【推薦!香港映画】新世紀Mr.BOO! ホイさまカミさまほとけさま(鬼馬狂想曲FANTASIA)103分

投稿者: | 2025年1月23日

おすすめ度 ★★★★★★★☆☆☆

マイケル・ホイ役をラウ・チンワンが、サミュエル・ホイ役をルイス・クーが、リッキー・ホイ役をジョーダン・チャンが演じた(Mr.BOO!)のリメイクを軸にしながら、70年代に人気だった色んなキャラクターも登場する、楽しさと敬愛に満ちた香港黄金期を描いた秀作コメディ!!マイケル・ホイ、ご本人と激似のラウ・チンワンのアドリブ会話シーンが凄い!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、ホイ三兄弟作品へのリスペクトに満ちたリメイク作品です。

それでは、まずはあらすじから、

1969年香港。探偵社を営むマイケルと、従業員のサム、フグの三人は、骨董店の警備の依頼を受けるが、内輪もめをしているうちに泥棒に入られ、複数の骨董品が破損してしまう。

修理するために持ち帰った三人は、その中のランプを投げ捨ててしまうが、その反動で、中から魔法使いハミー・ポッポーが現れて仰天する。

しかし、ハミー・ポッポーは魔法学校の落ちこぼれで、願い事を三つ叶えなえようとすると、その都度魔法の効果が遅れて現れ、その遅れが大騒動に発展していくのだった!?

監督は、(神探大戦)(詳しくはこちら)や(大陸英雄伝)等のワイ・カーファイで、70年代の香港映画へのリスペクトに満ちた作品世界を構築しています。

主人公の探偵社社長役は、(未来戦記)や(インテグリティ/煙幕)等のラウ・チンワンで、オリジナルのマイケル・ホイに成り切った演技が笑いを誘います。

ラウ・チンワン

その部下である探偵役で、(ホワイトストーム)(詳しくはこちら)や(ホワイトバレット)等のルイス・クーが登場し、サミュエル・ホイのようなカンフーを披露していきます。

ルイス・クー

で、同じく探偵社の探偵役で、(九龍の絆)(詳しくはこちら)や(欲望の街)等のジョーダン・チャンが登場し、出番は少な目ですがオトボケキャラを好演しています。

ジョーダン・チャン

で、主人公達と出会う魔法使い役で、(星願)や(東京攻略)等のセシリア・チャンが登場し、ズッコケ演技を披露しています。

セシリア・チャン

で、強盗団のリーダー役で、(ザ・ミッション非情の掟)や(エグザイル/絆)等のフランシス・ンが登場し、振り切った演技で憎めない悪人を演じています。

フランシス・ン

で、セシリアと共に人間界に来たお箸の精霊役で、(ツインズエフェクト)や(ツインズミッション)等のアイドルユニット、TWINS

シャーリーン・チョイジリアン・チョンが登場し、珍しく悪役として活躍していきます。

TWINS(ジリアン・チョン、シャーリーンチョイ)

で、ジョーダン・チャンの従妹役で、(黒い殺意)や(ターゲットブルー)等のクリスティ・チョンが登場し、物語に華を添えていきます。

クリスティ・チョン

また、クライマックスでは、魔法学校の校長役で、マイケル・ホイ本人も登場し、ラウ・チンワンとアドリブのやり取りで笑いを誘います。

マイケル・ホイ

そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、探偵事務所を営む探偵マイケル(ラウ・チンワン)と、従業員のサム(ルイス・クー)とフグ(ジョーダン・チャン)の三人が、

骨董店の警備の依頼を受けるが、いざこざで揉めているうちに泥棒に入られ大損害を招いてしまうシーンから始まります。

かなりの骨董品が破損してしまい、なんとか修復しようと事務所に持ち帰りますが、その中の古いランプを試しに擦ってみると、、、、

、、、、ランプの中から、魔法学校の女学生ハミー・ポッポー(セシリア・チャン)が登場し、三つの願い事を問いかけます。

ハミーがランプから実際に飛び出す瞬間を見ていない三人は、勿論そんな事を信じる事なく事務所から追い出してしまいますが、

三つの願い事を叶えないと魔法学校へと帰還できないハミー・ポッポーは、なんとか願い事をしてもらおうと大騒ぎします。

しかし、頑固者たち相手に上手く行かず、事務所外に出たところ、偶然路上で道行く人々をつかまえて金品を奪う路上強盗のキン(フランシス・ン)に身ぐるみをはがされ、

カバンの中にしまっていたお箸もキンに奪われてしまいます。

実は、その箸は、妹分であるお箸の精、お箸ツインズ(TWINS)で、その箸を使った者の性格そっくりになってしまう、という危うい特性を持ったお箸の精で、

偶然悪党のキンに拾われ、使われてしまった事で、悪党お箸ツインズが誕生してしまいます。

そんなお箸も無くなってしまい、途方に暮れたハミー・ポッポーは、とりあえず探偵事務所に戻り、事情を説明して三つの願い事をなんとか聞き出しますが、

ハミー・ポッポーの魔法力は極めて弱く、魔法を使っても、数時間遅れで叶う、という事が判明し、思ってもいない場面で魔法の効果が表れ始めます。

魔法が大騒動を巻き起こしていく中、お箸ツインズが、マイケルの麻雀仲間で因縁のあるキンの部下として悪事を働いている事が分かり、

さらに大騒動は加速して行く、、、、、というのが、大体の大筋となっています。

マイケル、サミュエル、リッキーホイ三兄弟の名作(Mr.BOO!)(詳しくはこちら)を下敷きにした探偵物語に、

他のホイ三兄弟作品の名シーンを随所に挿入し、さらに60年代、70年代に人気だったキャラクター等も盛り込んで、

古き良き60年~70年代の文化をリスペクトたっぷりに再現したリメイク作品となっています。

Mr.BOO!)ファンの方でしたら、二ヤリとするようなお馴染みの爆笑シーンが矢継ぎ早に登場し、それが強引ながらもしっかりと物語へと溶け込んで行きます。

そのオリジナルへの敬愛に満ちた再現率はかなり高く、特にラウ・チンワンマイケル・ホイそっくりな風像と話し方や仕草等、

他のキャストでは真似できないような真似(変な言い方ですが)が非常にハマっていて、ちょっとした会話シーンを見ただけで、即マイケル・ホイの真似と分かるぐらいの完成度となっています。

とにかくラウ・チンワンのマイケルが激似です

ルイス・クーサミュエル・ホイに関しては、正直似ている要素は全く無いのが残念ですが、それでも世界観を壊す事は無く、

リッキー役のジョーダン・チャンも、表情や話し方など、意外にそっくりに見えますので、凄くピッタリとハマったキャスティングとなっています。

また、ハミー・ポッポー(勿論ハリー・ポッターのパロディです)役のセシリア・チャンも、中盤以降は、

ジョセフィーン・シャオ主演の(林亜珍)、そのままの恰好になり、ズッコケぶりで大騒動を巻き起こしていきます。

ハリー・ポッターのコスプレから林亜珍

また、本作が、他のリメイク作品と違う一番の特徴は、新しいキャストやスタッフによる、新世代なりの作り直し、ではない、という点で、

マイケルが演じた役柄を、ラウ・チンワンなりに作り直すのではなく、ラウ・チンワンは完全にマイケル本人に成り切って、完全にマイケル・ホイを再現しています。

言い換えると、

最初から最後までマイケル・ホイの物まねをしながら、探偵役を演じています。

他のリメイク作の場合、新しく製作するにあたって、勿論、その時代に合った新世代版に作り直す事を目的として製作されると思われますが、

本作においては、新しい世界観で製作し直してはいるものの、オリジナルへのリスペクトを第一に製作されているようですので、

ラウ・チンワンは終始、ラウ・チンワンらしさを出すよりも、マイケル・ホイらしさを再現する方に専念しています。

そんな思い切った表現ができるのも、ラウ・チンワンの芸達者ぶりがあってこそ可能な事ですので、その表現力の幅の広さに驚かされます。

正直、かなり詰め込み気味で、物語展開は理解しにくい面があり、エンディングもパタッと打ち切られるような、実に香港映画らしい終幕ですので、

ストーリーとしては雑な印象を受けてしまいますが、ツインズの活躍や、フランシス・ンのズッコケ悪党演技等、見所も豊富で、

さらに、

クライマックスでは、マイケル・ホイ本人が登場し、

まさかの

そっくりな物まね演技をしているラウ・チンワンと暫くアドリブで会話を交わす

という、『おぉっ!!』と身を乗り出してしまうようなサプライズシーンも飛び出しますので、

香港映画好き、(Mr.BOO!)好きの方等、機会がありましたら是非ご鑑賞してみてください。

楽しいですよ!!

作品情報

2003年製作 香港製作 コメディ

監督・製作・脚本 ワイ・カーファイ 主題歌 ロナルド・チェン アクション監督 ユエン・ブン

出演 ラウ・チンワン、ルイス・クー、セシリア・チャン、ジョーダン・チャン、フランシス・ン、シャーリーン・チョイ、ジリアン・チョン、クリスティ・チョン、マイケル・ホイ、アンディ・ラウ

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