おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
レースゲームのチャンピオンが実際のレースに出場して成果を上げていく、(頭文字D)のジェイ・チョウプロデュースによる夢のカーレース作品!!
作品紹介
2022年2月4日公開
今回ご紹介するのは、ジェイ・チョウがプロデュースしたカーレース作品です。
それでは、まずはあらすじから、
カーレース・チームのライオンズは、スポンサー獲得のためにカーレースゲームのチャンピオンをレースに参加させて、
話題を得ようと戦略を練る。
そこで、女性レーサーのリーリーの同級生で、ゲームチャンピオンでもあるジエコーが選ばれ、レースの手ほどきを受けていく事になるが、
ジエコーの運転技術は酷く、途方に暮れていく事になるのだった。
(頭文字D)に主演していたジェイ・チョウ製作による香港・台湾合作のカーレース作品です。
ジェイ・チョウはプロデュースだけでなく、違法公道レーサーの一人として、主人公に色々とアドバイスする
というおいしいゲスト出演も果たして、作品の魅力を高めています。
しかも、主人公が運転している車が見覚えのあるフォルムの(豆腐号)というネーミングで走り回る、という大丈夫?と思うようなサービスまであったりします。
それほど、ジェイ・チョウが力を入れた作品という事でしょうか。
香港映画も含めたカーレースアクション作品は人気のジャンルの一つですので、これまで、ジャッキー・チュン、ロレッタ・リー共演の(爆走!高速トライアル)や、
イーキン・チェン主演の(超速伝説ミッドナイトチェイサー)、
サイモン・ヤム、カリーナ・ラウ共演の(ナイトライダー車神)等、人ジャンルの一つですので、これまでも沢山製作されてきました。
ただ、ほとんどが違法カーレースを取り扱った作品が多く、ちゃんとしたレーサー(ゲームのチャンピオンという出だしは別として)が活躍する作品は、
意外に珍しいと思われますので、スポンサーを獲得するための条件や、チームを維持していく上での運営など、
なかなかカーレース業界の裏側も垣間見えて、興味を惹かれる内容となています。
ただ、レースゲームのチャンピオンが、ちょっとしたきっかけで実際のカーレースで活躍できてしまう、という漫画みたいな物語ですので、
実際の物語展開に関しては、割と漫画チックな、ベタな展開の続くドラマとなっています。
主演のゲームチャンピオンを演じるのは、日本・台湾合作(KANO 1931海の向こうの甲子園)にも出演していたツァオ・ヨウ二ン。
ヒロインに学生時代から想いを寄せる純情な青年を繊細な演技で好演しています。
で、ヒロインというか、ほとんど主役と言っても良いぐらに目立っているのが、(スカイスクレイパー)や(ボルケーノパーク)(詳しくはこちら)で、
ララ・クロフト並みにやりたい放題に暴れまわっていたハンナ・クィンリバンです。
一応は、ヒロイン的な役割ではありますが、自身もレーサーで事故でしばらく運転ができなくなってまい、
昔のクラスメイトの主人公がレースゲームのチャンピオンだったので、たまたま誘いにいく、という感じで、
終始クィンリバン目線、というかクィンリバンの都合で物語が進んでいきます。
ですので、実際にずっと目立っているのは存在感の薄めの草食系男子主人公より、ツンデレのクィンリバンの方、といっても過言ではないぐらいに目立っています。
このクィンリバンのツンデレキャラは、(ボルケーノパーク)でもほとんど同じでしたので、もう完全にそういうイメージが定着しているのではないでしょうか。
このキャラクターでの、これからの大活躍にも期待できそうですね。
物語的には、そんな草食系男子の主人公のカーレースゲームチャンピオンが、事故で骨折して石膏をはめている状態のツンデレクィンリバンに、
実際のレースを教え込まれる流れになっていきます。
その過程でチームメイトであるベテランレーサーとの確執や、チームのマネージャーとの諍いと和解など、
チームを維持していくために四苦八苦するドラマが描かれていきます。
ですので、どちらかというとレースの攻防をメインに魅せていく、というよりもチームを維持していくためのドラマがメインとなっています。
ですので、厳密に言うと本作はカーレースアクションというよりも、カーレーサーたちのドラマ作品となっています。
そういった意味でも、なかなか珍しい作品ではないでしょうか。
ただ、チーム内の揉め事がメインとなっていますので、他のライバルチームの描かれ方が、ベテランレーサーとの過去の遺恨など
深みのありそうな設定があるのに、分かりやすい最低の悪役に留まってしまっていたのが少し残念です。
後半はなかな熱い展開になっていき、盛り上がってクライマックスを迎えますが、終幕のタイトルが出たときにタイトルの下に(RACE1)
と表記されていて、さらにラストでアイドルグループ、TFBOYSのワン・ジュンカイが颯爽と登場したところで、終わっていますので、
恐らく次回作で主人公と激闘を繰り広げるのではないでしょうか。
という事で、ちょっと珍しい香港・台湾合作のカーレース作品となっていますので、アジア映画好きの方や、車好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、物語にはそんなに関係ありませんが、医師役で80年代の香港映画で良く警察の上司役等を演じていたフィリップ・チャン(陳欣建)が元気な姿を見せていたのが、
個人的は少し嬉しかったです。
作品情報
2021年製作 香港・台湾政策 カーレースアクション
監督・脚本 イー・シアンチェン 製作 ジェイ・チョウ
出演 ハンナ・クィンリバン、ツァオ・ヨウ二ン、アラン・コー、ウィル・リウ、ジェイ・チョウ
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