【未公開カンフー映画】一眉道姑(一眉道姑/人咬鬼VAMPIRE SETTLE ON POLICE CAMP)72分

カンフー映画としてのおすすめ度　★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

（レディスクワッド）シリーズの大ヒットによりブームとなった女性特殊部隊ものにゴーストコメディ要素とカンフーアクション要素を加えたゴーストコメディアクション！！

作品紹介

今回ご紹介する作品は、女性特殊部隊ものにゴーストコメディ要素とカンフーアクション要素を融合したアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

香港警察の特殊部隊訓練所に務めるチャンは、ある家族のゴーストに憑りつかれて悩んでいた。

ある日、高名な道士に相談してみると、その霊を祓うには、9人の男女による、お祓いが必要であると指導され、特殊部隊の中から精鋭を選び、幽霊退治の訓練を受けさせるのだった！？

監督は、ジャッキー・チェン作品や、（妖怪奇兵）（詳しくはこちら）や（カンフーキッド続集）（詳しくはこちら）等の

チェン・チーホアで、現代劇ながらも、クラシカルなカンフーアクションも飛び出す懐かしい世界観のホラーコメディを演出しています。

一応、物語上の主役は、（ミラクルファイター）（詳しくはこちら）や（妖怪道士）（詳しくはこちら）等のエディ・コーで、

若者達を訓練する司令官役を演じています。

で、チームを指導する側の指導者役で、（レディスクワッド）（詳しくはこちら）や（チャイニーズゴースト香港の幻）（詳しくはこちら）等の

サンドラ・ンが登場し、いつもとは立場を逆転させたシゴく側の役柄を好演しています。

で、いつも通りのお調子者隊員役で、（霊幻道士）（詳しくはこちら）や（スーパーティーチャー）（詳しくはこちら）等の

ビリー・ロウが登場し、相変わらずの暴走ぶりで、笑いを巻き起こしていきます。

で、同じくお調子者でプレイボーイな役柄で、（レディスクワッド）にも出演し、（レッドブロンクス）や（ゴッドギャンブラービギンズ）等にも出演している

アレックス・トーが登場し、笑いとアクションで活躍しています。

で、明るい女性隊員役で、ユン・ピョウ出演の（レッドリベンジ）や、（ポリスストーリー2）のアルビナ・コンが登場し、

ドタバタ騒動で、お笑い部分を掘り下げていきます。

で、同じく女性隊員役で、（マネーチェイス）（詳しくはこちら）や（レディスクワッド2）等に出演している

リョン・ワンユイが登場し、ドタバタにアクションに活躍して行きます。

で、珍しく外野の脇役ではなく、隊員の一人役を演じているのは、（ポリスストーリー）や（妖獣大戦）（詳しくはこちら）等、多くの香港映画でイヤミキャラを演じている

チャーリー・チョーで、意外な活躍を見せて行きます。

で、総司令官役で、（霊幻道士2）や（ハリケーンコップ）（詳しくはこちら）等、多くの香港映画で、優しい上司やお父さん役を演じているフー・ファンが登場し、

本作でも、ズッコケ気味の上司を好演しています。

で、隊員達を脅かすゴースト役で、（蛇鶴八拳）や（拳精）等のリー・マンタイが登場し、主人公達に迫ります。

同じく、アクションありのゴースト役で、（武僧）（詳しくはこちら）や（ニンジャハンター）（詳しくはこちら）等の

ウォン・マウチョウが登場し、華麗なアクションを披露しています。

そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、意外にも特殊部隊員達の物語からは始まらずに、

その司令官（指導隊長？）であるエディ・コーが、悪夢にうなされるシーンから始まります。

その夢は、現代ではなく大昔のある家族に、自身が襲い掛かられ命を奪われる、という内容で、何度も似たような内容の夢を見た上に、

現実世界でも、同じ姿の幽霊に襲われる、という状況で、何かに呪われているとしか思えない状況から物語は本題へと突入していきます。

で、困ったエディは、同じ警察訓練施設の同僚であるフー・ファンにも相談し、ある高名な道士に相談してみます。

すすると道士曰く、エディは前世で、非常に権力のある立場にいて、平民の虐殺を繰り返し、その家族をも手にかけ、

恨みを持った4人の家族（夫、妻、息子、祖父）が、成仏できずにそのまま幽霊となって、その生まれ変わりであるエディの命を奪って恨みを晴らそうとしている、

という、エディにとっては、全く身に覚えのない呪いがかかっている事が判明します。

ただ、対処法が無いわけでは無く、辰年生まれの9人の男女を集め、【九龍追魂陣】という陣形で撃退すれば、

呪いは晴れて、自由になれる、という事で、その方法が記載されている教本を受け取ります。

で、その9人を集める方法として、特殊部隊訓練施設の利点を活かして、特殊部隊を編成する名目で、辰年生まれの9人の男女が招集されるという、

まさかの、

完全な私事で主人公達が特殊部隊に招集されます。

こんな理由で特殊部隊が編成される事は、もしかすると映画史上初めてでは無いでしょうか。

勿論、エディに憑りついている霊をやっつける目的だけの舞台なので、外に出て市民の安全を守ったり、テロリストと戦ったり、

という英雄的な活躍は一切描かれません、、、、というより、この訓練施設から一歩も出ません。

ですので、終始（道士に相談する時だけ外に出ます）このそんなに大きくはなさそうな施設で、こじんまりとした騒動が描かれます。

物語展開も、いざ隊員達が登場してみると、お馴染みのメンバーが、どこかの作品で披露したようなドタバタを再演している、

という感じで、アレックス・トーはダンスを踊ってナンパします（でも9人以外は登場せず）し、ビリー・ロウは女子の部屋を覗きます。

騒動の大半は、既視感満載ですが、本作独自の魅力としては、アクション派のチェン・チーホアが監督しているためか、

武術指導に（レディクンフー激闘拳）や（マッドクンフー猿拳）のシャオ・ホウが参加しているためか、

騒動に入る度にしっかり目のカンフーアクションが挿入され、中盤では、登場人物にわざわざゴースト二人が憑依して、

クラシカルなカンフーアクションで夫婦喧嘩する、というなかなか面白いシチュエーションのカンフーアクションシーンまで登場します。

クライマックスも、9人とゴースト4人が入り乱れてのアクションで、ドタバタ風ではありますが、しっかりとカンフーアクションにもなっていますので、

同系列のレディースアクションものの中では、突出してカンフーアクション寄りの作品となっています。

ただ、正直、そうなると作品の世界観とはちょっとズレてはいますので、個人の呪いの物語を、強引に特殊部隊ものと融合した上に、

さらに強引にカンフーアクションものと融合しているような無理矢理感が、72分間という短い上映時間中に何度も感じる内容となっています。

さらに、本作、タイトル名や、ポスタービジュアル等で、サンドラ・ンが一眉道士として活躍する作品のような売り出し方をされていますが、

実際にサンドラが、この恰好をするのは後半の3分程のみで、それも生粋の道士ではなく、道士ものの映画を観て憧れていただけ、というトリッキーな設定で、

しかも、その道士の真似が意外と有効に作用する、という実に香港映画なノリでの道士登場となています。

恐らく、本作の前年に公開されたラム・チェンイン主演の（霊幻道士5：現題 一眉道人）の影響が、かなり大きいと思われます。

もしかすると、そのシーンだけを急遽撮影し直したとも、考えられそうです。

という事で、結構行き当たりバッタリな展開の低予算系の香港映画らしい作品ではありますが、意外にキャストは豪華だったり、

こじんまりとした感じが、逆にちょっとした味になっていたリ、と見所は存在する作品ですので、香港映画好きの方や、レディースアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1990年製作　香港製作　ホラーカンフーアクション

監督　チェン・チーホア　武術指導　シャオ・ホウ

出演　エディ・コー、サンドラ・ン、ビリー・ロウ、フー・ファン、アレックス・トー、アルビナ・コン、リョン・ワンユイ、チャーリー・チョー、リー・マンタイ、ウォン・マウチョウ

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