おすすめ度 ★★★★★★★☆☆☆
1978年の記念すべき1作目の正統続編にローリー・ストロードが帰ってきた!!それまでの続編シリーズを全て無かった事にして新たに創造されたその後の物語は、40年続く戦いの完結編となる3部作の第1章!!
作品紹介
2018年4月12日公開
今回ご紹介するのは、ジョン・カーペンター監督によるスラッシャー映画の元祖(ハロウィン)の正統な続編です。
それでは、まずはあらすじから、
1978年のハロウィン前夜に連続殺人を犯したマイケル・マイヤーズが40年間収容されていた精神病院から最高警備刑務所への移送が決まる。
当時の事件の生き残りローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)は、マイケル逮捕後も、また必ず戻ってくることを確信し、
自宅に引きこもって、娘にも戦い方を指導していた。
マイケルの移送が決まり、胸騒ぎを覚えるローリーだったが、その予感は的中し、移送中の事故によりマイケルは再び逃走するのだった!?
1978年のジョン・カーペンター監督によるスラッシャー映画の元祖の40年後を描いた正統続編です。
とはいっても今までの続編シリーズを継承した続編ではなく、2作目以降は無かったことにした40年後の世界が舞台となっています。
ですので、長年のシリーズで色々描かれてきた設定はリセットして、シンプルにマイケルとローリーとその家族の戦いを描いた作品となっています。
今回はその後のローリーの物語が中心に描かれていきます。
1978年の事件以降のローリーは、事件のことがトラウマとなり、たとえマイケルが警察に拘束されている状態であったとしても、
安心することはできずに、また再び自分を殺しにやって来ると固く信じています。
その強迫観念によって、やがて訪れる対決に備えて戦いの準備をし、自宅も半要塞化するなど、警戒を怠ることがあない生活を送っています。
あまりの警戒ぶりに、大切な娘にも戦うための英才教育を施し、それが原因で12歳で政府によって娘と引き離され、結果的に娘との間に溝ができてしまうという関係性になってしまっています。
ただ、孫娘だけは、そんなローリーの良き理解者で、なんとか母親との関係も改善したいと思っている状況となっています。
少女時代のあまりの恐怖体験によってその強迫観念に囚われている祖母、大切な少女時代をしたくもない戦闘訓練によって奪われた娘、
その二人の仲をなんとか修復したいと思っている孫娘、
という親子3代の所に、あのマイケル・マイヤーズがついに40年ぶりについに帰ってくることになります。
前回のロブ・ゾンビ監督によるリメイクシリーズは、マイケルを幼少期から描きなおして、何故事件を起こすような狂気に走ったのか?
などの細部までを描き、サイコサスペンス的な要素も入れて、新しい描き方が試みられていましたが、
そのリアルな人間味のある描かれ方が、ジョン・カーペンター監督から不評だったようで、
ジョン・カーペンター自身は製作には関わらずに完全なロブ・ゾンビの世界観で描き直されていました。
で、そのロブ・ゾンビ監督のリメイク版からも年月が経ち、続編の計画も色々と変更され、いよいよ(パラノーマルアクティビティ)シリーズや、
(ハッピーデスデイ)シリーズなどを手掛けるブラムハウスピクチャーズ製作によって映画化が実現される事になり、
その段階で2作目以降の物語を無かった事にしてローリーを中心とした40年後を描いた物語へと方向転換したようです。
初めはロブ・ゾンビ版の続編として企画がスタートしたようなので、現在の形に落ち着いたのは大正解だったといえそうです。
正直、ロブ・ゾンビ版の2作目は、完全にオリジナルにあった良さとは違う方向に行ってしまったので、その続きを見せられても、、、という感じでした。
で、そのローリー自身のキャラクターも前作のような普通の高校生から、戦闘女子へとパワーアップ、40年間戦う事ばかりを考えていたわけですから、
結構鍛えていたようで、まるで(ターミネーター2)のサラ・コナーのような雰囲気に満ちています。
当然、戦闘女子の制服、タンクトップも着用してマイケルを迎え撃ちます。
しかし、そんなローリーの事を家族は苦々しく思っていますので、かなりギスギスした関係になっていますが、
関係がこじれればこじれるほど、マイケルが本当にやってきたと時のカタルシスは半端なく、今までの関係が一挙に修復されていきます。
マイケル登場後のラストへと続く後半は、まさに怒涛の展開で、一致団結してマイケルを迎え撃つローリー家と、とにかく、勢いよく殺戮を重ねるマイケルがついに激突します。
マイケル側の描写は、ロブ・ゾンビ版のようにマイケルの人となりをはっきりと描くことを避けて、とにかく純粋な悪として描かれていきますので、
殺す理由などに関係なくどんどんと殺戮を繰り返していきます。
ジョン・カーペンターが大事したかったのは、まさにその正体不明の不気味さだったのではないでしょうか。
で、ラストバトルは、なかなかに壮絶なラバトルで、戦いの果てに決めセリフもバシッと決めて大団円、、、
と思っていたのですが、物語は、その直後を描いた(ハロウィンKILLS)(詳しくはこちら)へと続く事になります。
個人的には、本作だけでもスッキリした終わり方でしたので、これで終わりでも良かったような気もしますが、それでも全作を鑑賞してきたファンとしてはやっぱり終わって欲しくないような気もしますので、
今後公開されるシリーズ完結編への期待は膨らみます。
という事で、物語はまだ続きますが、本作の終わり方もなかなかに決まっていて非常に良い終わり方なので、まずは本作だけでも機会がありましたらご鑑賞をお勧めします。
作品情報
2018年製作 アメリカ製作 スラッシャーホラー
監督・脚本 デヴィッド・ゴードン・グリーン 製作 ジェイソン・ブラム
出演 ジェイミー・リー・カーティス、ジュディ・グリア、アンディ・マティチャック、ウィル・パットン
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私設お化け屋敷をめぐるツアーをPOVでリアルに表現した(ハロウィンレポート)はこちら
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