お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
単なるB級レディースアクションと思いきや、実はエドワード・ファーロング、ダリル・ハンナ、デビッド・キース、マイケル・パレ、ヴィニー・ジョーンズ、ロバート・ダヴィ、ジェイソン・ロンドンにベニー”ジェット”ユキーテまで登場する、B級オールスターチョイ役出演祭り!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、女性格闘家が謎の島に監禁されて人間狩りに強制参加させられるオールスターアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ロシア特殊部隊のエリート隊員ビリー(ナタリー・バーン)は、失踪した姉を探していたが、ある日突然、何者かに拉致され、
目が覚めると、見知らぬ島の海岸で、そこには同じような境遇の人々が暮らしていた。
しかし、その島で生活している人々と話すうちに、その島は、失踪した姉と何か重要な関係がある事が明らかになってくるのだった!?
目が覚めると、謎の島の浜辺で、同じような状況の人たちとともに、権力者の人間狩りに強制参加させられる、という、王道展開のレディースアクション作品です。
似たような作品では、ジャン・クロードヴァンダム主演、ジョン・ウー監督の(ハードターゲット)や、近年では、ブラムハウスピクチャーズ製作の(ザ・ハント)(詳しくはこちら)、(フューリーズ復讐の女神)(詳しくはこちら)など、
いずれも、大勢の悪党に追い詰められ、虐げられたた主人公が、最後に一発逆転する、という展開が痛快なサスペンスアクションの一つの人気ジャンルとなっています。
本作の場合は、内容的には王道展開ながらも、ツッコミどころが満載のお約束的なB級レディースアクションといた感じですが、
どういうわけか、その配役が異様なほどに豪華で、同じようなランクの作品と比べても、かなり異質なぐらいのキャスティングとなっています。
いずれのキャストも、チョイ役づつではありますが、、。
まず、冒頭から、拉致してきた人々を狩る側の戦闘員(っぽい服装ですので)の隊長クラスの役で出演しているのは、(スナッチ)などのガイ・リッチー作品でブレイク後は、
(10ミニッツアフター)(詳しくはこちら)等、数々のB級作品で大活躍中のヴィニー・ジョーンズ。
そして、その戦闘員の恐らく副隊長クラスの隊員役で、(ストリート・オブ・ファイヤー)や(フィラデルフィア・エクスぺリメント)等でブレイク後は、
いつのまにかB級アクションヒーローが定位置になっていて、近年でも(ヘルフライト)(詳しくはこちら)などの作品で主演しているマイケル・パレ。
とはいっても、マイケル・パレは、うっかりしていると見逃してしまうそうなぐらいに、本当にゲスト的な出演でしたが、、。
そして、狩られる側の一人として出演の、(ターミネーター2)でのアイドル人気的なブレイク後に、色々あって、見分けがつかないぐらいに外見が変わってしまったエドワード・ファーロング。
その狩られる側のリーダー的な存在で、主人公にも色々教えてくれるが、中盤以降、ある秘密が発覚して、それまでの積み重ねが崩壊する役柄を演じている、(マニアックコップ)シリーズなどのB級作品で人気のあった強面、ロバート・ダヴィ。
さらに狩る側のお抱え医師で、臓器密売などの闇医者的な存在として出演している(愛と青春の旅立ち)などで有名なデビッド・キース。
その闇医者を雇い、狩る側の全ての人員の頂点に立っている影の女ボスを演じる(スプラッシュ)、(キルビル)などで有名なダリル・ハンナ。
そして、パッケージにも書かれていません(要するにDVDソフトの販売メーカーも分かっていなかった)が、主人公の父親役で、
まさか、まさかのベニー・ユキーデが出演しています!!
ベニー・ユキーデといえば、WKAの元ライト級キックボクシングチャンピオンで、俳優としては、あまりに伝説過ぎる(スパルタンX)でのジャッキー・チェンとの名勝負は、
ファンの間で今でも伝説となっています。
その後も(サイクロンZ)でリターンマッチを行い、そちらも名勝負となっていました。
今現在は、指導者としてキックボクシングを指導しながら、時々、俳優業も続けている、という事で、本作は、そんなベニー・ユキーデが、
ほんの一瞬ではありますが、娘に戦い方を教えているシーンで貴重なアクションを見せてくれています。
本当にほんの少しですが、それでも、未だに動きは素早く、【ザ・ジェット】のアクションが見れる貴重な作品となっています。
という、低予算のB級作品で、いったいどういうコネクションがあれば、これだけのキャストが集められるのか、というぐらいに豪華なキャストが揃っている作品となっています。
ただ、本作の見どころは、その豪華すぎるキャストが、ほとんどを占めていて、正直内容的には、それほど目新しい所のない作品となっています。
拉致されてきた人々は、ある目的のために、この無人島で生活させられているのですが、何故、一か所で監禁せずに、無人島という、ある程度自由な空間で監禁されているのか?
何故、人間狩り(ほとんどごっこに近いですが)という回りくどい行為を繰り返すのか?
など、監禁自体の目的が判明してからも、細かい説明がないので、全く分かりません。
そこに深い製作意図が存在しているようには、到底見えないので、
恐らく、行方不明の姉を探している女性兵士が、姉の行方を追って無人島でデスゲームに参加させられる映画、というプロットだけを思い描いて、
そのまま、細かい設定は考えずに製作開始した、というのが実際の流れではないでしょうか。
物語の展開自体も、途中で意味なく裏切る者や、頑張って泳げば、隣の島(悪人側のアジトあり)にも行けるような場所で、
中盤に3人も脱出に成功するのに、何故か全員綺麗に捕まってしまったり、姉は予想外に登場しますが、あまりに強引過ぎる展開だったり、
という感じで、正直、思いつきプロットを繋げていったら出来上がった、というような、行き当たりばったり感の強い物語展開となっています。
もう一つ残念なのは、これだけ豪華メンバーが揃っておきながら製作も兼任しているナタリー・バーンに、いまいち華やかさが感じられず、
女性主人公のレディースアクションの醍醐味がイマイチ感じられないところです。
なんとなく数回の格闘アクションと、ベニー・ユキーデとのスパーリングなどのシーンがありますので、アクション自体はあるのですが、
比較的のっそりとしたアクションなので、一応ロシア特殊部隊のエリートという役柄のようですが、そのエリート感はほとんど感じられません。
製作まで兼任しつつの主演で、しかもこのキャストが揃うというのは、もしかするとこの主演のナタリー・バーンが、
実は、スタントなどで、アクション映画界に絶大な信頼が置かれている人物なのかもしれません。
その信頼と期待の結果として、本作の豪華キャストが実現した、とかではないでしょうか。
勝手な推測ですが、、。
という事で、新鮮味のないレディースアクションながらも、豪華すぎるキャストが魅力となっている珍しい作品ですので、
アクション作品好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
因みに、本作監督のマーク・アトキンスは、B級専門製作会社、アサイラム作品の常連監督で、(鮫の惑星)シリーズ(詳しくはこちら)も監督していますので、
その行き当たりバッタリなB級、C級手腕は、折り紙付きです。
作品情報
2015年製作 アメリカ製作 レディースアクション
監督・脚本 マーク・アトキンス 制作 ナタリー・バーン
出演 ナタリー・バーン、ダリル・ハンナ、エドワード・ファーロング、ロバート・ダヴィ、デビッド・キース、マイケル・パレ、ヴィニー・ジョーンズ、ジェイソン・ロンドン、ベニー・ユキーデ
その他のレディースアクション作品
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