【配信専用中国映画】妖魔大戦争 シークレット・マジック(万妖国THE COUNTRY OF THE DEMON)75分

投稿者: | 2022年3月18日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

チャウ・シン・チー作品でお馴染みのン・マンタが精神を乗っ取られた王として非道の限りを尽くす悪役メインの武侠ファンタジー!!

The Country Of The Demon (2019) - MyDramaList

作品紹介

インターネット配信専用作品

今回ご紹介するのは、懐かしのン・マンタが悪役として主演する武侠ファンタジー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

暴虐の限りをつくす妖王、赤炎の圧政によって虐げられた人々を救うため、妖魔を倒す“方術”を操る“方士”である厳崇詠礼とその若い弟子、張文才は、

それぞれ、邪悪な存在を感じその謎に染まっていく。

しかし、赤炎の後ろに存在する邪悪な存在に迫る中、その企みは見破られ、逆に命を狙われるのだった!?

少林サッカー)までのチャウ・シンチー作品等で、良くコンビとして出演していた懐かしのコメディ俳優ン・マンタ主演の武侠ファンタジー作品です。

主演とはいっても、物語自体の主役というわけではなく、主人公が倒すべき宿敵として登場します。

要するに悪役です。

では悪役なので、出演シーンが少なく、顔見せゲスト的に登場するのか、と言えば、そうではなく、意外にも出ずっぱりに近い、

確かにン・マンタ主演と言っても差し支えが無いぐらいに出演している作品となっています。

コメディ要素の無い悪役

量産される中国武侠作品の中の、もしかすると一つのブームになっているのかもしれませんが、主人公よりも悪事を働く悪人をメインに描く

という厭な流れをくむ作品となっています。

本作に関しては主演が香港映画で長く活躍している有名俳優という事で、しかも出演シーンも多い構成になっていますので、

必然的に善人である正義の主人公が活躍するシーンよりも悪人であるン・マンタが悪事を働くシーンの方が比率的に多くなり、

結果的に主人公は例によって、どんな性格のキャラクターなのかも十分に説明されずに、ただただン・マンタ満々の作り笑いで、

非道な命令を出し続ける、というなんとも爽快感のないストーリーとなっています。

ン・マンタのやりたい放題に晒される家臣たち
頭を下げるしかありません

正直、久々のン・マンタ出演という引きが無ければ、75分という短い上映時間も長く感じてしまうぐらいの悪人メイン作品となっています。

ただ、本作は、そんなン・マンタがメインの作品ではありますが、正義の側の術師としてまさかの(ファイト・バック・トゥ・スクール)や、

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ天地発狂)等に出演していた、ウォン・ヤッサンが登場しています。

貫禄付きましたね

ウォン・ヤッサンといえば、その外見から、どの作品のイメージもいじめられっ子的な役柄が多く、その作品の情けない役回りは全て一手に受け持つ

といっても良いぐらいに、一時期同じような役柄を演じていました。

それから全く見かけることが無かったのですが、最近は中国武侠作品で復活して、2021年製作のまさかの(ファイト・バック・トゥ・スクール)のリメイク作品にも

出演しているようですので、今後の活躍も期待できそうです。

(ファイト・バック・トゥ・スクール)の可愛いイメージのウォン・ヤッサン
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渋いおじさんになりました
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まさかの(ファイト・バック・トゥ・スクール)のリメイク

で、そのウォン・ヤッサンが邪悪な存在に精神を乗っ取られた王であるン・マンタと対決するわけですが、

基本的には直接対決するシーンはほとんどなく、弟子であり、一応主役でもあるドン・シャオフイ演じる若者を介して対決することになります。

主役ですが両巨頭を前に存在感は薄いです、、。
Dong Shao-Hui (董劭辉) - Photos :: Everything about cinema ...
ドン・シャオフイ

一応、正と邪が激突する呪術合戦ものではありますが、そのメインのはずの呪術合戦は、かなりチープなCGで、

常に部分的に浮き上がっているような表現なので、ちょっとしたテレビドラマを見ているような雰囲気の漂うVFXとなっています。

軽めのVFX

極めつけは、方士(この作品世界での呪術師)の上の存在である天師(多分仙人と神の間ぐらいぼ存在だと思われます)が、

空中を浮遊しながら横に異動するシーンで、キャストが横を向いてかけっこのスタートラインに立ってスタートを待っているようなポーズをとって、

ワイヤーで飛ぶのかと思えば、そのまま合成した背景だけが横に流れていく、という、もはやギャグとしてしか使用されないような飛翔シーンまで普通に登場してしまいます。

ポーズを決めて立っているだけに見えますが、空中を拘束で飛んでいる最中です。真剣です。

例によって、物語も既に始まって30分ぐらい経って、大事な場面を見逃してしまったようなところから始まり、

誰も知らない世界観を既に誰もが知っている世界観のように進めていきます。

で、ン・マンタの悪意に晒されていくことになります。

主人公は始まって早々にピンチになりますか、そこまでの物語がほとんどないのでまるで危機感がありません

そういう作品ですので、武術アクションもほとんど無く、途中一瞬動きが良くなりますが、そういう部分を掘り下げたい作品でもないようですので、

あっという間に終了してしまいます。

おまけ程度のアクション

さらに、本作、物語が途中で終わってしまっていますので、物語上の重要な人物が不穏な動きを見せるところで次回に続く、

という、だったらその短い分数をもう少し長くして、とりあえずは完結して欲しいような構成になっていますので、

次回作が日本でリリースされるかも怪しい状況での鑑賞は、ちょっとした懸けとなってしまいます。

手間の仙人は白髪のかつらを装着していますが、黒髪の地毛が常にしっかり映っています、、、気になりますね、、。

ただ、次回作リリースを待っていると配信専用の前編である本作が肝心な時に配信終了してしまっている可能性もありますので、

鑑賞予定のある方は、早めに鑑賞しておいた方が良いかもしれません。

とにかく、本作は、ン・マンタが満面の作り笑いでやりたい放題する作品です。

綱に満面の作り笑い
ラストバトルもサクッとした感じです

作品情報

2019年製作 中国製作 武侠ファンタジー

監督 リウ・ハン

出演 ン・マンタ、ウォンヤッサン、ドン・シャオフイ

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