、作品自体には関係ありませんが、日本語訳で、無法者達が、争奪する現金(money)の日本語訳のほとんど全てを、

【お金】

と、(お)を付けて表記するのは、細かい事ですが、非常にマヌケ感があって気になってしまいました。

無法者達なので、、、。

作品情報

2024年製作 カナダ製作 アクション

監督・製作・脚本 ジェームズ・クレイトン  スタント ジェフ・サンカ

出演 ジェームズ・クレイトン 、スレイマン・アブトゥ、ルー・ダイアモンド・フィリップス、フィリップ・グレンジャー、リー・マジュドゥーブ、アリーシャ・マリー・アフマド

いつ、いかなる状況でも、何もしていないような表情のヒーロー

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