おすすめ度 ★★★★★★★★★★
もはや伝説とも言えるジャッキー・チェン最高傑作!!前半のいつものコメディ調の雰囲気から後半逃亡者となってからの怒涛の展開にアドレナリンは全開!!
作品紹介
1985年12月14日公開
今回ご紹介するのは、もはや映画史に残る伝説と言っても良いぐらいのジャッキー・チェン主演の傑作ポリスアクションです。
それでは、まずはあらすじから、
香港最大の麻薬組織を壊滅するため、香港警察は最大の捜査網を張るが、行き違いから組織のボス、チュウを取り逃がしそうになる。
しかし、チェン・カークイ刑事(ジャッキー・チェン)の活躍によって、なんとか逮捕に成功する。
裁判によって裁かれることになったチュウは検察側の証人として自身の秘書サリナ(ブリジット・リン)が出廷する事を知り、
サリナの口封じを命じるが、その護衛にチェン刑事が付いていた事で、激しい戦いへと発展していく。
もはや伝説となっているジャッキー・チェン主演の傑作ポリスアクション作品です。
前半はいつものジャッキー作品のようにコメディ調の楽しいシーンを織り交ぜた物語が展開されますが、中盤以降、逃亡者となってからのシリアスな展開は、
それまでのジャッキー作品にはなかった完全に怒りをMAXまで沸騰させた怒涛の展開で、ラストバトルもその分熾烈を極めるハードな展開となっていきます。
この前半と後半の雰囲気の変化が、全編に散りばめられたジャッキーにしかできないデススタントアクションと相まって、
ストーリー展開でもアクション面でも物凄くハイレベルなアクション作品として永遠に残る傑作となっています。
アクションも全てが素晴らしく、冒頭、麻薬組織の取引現場である山の斜面に存在する集落を、車で走行し小屋を突っ切りながら下降していくカーアクションは、
そこに存在するエキストラスタントマン達をギリギリの距離でかすめながら激走していきますので、いつ死傷者が出てもおかしくないぐらいに危険なデススタントとなっていて、
本作の凄まじさが、冒頭始まって間もなくはっきりと認識できるようになっています。
CGで何でも表現できるようになってしまった現代では、ここまで危険を冒して行われるカーアクションもほとんど無いと思われますので、
映画史的にも非常に貴重なシーンと言っても過言ではないかもしれません。
それぐらいに凄まじいアクションから始まりますが、そこでもその追跡が終了するわけではなく、そのまま走行するバスに乗り込んだ組織のボス、チュウを追跡し、
今度は走ってバスを追いかけ、途中で歩行者から拝借した傘を使用して、走行中のバスの車体に柄の部分を引っ掛けてぶら下がる状態になってバスに乗り込もうとします。
その状態でもバスは走行中なので、カーブなど車体が揺れるごとにバスにぶら下がっている状態のジャッキーは前後に大きく揺れる、
という誰も思いつかない、というか思いついても絶対に実行しようとは思わないようなデススタントシーンへ突入していきます。
その後、結局チュウを、とりあえず逮捕することに成功します。
で、チュウの秘書サリナが結構な警察の強引な手法で検察側の証人としてチュウの裁判に出廷する事になります。
本人の意思に関わりなく、そんな事ができるのか?という感じですが、そういう事になりましたので、
裁判で自身に不利な証言をされるのを恐れたチュウはサリナを抹殺するために裏工作を開始し、ジャッキーはそのままサリナ護衛の任務に就く、
という感じで、この麻薬組織とジャッキーの対決が徐々にエスカレートしていく、というのが前半の展開です。
サリナ護衛パートに突入していくと、今度はいつものジャッキー作品特有のシチュエーションギャグがてんこ盛りとなっていて、
一転楽しい雰囲気満載となります。
このパートで今後シリーズの顔となるフレッシュなマギー・チャンも登場し、恋人役を魅力的に演じています。
そんなドタバタを踏まえつつ、合間に超絶アクションもこまめに挟みながら、法廷シーンに突入し、結局ジャッキーのミスにより、チュウは釈放となってしまいます。
ただ、サリナの存在は危ぶまれているので、いよいよ本格的に抹殺の方向へと向かっていきますが、そこに正義の熱血漢ジャッキーが登場し、
サリナを助け出すことに成功はしますが、ここである事件が起こり、結局ジャッキーは無実にも関わらず殺人の罪を着せられて追われる身となってしまいます。
犯罪者であるチュウは悪徳弁護士によって簡単に無罪を勝ち取り、何の罪も犯していない自分が裁かれる、という理不尽な状況に
ジャッキーの刑事としての怒りが爆発します。
ここからが、怒涛の展開で、もう追われる身となってしまった以上、周りの刑事仲間に頼ることはできず、恋人のマギーのみの協力を得て、
チュウのアジトが入っているデパートのビルで張り込みを開始します。
結構な長時間の張り込みの後、いよいよチュウが登場し、逃げたサリナが抜き取ろうとしていた犯罪の証拠の入ったデータを奪還するためにやってきます。
その争いにジャッキーも緊急参戦し、いよいよ伝説のデパートでの最終決戦へと突入していきます。
このラストバトルは、ジャッキーがガラスを多用したアクションを取り入れたくて選んだロケーションだったようで、とにかく何かのアクションをするたびにガラスを突き破って、
ガラス片が飛び散るようなアクションが多く、見ているだけで痛さが伝わってくるような、デススタントの連続となっています。
たとえ危険の少ない材質で代用していようとも、絶対に何らかの怪我が続出するようなハイレベルなアクションの連続となっています。
そんなデススタントのラストには、常人では到底チャレンジすることができないような決死の30メートルの高さからのポール滑り落ち、
という大クライマックスで終幕となります。
このシーンは何度見ても息をのむシーンで、(プロジェクトA)の時計台落下シーンと共に、恐らくこんなシーンを見ることは今後も永久にないような名シーンとなています。
という事で、物凄くドラマチックで、アクション、コメディ、ハードなデススタントと面白くなる要素が盛りだくさん詰め込まれているのに、
バランスが非常によく、しかも100分以内にしっかりまとまっている、というジャッキーの監督としても主演俳優としても実力がいかんなく発揮された映画史に残る大傑作となっています。
興味はあったけれどもまだ未鑑賞のままの方等、アクション映画史に残る傑作となっていますので、是非ご鑑賞をお薦め致します。
作品情報
1985年製作 香港製作 ポリスアクション
監督・脚本 ジャッキー・チェン 製作総指揮 レイモンド・チョウ
出演 ジャッキー・チェン、ブリジット・リン、マギー・チャン、トン・ピョウ、マーズ、フォン・ハックオン、ケン・トン、タイ・ポー
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