お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆
ネット動画配信中に起こった誘拐事件の顛末をリアル感満載で描く、アーロン・エッカート主演、今風サスペンスアクション!!
作品紹介
2020年6月12日公開
今回ご紹介するのは、アーロン・エッカートが製作総指揮も担当した緊迫感溢れるサスペンスアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
過去に重大な捜査ミスにより、刑事から降格され、制服警官として勤務しているペニー(アーロン・エッカート)は、
ある日の勤務中にかつての相棒である刑事の娘が誘拐される事件に遭遇する。
タイムリミットは64分間。
それまでに娘を探し出さないと、娘の命はない。
自身の判断で捜査に参加するペニーは、偶然その場に居合わせたエイヴァ(コートニー・イートン)と共に犯人の手がかりを追いかける事になる!?
アーロン・エッカートが製作総指揮と主演を兼任した入魂のサスペンスアクション作品です。
製作者と製作総指揮者だけでも20名以上の名前が入っていますので、恐らく、アーロン・エッカートを中心として、
気心の知れたやる気のある仲間たちが集まって、製作されたのではないでしょうか。
本作を観ると、そういう雰囲気がヒシヒシと伝わってきます。
物語の大筋自体は、かつて重大なミスで降格され、落ちぶれてしまった制服警官が、
偶然誘拐事件に遭遇して、かつての過ちを挽回するために、再び立ち上がる、という、
元々実力のあるものが、挫折を経験して、色々あって復活する、という燃える設定になっています。
物語自体は、ありがちではありますが、本作の特徴は、その誘拐事件を追う刑事ものというオーソドックスな設定に、
ネット配信、という今風の設定を加えている事で、非常にライブ感のあるシーンの連続となるような工夫がされている部分にあると思われます。
ただ、こういった作品でありがちなのは、POV(主観視点撮影)でのリアル感を演出する作品です。
(エンド・オブウォッチ)や、最近では(ブラック・アンド・ブルー)の一部のシーンなどでPOV撮影でのリアル刑事ものはありましたが、
本作では題材的にネット配信用のカメラが絶えずドラマを捉えているような作品ではありますが、基本的にはPOVではなく、
普通のカメラで撮影されています。
要所ではPOV撮影にもなりますが、基本的には、しっかりと見せるシーンはカメラを切り替えて、一番ドラマが盛り上がる角度で撮影されています。
それでも、本作に緊迫感があるのは、主人公たちが走るシーンがかなり多いですが、
カメラも同じように主人公たちにしっかりと寄り添って、まるで観客もその場で、同じように走り廻っている雰囲気が演出されているからだと思われます。
とにかく、走り廻っているシーンが多く、出演者もスタッフも相当大変だったのではないでしょうか。
そういう努力があるからそこ、本編の尋常じゃない緊迫感に繋がっているのかと思われます。
あと、アーロン・エッカートとコートニー・イートンのコンビも相性が良く、共通の目的のために協力し合いながら、
犯人に少しづつ近づいてく過程は、その軽妙な台詞のやり取りと相まって非常にドラマをしっかりと盛り上げています。
途中登場するコートニーの車が非常に小さいサイズで、それに乗り込むガタイの良いアーロン・エッカートが体を斜めにしながら、
『これは車ではなく、ミニカーだ。』
と悪態をつきながらカーチェイスを展開するシーンなど、なかなかのユーモアも交えながらテンポ良くやり取りをしていきます。
ちょっと緊迫感のあるサスペンスには少々不釣り合いな笑い言えるかもしれませんし、
せっかく乗り込んだミニカーが、犯人とのチェイスに関係なく、ただの運転ミスで単独の横転事故になる、
という謎の寄り道展開もありますが、
そういう部分も含めて、物語を最後まで見せきる、圧倒的な勢いに満ちた作品となっています。
というように、少々ご都合主義的な部分のある物語ではありますが、しっかりとした娯楽アクションの王道を行く作品となっていますので、
アクション作品好きの方などご鑑賞されてみては、いかがでしょうか。
結構、スポーティで、ストレス発散できますので気分転換にはもってこいですよ。
作品情報
2019年製作 イギリス・アメリカ製作 サスペンスアクション
監督 スティーヴン・C・ミラー 制作総指揮 アーロン・エッカート
出演 アーロン・エッカート、コートニー・イートン、ディナ・メイヤー、ジャン・カルロエスポジート
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