おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
キョンシー映画でお馴染みのメンバーが、漂流した無人島で繰り広げるキョンシー騒動を描いたアクション、ホラーよりもコメディ要素が全開のキョンシー作品!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、無人島に漂着した人々が繰り広げる大騒動を描いたキョンシー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ある無人島に、沈没したツアー船の乗客たちが漂着した。
探索の結果、奥地に村がある事を発見した乗客たちは、そこに向かい、建物内を散策するが、その村は旧日本軍の封印された怨霊が眠る村で、
ふとしたことから、封印は解かれ、霊のしもべとなるキョンシー達が復活するのだった!?
監督は、イー・トンシンとパイ・ピョウ主演の(至尊一剣)等を監督しているキース・リーと、ユンピョウとビビアン・スー主演の(ロマンシングドラゴン)等を監督している
ハー・サウヒンの共同監督で、今回はアクションよりもコメディ要素多めの世界観で、キョンシー映画を演出しています。
主演は、(霊幻道士)(詳しくはこちら)や(霊幻道士XII)(詳しくはこちら)等、キョンシー映画には欠かせないイヤミ担当コメディ俳優ビリー・ロウで、
本作でも、いつものようにイヤミ全開で中心人物を演じています。
で、ビリー・ロウとコンビのように中心人物の一人を演じるのは、(機動女警察ハリケーンコップ)(詳しくはこちら)や、
(ゴーストホーム)(詳しくはこちら)等の名コメディエンヌ、サンドラ・ンで、本作でもいつもの勢いのある役柄を演じています。
で、中心人物の中のセクシー担当で、(バストロイド)や(美女美女💛スパイにご用心!)等のエイミー・イップが登場し、
いつものセクシーギャグを披露しています。
で、実はエイミー・イップよりもセクシー比率の高い役柄で、リュー・チャーフィー、チョイ・シウキョン主演のホラーコメディ(猛鬼舞廳)等に出演している、
タン・グワイチーが登場し、ドタバタシーンを演じています。
で、タン・グワイチーの夫役で、(香港東京特捜刑事)(詳しくはこちら)等のベニー・ローが登場しもう一人のイヤミ担当として、
ビリー・ロウと意地悪合戦を繰り広げていきます。
で、出番は少な目ですが、か弱いティーンエイジャー役で、香港・日本合作の(孔雀王 アシュラ伝説)(詳しくはこちら)でラスボス役を演じていたナイ・シュが登場し、
本作ではか弱いヒロインの一人を好演しています。
で、エイミー・イップの優しい兄役で、(九龍大捜査線)(詳しくはこちら)等のフランキー・チャン(チャン・チーリョン)が登場し、
筋肉担当ながらも、アクションの無いコメディ演技で活躍します。
で、ほとんどスペシャルゲストのような扱いですが、ちびっこキョンシーの父キョンシー役で、(ジョイ・ウォンの時空伝説)(詳しくはこちら)等のシン・フイオンが登場し、
いつものような強面演技全開でクライマックスで活躍します。
そんなキャスト的には豪華な本作の物語は、これが配信専用の中国映画並みに、物語の発端は一切描かれずに、
いきなり船が沈没してしまった乗客たちが、ある無人島に漂着するところから始まります。
流石に沈没するシーンか、船が揺れるシーンぐらいは描いて欲しい所ですが、事故に関してはほとんど会話もありませんので、
その辺の要素は全て削ぎ落してしまって、少し前に知り合ったばかりなので、お互いよく知らない者同士が突然無人島に漂着した、
というシチュエーションのみを最優先にした設定となっています。
香港映画らしく、いきなりある程度のいがみ合い等をしていますので、どういう性格かは分かりますが、サンドラ・ンがその沈没船ツアーの添乗員だった、
という事以外は、それぞれのキャラクターの職業等のバックグラウンドは一切描かれません。
この冒頭のやり取りで、本作は色々な物語展開を見せる作品ではなく、ドタバタ展開を見せ場としている作品だという事がはっきり分かります。
例えるならバリー・ウォン作品のもっとドタバタのみをメインにした作品、という感じでしょうか。
で、無人島の浜辺で、早速ビリー・ロウがイヤミぶりを発揮して、エイミー・イップがセクシーぶりを発揮、
サンドラ・ンの行き当たりバッタリぶりを発揮した後は、メンバーの一人が内地に建物のある村を発見した、という事で、とりあえず奥地へと入っていきます。
で、村に辿り着くと、そこには旧日本軍の遺影などが残っていて、さらに折り鶴や、日本刀等がありますので、
どうも日本軍がその島を支配していたような記録(雑記帳のような物も出てきます)もあったりで、何やら不穏な空気も漂っていますので、
メンバーは近づくのを止めますが、サンドラ・ンだけは、その日本兵の霊を封印しているような巨大なダイヤモンドに目が行ってしまい、
勿論こっそりとネコババしてしまいます。
で、案の定日本兵の霊が復活し、それと共にキョンシーキッズの霊も復活、説明はありませんが、日本兵の霊の部下のようにさせられていますので、
日本兵が完全復活するための血を提供するために、漂流者たちの血を狙ってキョンシーキッズが襲い掛かる、というのが大体の大筋となっています。
という事で、通常の事故で無人島に漂着した人々を描いた物語ですと、事故の発生から無人島でのサバイバル、
そして島からの生還までが、描かれていくのが普通ですが、本作は最初から最後まで、この無人島が舞台で、
しかもドタバタがメインですので、事故についても会話も無ければ、どうすれば助かる、という相談もありませんので、
特に目的も無く物語が進みます、、、、、というより物語は進みません、、、。
ですので、キョンシーと遭遇するというエピソードは描かれますが、キョンシー騒動が解決したら即終終幕となってしまいますので、本当にドタバタのみが描かれる作品となっています。
例えるなら、バリー・ウォン作品の脱線ギャグ展開が最初から最後まで続く、という感じでしょうか。
さらに、本作、勿論キョンシー騒動がメインの見せ場ではあるのですが、通常のキョンシー作品では、ほとんどの作品で存在するはずの武術系のキャストが存在しませんので、
キョンシー騒動はありますが、基本的には本当にドタバタ、という感じで道士との激闘も妖術等も登場しません。
ですので、キョンシー騒動もドタバタ展開の一つとして描かれる感じで、散々引っ張った日本兵も完全復活はしますが、
突然登場する父キョンシーであるシン・フイオンにアッと言う間に倒されてしまう、という(霊幻道士)ファンの方からすると、少し肩透かしな内容となっています。
ただ、中盤、メンバー達が毒トマトを食べてしまった事で、意識朦朧となり、その毒の影響で、キョンシーのような状態になって、
逆にちびっこキョンシー達が、鼻に手を当てて息をしないように対処する、という通常のキョンシー映画とは逆のシチュエーションになる展開は、
なかなか他のキョンシー作品では見た事がない展開で、本作の見せ場の一つとなっています。
という事で、確実にキョンシー映画ではあるものの、他のキョンシー映画とは見せ場が違うコメディよりの作品となっていますので、
キョンシー映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1991年製作 香港製作 キョンシーホラー
監督 キース・リー、ハー・サウヒン
出演 ビリー・ロウ、サンドラ・ン、エイミー・イップ、シン・フイオン、タン・グワイチー、ベニー・ロー、ナイ・シュ、フランキー・チャン
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