おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
期待感を下げまくる邦題ながらも、しっかりとした香港ホラーとしての見所のある、意外に豪華キャストな呪術合戦ホラー！！勿論ぴょんぴょん飛び跳ねるキョンシーは登場しません！！
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、意外にしっかりとした内容とキャストの香港ホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
問題を起こしていたカルト教団の魔女を追い詰めたマー警部は、ついにその儀式中に踏み込み、魔女を倒すことに成功する。
しかし、マー警部への復讐を誓った魔女は、息絶える直前に呪いをかけるのだった。
それから数年後、原因不明の身体の不調で、車いす生活となってしまったマーは、刑事の職を退職し、幼い娘と妹のミミと一緒に暮らしていたが、
記者であるミミが、ある謎の殺人事件現場の写真をマーに見せた事で、再びあの忌まわしい魔女の恐怖を味わう事になるのだった！？
監督は、（神劍游龍）や（血爪）等のクー・サムラムとチョン・ビウマンの共同演出で、お色気満点のおろどおどろしい世界観を構築しています。
主人公の女性事件記者役で、（ポリスストーリー2）や（影なきリベンジャー）等のシャン・テンオウが登場し、事件に巻き込まれていきます。
で、その恋人である刑事役で、（デビルキャット）（詳しくはこちら）や（オン・ザ・ラン）等のパン・ジンウイが登場し、事件と対峙していきます。
で、その姉役で、（ソウル）（詳しくはこちら）や（セブンウォリアーズ）（詳しくはこちら）等のエレイン・ジンが登場し、作品の世界観を深めています。
で、パン・ジンウイの上司である警部役で、（チャイニーズゴースト香港の幻）（詳しくはこちら）や（サンダードラゴン）（詳しくはこちら）等の
フー・フォンが登場し、事件を捜査していきます。
で、主人公の兄であり、騒動の発端となる事件を操作していた元刑事役で、チョウ・ユンファをブレイクさせたテレビシリーズ（上海灘）や、
（ポリスストーリー）等のラウ・ダンが登場し、事件に悩まされて行きます。
で、復活する魔女役で、（愛と復讐の挽歌）や（ラストコンフリクト）等のアンジェラ・ユーが登場し、怪しい魔術で主人公達を追い詰めます。
で、道士役で、（妖獣大戦）（詳しくはこちら）や（少林寺武者房）（詳しくはこちら）等のクワン・ホイサンが登場し、魔女と呪術合戦を繰り広げていきます。
で、子供を霊界へと連れ去ろうとする精霊少年役で、本作で子役デビューを飾った（欲望の街）シリーズや、
（ブラックマスク2）等のマイケル・ツェーが登場し、怪しい存在を演じています。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、深夜、怪しい森の中で、怪しすぎる何らかの教祖（魔女巫女）が、
アマゾネス的な衣装を身にまとった信者と共に、無垢な少女を、なんらかの儀式の生贄にしようとしていた寸前で、
香港警察のマー警部率いる特捜隊に制止され、恨みながらに銃弾に倒れるシーンから始まります。
しかし、事件自体は解決しますが、恨み節を言われたマー警部は、その後体調を崩して車椅子生活（凄い呪い効果）となり、
奥さんには逃げられてしまい、幼い娘と事件記者をしている妹ミミと暮らすことになります。
で、魔女事件から数年後の7月のある夜、街中をバイクで暴走している無軌道な若者三人組が、森から踊りながら登場した裸に薄～い布一枚、
という極端に薄着な二人のほぼ裸女を発見し、そのまま森の中に踊りながら消えていったので、その後をつけると、
あっという間に命を奪われ棺に入れられて、ある建物（元葬儀屋？）に放置される、という奇妙な事件が発生します。
で、事件記者であるミミは、早速その事件の担当刑事であり恋人でもあるチューと共に事件を調べ始めます。
するとその棺桶が置かれていた部屋の隣には、あの魔女が埋葬された部屋があり、その場所に何かを感じたミミは、
とりあえず、その遺影や部屋などをカメラに収めます。
で、帰宅時に、その写真を無造作に置いていると、車いすに乗った兄、マーは、あの悪夢を思い出します。
そして、その時から、マーの周りでは奇妙な現象が起き始め、幼い娘が、精霊のような少年少女に連れ去られそうになったり、
マー自身が、アマゾネスのような霊に抱えられて、ベランダから階下に放り投げられそうになったり、という感じで、
復活した魔女の呪いによって、強引に命を奪われそうになっていきます。
説明が無いので、復活のきっかけは良く分かりませんが、、、、多分、若者三人の魂を奪って復活のチャンスをゲットした、、、、としときましょう、、。
で、日を追うごとに、マーとその娘とミミの命を露骨に奪う体制に入って来た魔女に対抗するために、チュー刑事の姉（エレイン・ジン）の知り合いである道士師匠（なんとなく
エレイン・ジンも呪術にちょこっと精通しているっぽいシーンが結構ありますが、そういう方面での活躍はありません）である、クワン・ホイサンに助けを求めます。
しかし、単独で捜査を進めていたチューは、魔女（かアマゾネス）のハニートラップにまんまと引っ掛かり、
素っ裸で手招きする裸女の魅力にKOされ、そのまま魔女に憑りつかれてしまいます。
で、親友刑事の活躍によって、なんとか病院へと担ぎ込まれたチューは、病室で奇声を発して声高らかに魔女笑いをかましていると、
助っ人を頼まれたクワン道士が颯爽と登場し、チューの身体から魔女を追い出します。
で、今度はミミとマーの娘を救うために、本腰を入れて夜中に祭壇を作り、魔女とその部下であるアマゾネスキョンシー 裸女二人と子供精霊二人を相手に、
金の神、土の神、火の神等を招集（いきなりそこにいるので、神役を演じている道士の弟子なのか、本物の神なのかよくわかりません、、、）し、
激しい呪術合戦を繰り広げる、、、、、、、というのが、大体の大筋となっています。
物凄く期待度の下がる邦題によって、鑑賞前から底辺ぐらいまでハードルの下がる作品ではありますが、これが実際には意外にしっかりとした普通の香港ホラー作品で、
香港での扱いは三級片（18禁映画）でありながらも、セクシーシーンは、チュー刑事がハニートラップンにかかるシーンと、
同じシーンで、チューの友人刑事が、建物の外の庭で、裸でブランコに乗っている裸女に誘惑されるシーン、
あとは、冒頭で、森の中から裸女が、薄い布をひらひらさせながら踊っているシーンぐらいですので、正直今の基準からすれば、
『これで18禁？』というぐらいにソフトなセクシー描写の作品となっています。
ですので、逆にそういうシーン目的で鑑賞した方からすると、消化不良も甚だしいですが、普通に香港映画を観たいと鑑賞し始めた方からすると、
良い意味で誤算な、ちゃんと一般作として楽しみ所のある作品となっています。
基本的な物語は、刑事一家を逆恨みした悪い魔女が、その家族全員の命を奪うために呪いをかけたため、
追い詰められた家族が、その呪いを解くために、協力者と共に奮闘する姿を描いた、割と王道なオカルトホラーストーリーとなっています。
ただ、やはり、というかその当時の常識、香港独特の価値観、そして製作費の都合などから、結構ツッコミ所は多く、
真剣なのか、笑わせるつもりがあるのか、判断しにくい展開も結構存在したりします。
この際三級片的な無理矢理感漂うセクシー要素は置いておいて、恐怖描写に注目してみると、兄が邪悪な存在にベランダから突き落とされそうになっている
という緊迫感満載な状態に遭遇した主人公は、急いで兄の身体にしがみついて、階下に落ちないように必死に邪悪な存在に抵抗する、、、、、、
、、、、よりも先に、持っていたカメラで落とされそうになっている兄を激写する、という、兄弟の命よりも記者根性を優先するシーンが登場してみたり、
奇妙な出来事が頻発する中、霊や魔女に後を付けられる（何かの気配を感じる）シーンで、
振り返ってみるとまさかの、
スプライトの空き缶だったり
恐怖感よりも、『ん？』と思ってしまうシーンが割と何度も登場します。
お笑い要素は、基本的にゼロな作品なので、恐らくそんな事で笑わせるつもりは無く、真面目に怖がらせるつもりなのだと思われますが、
逆に、それで本気で怖がらせようと思っているちょっとした感覚のズレが、意外にまともな物語展開との間で、
微妙な不協和音を奏でて、それが、他の作品には出せない本作独自の何とも言えない魅力となっています。
という事で、アマゾネスキョンシーなんか登場しませんし、謎も何もないですが、意外に楽しめてしまう作品とはなっていますので、
香港映画好き、ホラー映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1985年製作 香港製作 ホラー
監督 チョン・ビウマン、クー・サムラム
出演 シャン・テンオウ、パン・ジンウイ、フー・フォン、ラウ・ダン、アンジェラ・ユー、エレイン・ジン、クワン・ホイサン、マイケル・ツェー
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