【香港映画】ジェイド・ダイナスティ 破壊王、降臨。(JADE DYNASTY)101分

投稿者: | 2021年3月11日

お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

(チャイニーズゴーストストーリー)のチン・シウトン監督の新作武侠映画は、人気のウェブ小説を華麗なアクションと最新のVFX技術で描いた久々のファンタジーアクション!!香港レジェンド俳優多数出演!!

作品紹介

2020年7月24日公開

今回ご紹介するのは、チン・シウトン監督の久々の武侠映画の監督作品です。

それでは、まずはあらすじから、

両親を殺された小凡(シャオ・ジャン)は、復讐を誓い、武術を身に着けるために名門、青雲門に弟子入りする。

10年後、兄弟子たちに助けられながら成長した小凡は、両親の命日に魔教の神器、摂魂棒を入手する。

これにより、巨大な力を得る事に成功するが、同時に邪悪な精神に支配される事になる!?

主人公後半覚醒します。

チャイニーズゴーストストーリー)などの名監督、チン・シウトン監督の待望の武侠アクション作品です。

シャオ・ディン原作の小説の映画化作品となっています。

チン・シウトン監督作品は2011年製作、ジェット・リー主演の(白蛇伝説)以来ですので、満を持して製作された武侠アクションとなっています。

主演は中国で人気のイケメン俳優シャオ・ジャンで、ヒロインも中国系のキャストですが、物語を左右する各流派の師匠たちに香港レジェンド俳優が揃っている、古くからの香港映画ファンにはたまらない香港レジェンド監督作品となっています。

そのレジェンドたちは、(水滸伝)や(新片腕必殺剣)など、ティ・ロンとのコンビ作の多かったショウ・ブラザー社出身のデビッド・チャン

元ショウブラザーズのスター俳優、貫禄のデビッド・チャン

チョウ・ユンファ主演の(風の輝く朝に)や、(トップレディ)、(大陸英雄伝)など、決してお飾りではない、唯一の存在感と演技力で高い評価を得てきたセシリア・イップ

チョウ・ユンファの(大陸英雄伝)のころが懐かしいセシリア・イップ

燃えよデブゴン)や(モンキーフィスト猿拳)などサモ・ハンキンポー作品の常連で、最近では(イップマン)シリーズでも重要な役柄を演じていた髭のカンフーマスターリョン・カーヤン

サモハン作品で馴染みリョン・カーヤン

ショウブラザーズ出身で、ミッシェル・ヨードニー・イェン共演の(レディファイター詠春拳伝説)や(中華道士)など数多くの傑作カンフー作品で印象的な役柄を演じてきたチョイ・シウキョン

多くの傑作カンフー映画で活躍していたチョイ・シウキョン

というように、かつて香港映画界で大活躍していたレジェンドたちが、まさに仙人のような役柄を演じていますので、そこにいるだけで、説得力はこの上なくあります。

レジェンド仙人たち

そんなキャラクターたちが活躍する本作ですが、物語的には意外とシンプルで、基本としては両親を殺された少年の復讐物語が軸になっており、

そこへ、武術トーナメントに出場したヘタレ主人公が、偶然手にしてしまった神器(破壊力は凄いが呪われた武器)によって、

覚醒していき、武術トーナメントを勝ち抜いていく、という展開となっています。

メインの見せ場としては武術トーナメントシーンで、色んな流派の剣士が登場し、色んな技を駆使して戦います。

その辺りのバトルが本作の見せ場となっています。

そこに主人公の姉弟子に対する片思いのような展開も盛り込まれ、優しい兄弟子たちや、師匠との和やかな日々が描かれていきます。

邦題のタイトルに(破壊王、降臨。)とはっきりとつけられてしまっているので、バレバレですが、後半で破壊王が降臨してしまいます。

しかも、宣伝文句が(正義の勇者か、世を滅ぼす破壊王かー)と、もう、その破壊王が主人公であることもばらしてしまっています。

ちょっと、流石にこれは、日本の配給会社の説明しすぎ、というかシンプルな物語の展開の楽しみ所でもありますので、ネタバレ気味ではないでしょうか。

作品を観る限りは、主人公はかなり優しい温和な性格で、武術の腕もイマイチで、冴えない感じだけれど、

おそらくその優しい性格のために、一番下の弟弟子でありながら、いつも兄弟子たちや、師匠に大事に思われている、

という役柄で、中盤以降の武術トーナメントでも、出場はするが、皆にはまるで期待されずに、怪我だけはしないように気遣われていたりします。

その優しい主人公が、後半になってまさかの破壊王のように覚醒してしまう、という意外性が物語展開の重要な要素になっています。

逆に言うと、前半でしきりに優しい性格の部分が描かれているのは、後半になってからの展開との対比として表現されていたりもしますので、

宣伝や邦題サブタイトルの段階でそれを前面に謳ってしまうのは、ちょっと説明しすぎのような感じがします。

アクション面では、やはり、チン・シウトン監督のアクションと武侠アクションの相性は素晴らしく、

いつものヒラヒラと衣装をはためかせるアクションに、最新のVFX技術も上手く融合し、ファンタジックでマンガのような世界観をより説得力のあるリアルな世界として表現されていました。

後半急に登場する悪人側の異形のキャラクターが、それほど活躍しなかったのが少々残念ですが、物語的にはまだまだ続きそうですので、

異形のキャラクターたちも次回作では大活躍してくれるのではないかと思われます。

バリエーション豊富な敵キャラ。もっと活躍が観たかった、、。
小説原作ですが漫画のようなキャラ多数。楽しいですね。

という事で、少々漫画チックではありますが、武侠ファンタジー映画の秀作となっていますので、そういった作品がお好きな方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

チン・シウトン監督のアクションは京劇を観ているように華麗ですよ。

チンシウトン作品でお馴染みのカットですね。カッコ良いです。

作品情報

2019年製作 中国製作 SFアクション

監督 チン・シウトン 原作 シャオ・ディン アクション監督 ション・シンシン

出演 シャオ・ジャン、タン・イーシン、モン・メイチー、デビッド・チャン、リョン・カーヤン、セシリア・イップ、チョイ・シウキョン

仲の良い犬猿

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