修行度 🔥🔥●●●●●●●●
パッとしない主人公のもっさり感と悪党の外道ぶりをメインで描いたブルース・ウィリスが悪役として登場するサスペンスアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
ブルース・ウィリスが出演しているサスペンスアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
元海兵隊のウィリアムは、戦いの場を引退し、今は家族と共に静かで幸せな日々を送っていたが、ある日娘と出かけた街で、
ギャング団の無差別殺戮の現場に遭遇してしまい、娘が被害に合ってしまう。
悲しみの中、復讐を誓ったウィリアムは、再び銃を手に取るのだった!?
日本版、米国版、ともに宣伝ポスターのミスリードが凄まじいブルース・ウィリス出演作品です。
日本版のミスリードは、既にあるあるですので、ある程度の予測は着きますが、
アメリカ版の別な意味での正面突破のミスリードが、ブルース・ウィリスの出演事情を差し引いてもあまりに実際に活躍する人物との違いに、驚いてしまいます。
というか、このビジュアルで実際の内容を予測する事は不可能ではないでしょうか。
普通の見方では、日本版はブルース・ウィリスが主演で、トーマス・ジェーンが準主役かラスボス、マイク・タイソンがお助けマン、他1名は、たまたま映っている人という感じで、
アメリカ版はマイク・タイソンが主演で、色んな男たちとバトルロワイヤルを繰り広げるバイオレンスアクション、とイメージするのが普通だと思いますが、
これが、実際の主演がブルースでないのは予想通りだとしても、日本版のポスターで、文字とブルースの影に隠れて良く見えない、
【復讐だけ 】 の、けの文字の後ろに薄く写っている人
が主役を演じています。
このたまたま映った人のような佇まいの主演俳優は、(エベレスト3D)等に出演しているクライヴ・スタンデンで、ポスタービジュアルで見て分かる通り終始パッとしません。
元海兵隊という設定ですが、そういう動きは全く無く、格闘も強いというわけではありませんんので、バトルを何度となく繰り広げますが、見かけ通り結構負けます。
で、そんなパッとしない主人公を偶然助ける事になる裏社会のなんでも屋役で、トーマス・ジェーンが登場(主人公が泊まったモーテルにたまたま居た、という出会い方)し、
そのトーマス・ジェーンの信頼のおける取引相手としてマイク・タイソンが少しだけ登場します。
それなりに活躍しそうな雰囲気で、登場しますが、完全に雰囲気だけで終わってしまいます。
で、ブルースは主人公が戦いを仕掛けるがギャング団のボス役ですので、要所だけの出演で、特に激しいバトルを繰り広げたり、
目立つような悪役ぶりを見せる事のない、最近のブルース作品の一つの見せ方である影のボス、という位置ですので、実際にはその組織の下々と主人公の戦いが描かれていきます。
ここまでのポスターデザインとの相違は、最近のブルース出演作品では、あるあるとも言えますので、
むしろ、毎回、どれだけポスターデザインからのイメージと実際の内容が違うのか?という相違の確認さえ、ちょっとした楽しみにもなっていたりしますが、
本作は、さらに一歩踏み込む(一歩後退?)もう一段階上のミスリードが存在します。
それがあるがために、本作を修行覚悟のいる作品へと押し上げている要素でもあるのですが、それは、、、
、、、、、
もっさりとした主人公の活躍以上に、粘着質な外道が、ニヤケながら外道ぶりを発揮する展開が不必要に多めに描かれる
という点です。
家族を傷つけられたリベンジのためにギャング団に単身戦いを挑む、というシンプルな設定のはずなのに、
主人公のもっさり感が理由で、いまいちリベンジが盛り上がらない、という事もありますが、それ以上にブルースの腹心の部下であり、息子でもあるテオ・ロッシの、
粘着質で、嫌悪感を抱かせるような狂気ぶりが、あまりにしつこく、まるで見所のように延々と描かれていきますので、
なかなかつかない決着に、観ている側の精神的な修行の度合いも上がっていきます。
しまも本作は、意外性を上げるためなのか、普通の作品では絶対に命を落とさないようなキャラクターが、
何の盛り上がりも見せる事なく、あっけなく命を落としていきます。
ブルースも簡単に他人の命を奪い、外道に関しては、気に入らないという理由だけで、目にする人を誰でも彼でも、命を簡単に奪っていきます。
家族の復讐という、比較的小さな規模の争いなのに、大規模テロぐらいの勢いで、人の命が簡単に奪われていきます。
そんな中、外道だけはずっと生き残って自由奔放に動いていきますので、後半は、まるで、この外道が主人公のような、
外道物語を観ているような展開になってしまう、というアメリカ版のポスターならまだしも、日本版のポスターでは絶対に予想できないような内容の作品となっています。
映ってもいないので、、。
これが、本当にマイク・タイソンとトーマス・ジェーンがもっと活躍してそれなりのバトルロワイヤルを展開するような作品だったら、
もっと楽しめたと思われますが、基本的には外道は、ずっと無敵状態で、後半までくると、どんなにアクション展開になっても外道は必ず生き残ると分かってしまうのも、また作品の緊張感を低めてしまっています。
という事で、ブルース・ウィリス、トーマス・ジェーン、マイク・タイソンという魅力的な要素のある作品ですが、
実際の本編の内容は、結構な修行覚悟の必要な作品となっていますので、ブルース作品コンプリートを目指している方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2022年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション
監督・脚本 ジャレッド・コーン
出演 クライヴ・スタンデン、ブルース・ウィリス、トーマス・ジェーン、テオ・ロッシ、ジャッキー・ムーア、マイク・タイソン
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