おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
万能なips細胞を巡って激しい争奪戦が繰り広げられるリンゴ・ラム監督、ダニエル・ウー主演によるハードアクション!!
作品紹介
2017年10月28日公開
今回ご紹介するのは、リンゴ・ラム監督、ダニエル・ウー主演によるハードアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
万能と言われるips細胞を開発した研究所で火災が発生、研究主任は命を落としてしまうが、教え子である女医が研究の後を引き継ぎ、
ついに万能と言われる新薬が完成した。
しかし、その新薬を巡って、亡き教授の息子、妹が末期がんの元軍人など、争奪戦が開始され、警備主任ティンボ(ダニエル・ウー)は、命がけの戦いに身を投じていくのだった!?
リンゴ・ラム監督、ダニエル・ウー主演のハードアクションで、既に亡くなられているリンゴ・ラム監督の遺作となっています。
内容は、万能と言われるips細胞の争奪戦、というかなり現代風の作品内容となっています。
ただ、主役候補が複数いるので、物語が行ったり来たりといった感じで、一本筋が通っている、物語になっていないのが少し残念です、、。
まず、末期がんでも細胞を創り出せるips細胞の研究所が新薬完成直前で、研究所が火事になってしまい、研究主任が火事で亡くなってしまいます。
で、一番弟子の女医がその後の研究を自身の研究所で引き継ぎ、ついに新薬は完成します。
女医の夫は元々その研究チームの一員で、その後引き継いだ妻の研究所の経営者として収まっています。
この夫、登場後直すぐに分かりますが、悪党です。
仕草、服装、行動全てに嫌悪感を感じるほどの厭な匂いのぷんぷんする悪役です。
一方、末期がんの妹を助けるために高名な医者を訪ねて、なんとかips細胞の権威までたどり着いた元軍人ジアとその妹が、なんだかんだと研究所まで押し寄せて、
なんとかがんの治療を受けさせてもらえるように懇願しています。
と、そんなタイミングでips細胞の元々の研究者で、研究所の火事によって命を落とした主任の一人息子と、その仲間たちが、
研究所を襲い、新薬を強奪していきます。
で、元軍人とその妹は、そんな襲撃現場に偶然出くわし、なんと、その強奪中の新薬が積み込まれているトラックを、隙をついて横取ります。
で、三つ巴の争奪戦が開始されます。
なかなかの行き当たりばったりな展開ではありますが、新薬争奪の話に妹を思う兄の物語が急に割り込んでくる、といういきなりの展開になっていきます。
で、裏切る裏切らないなどを重ねながら、今度は研究所側の女医の夫の悪党ぶりが覚醒していき、部下(とういうかほとんど殺し屋)たちが、
バンバンと人を殺害していきます。
じっくり一人を、という事ではなく、新薬を取り戻すためにバンバン銃を乱射して、周りの人とか関係なくとにかく撃ちまくる、という感じです。
警察はいったいどうしてるんだ、という感じですが、そこは古き良き香港映画風にスルーしていきます。
で、ダニエル・ウーは当初研究所側に雇われている警備主任ですが、元軍人と妹、元研究主任の息子側に肩入れするようになり、
ついに己の信念に従って行動していくようになっていきます。
正義に目覚めてからは、一挙に分かりやすくなりますので、往年の香港映画風の熱い展開になっていき、ラストはなかなかの痛快なシーンで幕となります。
という感じで、とにかく主役級のドラマを持っている登場人物が複数して、それぞれが主役的に活躍するので、結局全ての登場人物が主役のようでいて、脇役のような扱いになってしまっているのがやはり残念です。
アクション自体は、流石にリンゴ・ラム監督作品らしく、かなりハードなシーンの連続で、怪我人が出ててもおかしくないようなアクションばかりとなっています。
ダニエル・ウーも良い感じで年齢を重ねていますので、多くの部下を持つ大会社の警備主任、という重い役柄も非常に説得力があり、
渋さも加わっていますので、銃撃戦などかつてのチョウ・ユンファを思わせるようなカッコよさを感じてしまいました。
という事で、リンゴ・ラム監督の新作はもう観ることはできませんが、香港の街を縦横無尽に暴れまわる元気のあったころの香港映画の雰囲気を感じられる作品にはなっていますので、
香港映画好き、アクション映画好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
アクションだけ観てても楽しいですよ。
作品情報
2016年製作 香港・中国製作 アクション
監督 リンゴ・ラム
出演 ダニエル・ウー、ジョセフ・チャン、アンバー・クォ、チャン・チンチュー、フィリップ・キョン
その他のダニエル・ウー出演作品
記憶を失ったテロリストを利用してアジトを突き止めようとする特殊部隊を描いた(パープルストーム)はこちら
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