皆さん、こんにちは、まぁくです。いかがお過ごしでしょうか。映画業界では、コロナの影響で、ハリウッド大作がさらに延期の連続となる見通しのようで、非常に残念ですね。
(007)の新作なんかは、いったい何回延期になるのか分からなくなるぐらいに延期を繰り返していますね。
くれぐれも(ムーラン)のようにさんざん延期を繰り返した挙句に劇場未公開のまま配信開始、とかだけは絶対に避けてもらいたいですね。
さて、【B級監督列伝】今回は、デビュー時は映画祭で作品賞を受賞したり、まさかの日米合作作品の監督を任される、という大役を任されながらも、あれよあれよという間に、
いつのまにかセガール専属監督となっていたB級アクション監督の帝王、キオニ・ワックスマン監督について年代順に、その映画作品の監督作に絞って少し振り返ってみたいと思います。
とにかく、2009年以降は、ほとんど同じような内容の作品ばかりで、正直見分けもつかないですが、、、
1995年製作 I SHOT A MAN IN VEGAS 記念すべき監督デビュー作品。日本未公開。一応、イタリアの映画祭で最高映画賞を受賞しているようです。
1996年製作 クリスマス黙示録(CHRISTMAS APOCALYPSE COUNTDOWN) 天海祐希第1回主演作品にして、ベストセラー小説の映画化、しかも日米合作という話題作の監督が何故キオニ・ワックスマンなのか?永遠の謎な、未だに未DVD化の今となってはちょっとレア作品。共演も(プリティ・リーグ)のロリ・ペティと豪華なのですが、、。
1996年製作 幻のマンハッタン(ALMOST BLUE) (レザボアドッグス)、(スピーシーズ)のマイケル・マドセン主演のジャズ奏者のラブストーリー。事故で最愛の妻を亡くしたサックスプレーヤーが運命の女性に出会い、再び再生していく、というまだマフィアイメージの薄かったころのマドセンの真面目なドラマ。
1998年製作 スウィーパーズ(SWEEPERS) ドルフ・ラングレンが地雷撤去のスペシャリストになって、政治的陰謀と戦うアクション。このころのドルフ・ラングレンはまだまだ動いているので、それなりの規模のしっかりとしたアクション作品になっています。
2000年製作 バイオレンスロード(THE HIGHWAYMAN) (ジャッキー・ブラウン)や(ゲットショーティ)など犯罪小説で有名なエルモア・レナード原作作品。主演は(ビバリーヒルズ青春白書)などの元青春スター、ジェイソン・プリーストーリー。共演は(アイアンイーグル)シリーズの名優ルイス・ゴセットJr.。
2001年製作 人質交渉人(THE HOSTAGE NEGOTIATOR) 実話を基にしたテレビムービー。(キャッスル)や(NYPDブルー)などのテレビ俳優ゲイル・オグレディ主演のFBI人質交渉人を主人公にしたサスペンスドラマ。
2005年製作 ラッキーナンバー9(SHOOTING GALLERY) (ラッキーナンバー7)公開のあやかり邦題作品。実際はビリヤードに纏わる騙し合いがメインのサスペンス作品で、ナインボールを題材にしています。(シーズ・オール・ザット)や(ラストサマー)などの元青春スター、フレディ・プリンゼJr.主演、(ミッションインポッシブル)のヴィン・グレイムス共演作。
2006年製作 (AMBER`S STORY) 日本未公開作品。エリザベス・ローム主演によるテレビムービー。児童が誘拐されたときに地域住民に迅速に誘拐事件発生を知らせるために発令される警報、【アンバーアラート】設立のきっかけになったアンバー・ハガーマン誘拐事件を映像化した作品。非常に良さそうな作品ですが、残念ながら日本盤DVDは発売されていません。
2006年製作 (THE SUSPECT) 日本未公開作品。メルローズ・プレイスなどに出演していたジェイミー・ルナー主演のサスペンス作品。
2007年製作 (UNTHINKABLE) 日本未公開作品。マイケル・フォーブス主演のポリスサスペンス。
2007年製作 (THE ANNA NICOLE SMITH STORY) 日本未公開作。プレイメイトとして活躍し、その後アクション作品にも出演し、2007年に亡くなった、アナ・ニコル・スミスの自伝ストーリー。本作まではキオニ・ワックスマンも色んな作品を監督していました。2年後にセガールに出会うまでは、、。
2009年製作 沈黙の逆襲(THE KEEPER) 日本劇場公開作品。セガールと出会ってしまい、その後の監督人生を決定つけるきっかけとなった記念すべき作品。まだ、このころのセガールはそれなりに自分で動いてちゃんと主演として活躍しています。ただ、次回作の(沈黙の鉄拳)と同時撮影だったのか、そちらは形だけの主演と見慣れた構成になっています、、、。
2009年製作 沈黙の鉄拳(A DANGEROUS MAN) 日本劇場公開作品。服役後に中国マフィアにセガール拳を喰らわすいつも通りの物語。共演、というかアクション担当、というか主演はアジア人俳優バイロン・マン。よほど気に入ったのか、後にキオニ・ワックスマン監督の(沈黙の制裁)でも最登場。
2010年製作 スティーヴ・オースティン ザ・ハンティング(HUNT TO KILL) プロレスラーから俳優に転身したスティーヴ・オースティン主演の作品。国境警備員と強盗団の戦いを描いたバトルアクション。大筋はセガール作品と大差ないけれども、ちゃんと動く主演俳優の、動きのあるアクション作品。当たり前ですが、、。
2012年製作 沈黙の監獄(MAXIMUM CONVICTION) 日本劇場公開作品。共演に前作監督作品からのつながりでスティーヴ・オースティンと懐かしの(ストリート・オブ・ファイヤー)の元青春スターマイケル・パレという意外に豪華な顔ぶれ。でも内容はいつも通り。
2013年製作 沈黙の処刑軍団(FORCE OF EXECUTION) 内容はいつも通りでも出演者が(マチェーテ)シリーズの強面ダニー・トレホと(ミッション・インポッシブル)シリーズのレギュラーメンバー、ヴィング・レイムスが出演しているのが少し豪華な作品。一応、(処刑軍団)(執行人)(制裁)は同じアレグザンダーというキャラクターをセガールが演じたシリーズもの。役名が同じ以外は特に繋がっていないような気がしますが、、。
2014年製作 リターンドソルジャー正義執行人(A GOOD MAN) DVD発売時は勇気をもってカタカナタイトルで売り出したものの、いまいちだったのか、テレビ放映時は(沈黙の執行人)に改題されていました、、。 まぁ、そりゃそうですね、、。一応シリーズ2作目。
2015年製作 沈黙の制裁(ABSOLUTION) 劇場公開作品。共演はガイ・リッチー作品でお馴染みのヴィニー・ジョーンズと(沈黙の鉄拳)以来のお助けマン、バイロン・マン。セガールは相変わらず動きませんが、かわりに今回もバイロン・マンが動き回っています。一応シリーズ3作目。
2016年製作 エンドオブアガン沈黙の銃弾(END OF A GUN) セガール作品では珍しくフランスを舞台にした作品。でも実際はフランスでロケをしていたわけではないようなので、綺麗な景色などはほとんど映りません。元麻薬捜査官という役柄で、珍しく出演シーンが多いですが、後半は大金強奪ものにすり替わる行き当たりばったりな感じがやはりセガール作品ですね、、。
2016年製作 沈黙の激戦(CONTRACT TO KILL) 内容はいつも通りでも今回はほぼ主役の位置で、香港俳優マイケル・ウォンの兄ラッセル・ウォンが大活躍しています。もうこの頃のセガール作品は、基本的にセガール以外が大活躍するパターンが基本となって久しいですね、、。
2017年製作 キリングサラザール沈黙の作戦(CARTLES) またしてもDVDリリーズ時にカタカナタイトルでテレビ放映時に(沈黙の作戦)と改題された作品。共演はB級作の人気者ルーク・ゴスで、実際はルーク・ゴス主演作品。まぁ、それもいつも通りですね、、。
2019年製作 ザ・ハードウェイ(THE HARD WAY) 前作のルーク・ゴスを共演で抑えつつ、マイケル・J・ホワイトを主演に迎したセガール卒業後第1回作品。やってることは同じですが、マイケル・J・ホワイトも伸び伸びしてて、割と良い感じです。(詳しくはこちら)
2020年製作 (ALPHA CODE)今現在は未公開ですが、ジャケットから判断すると(ワイルドシングス)などで活躍していたデニス・リチャーズ主演の緊迫したサスペンス、といった感じでなかなか面白しろそうです。
というような流れになっています。キャリアの初期のころは日米合作の話題作なども監督するほどの期待を寄せていたようですが、
2000年代はB級作品専門となってしまい、ついにはスティーヴン・セガール専属と言ってもいいぐらいにセガール作品の監督が多くなりました。
因みに映画作品で監督した作品以外にも、セガール主演で、2シーズン全26話のテレビシリーズ(TRUE JUSTICE)シリーズの製作総指揮や監督も行っていますので、
テレビシリーズも加えるとまさにセガール専属監督、といっても良いぐらいの作品本数があります。
ただ、セガールと出会う数年の監督作品はテレビムービーも多く、日本ではDVD化さえされていないような作品が多いので、
なんだかんだとセガールのおかげで、近年でもアクション映画監督として活躍できるぐらいの土台を築けた、
ともいえるような気もしますので、結果的には良かったのではないでしょうか。
ここ数年はセガール作品以外での監督作品が増えてきているようなので、これを機にセガールからは卒業し、
無敵主人公ではないアクション作品も沢山監督して欲しいですね。
2019年製作のマイケル・J・ホワイト主演の(ザ・ハードウェイ)では大筋はセガール作品と変わらないものの、
いつもの仏頂面のマイケル・J・ホワイトではなく、人間味のあるキャラクターになっていましたので、
もしかしたらセガールから解放されたキオニ・ワックスマンは今後、飛躍的な活躍が期待できるかもしれません。
という事で、本日もお立ち寄り頂きありがとうございました。
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