おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
大ヒットシリーズ久々の正統続編は、装いも新たに、田舎地方で暮らすアーミッシュのドキュメンタリーを撮影するために現地を訪れた撮影隊が遭遇する恐怖をPOV形式で描く、既視感満載のモキュメントホラー!!
作品紹介
インターネット配信専用
今回ご紹介するのは、人気シリーズの最新第7弾です。
それでは、まずはあらすじから、
消息不明の母の情報集めとそのルーツを探るため、人里離れたアーミッシュの集落をドキュメンタリー映画製作者と共に訪れたマーゴット(エミリー・ベイダー)は、
独自の文化を育んできた人々との交流を深めていくが、やがてそこで行われている驚愕の儀式を目の当たりにすることになる!?
大ヒットシリーズ久々の最新作です。
スピンオフも加えて6作ありますので、本作で7作目となります。
2007年製作の1作目の衝撃の大ヒット以来、毎年のようにハロウィン時期にはシリーズの新作が公開されていましたが、
2015年製作の(パラノーマルアクティビティ5)以降は製作が途絶えていました。
それから年数が経過し、その間にも多くの似たような内容のPOV作品が量産されてきました。
もうそろそろ打ち止めかと思われていましたが、インターネット配信作品という形で昨年のハロウィン時期に全米でシリーズ最新作である本作が配信され、
好評だったようで、その後日本でも配信が開始されました。
本国では5作目以降はタイトルに番号が振られていませんが、日本ではそれでも本家である事をアピールしたかったのか、
7という番号が振られています。
それは良いのですが、6ではなく7です。
スピンオフである5作目を5と付けずに完全に番外編扱いで、その後製作された6作目を5と付けていますので、
その後に製作された本作は6と付けるのが本来ですが、そうはしないで7と付けてしまっているので、急にスピンオフも本編シリーズとしてカウントする、という事になってしまっています。
ややこしいですね。
要するに6作目に5と付けてしまったのと、その後の作品である本作に6と付けずに7と付けてしまっているのが混乱を招いていますね。
ややこしいので(レイダース/失われたアーク)を(インディ・ジョーンズ レイダース失われたアーク)と付け直したように改めて欲しいですが、
そうすると今までと番号がズレてしまうので、ちょっともう無理ですね、、。
という話はさておき、内容ですが、今回は新しいシリーズの幕開けという事なのか、配信での新たな展開という事なのか、
今までのシリーズの特徴だった屋内の監視カメラに映りこんだ何か邪悪なものの正体に迫る、というような屋内型のPOV作品をあっさりやめてしまい、
行方不明となっている主人公の母親の故郷と思われるアーミッシュを訪ねるためにドキュメンタリー取材班(自分と彼氏含めて3人ですが)と共に人里離れた田舎を訪れる、
というどこかで何度も観たような設定のPOV作品と変更されています。
かなり大胆な変更で正直、最初から最後まで(パラノーマルアクティビティ)シリーズを鑑賞している、という雰囲気は全く感じられません。
それが良いかどうかは観る人によって違うとは思いますが、一応、前作まで同様にジェイソン・ブラム製作によるブラムハウス社製作作品の正統続編シリーズではありますので、
もう少し同じ系列の恐怖描写があっても良かったのではないかと思うのですが、どうでしょうか。
その別な恐怖表現も結局は人里離れた地区で、独自の文化を守ってきた人々の風変わり(と思える)な文化を描きながら、
やがてその狂気性に恐れ始めていたら、突然とんでもない儀式をやり始める、というもろに(ミッドサマー)(詳しくはこちら)の影響を受けているような物語展開になっていきます。
さらに、暗闇での撮影など、どことなく(REC)の影響も受けているようにも感じられる恐怖シーンが多く、
完全な新作作で、新しい新章の始まりという記念すべき門出の作品なのに、最初から最後までずっとどこかで見たこととのあるような展開が続いていきます。
で、色々とその村で行方不明になった母親の事を調べているうちに、だんだんと如何わしい儀式の事も知るようになり、
後半には謎の縦穴洞窟も発見し、その先を進んでいくと、、、、
と完全に予想内の出来事ばかりが巻き起こります。
POV作品の良さは、カメラに予想外の何かが映りこんでしまったり、存在するはずのない何かが、ついに映ってしまった、
といった予測できない想定外のサプライズに興味をそそられるものですが、本作のようにどこかで見たことのある展開ばかりですと、
常に予測の上をいく出来事が起きないので、サプライズを感じることもなく、ただただ画面に映っている人々を見ているだけ、という時間が続いてしまいます。
さらに、後半になるとリアルを追求するはずのPOV作品には御法度の不安感を煽るようなBGMまで流れ、
ついには誰のカメラで撮っている映像なんだ?というような見やすい角度で撮影された映像になっていってしまいます。
という事でPOV作品の総集編のような物語展開なのに、最終的には見やすい角度で撮影された映像とBGMの効果を付けられたPOV感をほとんど感じない普通のホラーサスペンス作品となっていく作品となっています。
そういう事なら、POVを止めてしまえば良いのに、とも思いますが、そうなると、もう(パラノーマルアクティビティ)ではないような気もしますので、難しいところです。
という事で、(パラノーマルアクティビティ)シリーズとしては正直どうなのか、という内容ではありますが、
(ミッドサマー)系の作品がお気に入り、といった方でしたら、同じような雰囲気を感じられる作品となっていますので、
ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
(パラノーマルアクティビティ)とさえ思わなければ、結構楽しめますよ。
作品情報
2021年製作 アメリカ製作 POVホラー
監督 ウイリアム・ユーバンク
出演 エミリー・ベイダー、ローランド・バック三世、キリ・ザイオン、トム・ノウィッキ
その他のPOV作品
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