修行度 🔥🔥●●●●●●●●
BMXレーサーのイケメン選手とその彼女が山奥で、正体不明の武装集団と戦いつつ謎のウィルスとも戦う支離滅裂ホラー!!ヒロイン役はまさかのレディドラゴン、ナタリー・バーン!!
作品紹介
2017年1月14日公開
今回ご紹介するのは、ナタリー・バーン主演のごちゃごちゃホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
BMXの有名選手であるジョーは一緒に練習していた親友をレース中の事故で失ってしまい、失意のうちに引退を決意する。
しかし、数年後、友人と恋人ステファニー(ナタリー・バーン)の強い勧めで、選手復帰を決意、チリで開催されるレースを復帰戦として現地に向かう。
いよいよ復帰のための本格的な練習を開始したジョーは、人里離れた山奥まで入っていくが、そこで負傷した謎の男と遭遇する、、。
原題が(DOWN HILL)で邦題が(ダウンヘル)という事で駄洒落です。
内容的にはレディドラゴン、ナタリー・バーンが最終的に主役になる、かなり突っ込みどころのあるホラー作品となっています。
ナタリー・バーンといえば(アウェイクン監禁島)(詳しくはこちら)や、ドルフ・ラングレンと共演した(アクセレーション)、(ハードナイトフォーリング)(詳しくはこちら)等、
レディドラゴンとしての活躍が多いですが、本作ではドラゴンは封印し、主人公ジョーを支えるちょっと強めのヒロインとして活躍しています。
しかも、やたらとセクシーなキャラクターを演じていて、そんな一面があったのかと度肝を抜かれます。
ただ、ジョーのキャラクターが薄い分、段々とナタリー・バーンのキャラクターの濃さが目立ってきて、後半は完全に主役が入れ替わる、という結局レディドラゴンっぽい展開になっていきます。
で、肝心の内容ですが、これが後半にかけて、なかなかの支離滅裂ストーリーとなっていきます。
まずは冒頭で、主人公ジョーとその彼女であるナタリー・バーン、そしてジョーの親友を加えた3人でBMXの練習シーンから始まります。
ここでGoProなどを装着して、途中でジョーがおもむろに手持ちカメラでやたらとナタリー・バーンを映すシーンが挿入されたりしますので、
これはPOV撮影に入っていくのか?とも思われましたが、その辺の伏線はまず放り出します。
この伏線を投げっ放す、という流れはこの作品の大きな特徴の一つとなっています。
で、練習シーンは終了し、速攻でレースシーンに入って行きますが、ここで試合シーンはあっさり目に、親友がレース中の事故に合い、帰らぬ人となってしまいます。
展開が速い!
まだ登場人物の顔も覚えていない状態で、フルフェイスのヘルメットをかぶっている人物が事故に合っても、正直どちらが事故に合ったのかはっきりと分かりません。
その後ナタリー・バーンとジョーが部屋でうなだれているシーンに切り替わるので、やっとジョーの方が無事だったことが分かります。
で、事故からは結構な時間が経過していたようで、友人の勧めで、チリで開催されるレースに参加する事を提案されます。
最初渋っていたジョーも、ナタリー・バーンの勧めもあり、復帰を決意、現地に向かう事になります。
で、空港に着いてみれば、自分たちの預けた荷物である競技用自転車が見つからない。
という事で、焦って航空会社に連絡し、散々探した挙句に結局無事に現地に住む友人宅に届きます。
自転車レースに出場するためにチリまで行っている自転車選手が乗る自転車が無い、という大事だったのですが、結局あっさりその事件は解決し、
以降、その出来事が物語に絡むことは全くありませんので、伏線にさえなっていませんでした。
で、そこから友人宅までも結構な距離があるようなので車で移動しながら、良くホラー作品で登場するような田舎にある個人経営のコンビニ的な雑貨店に立ち寄ります。
で、ここでジョーはトイレに急行、個室で座っているとしつこく個室の壁をノックする音が、、
と並行して店内で一人、懐かしのゲーム筐体でプレイに興じていたナタリー・バーンは、危なそうな集団にちょっかいを出されています。
これはレディドラゴン覚醒か?とも思われましたが、結局用を足してスッキリしたジョーがなんとか集団をなだめて事なきを得ます。
で、そんなホラー映画にありがちな前振りを残しつつ、いよいよ現地の友人宅に到着。
しばらくぶりだったようで、懐かし話などもしながら、とりあえず一旦バラバラで解散、、、
と思ったらいきなりの主人公ジョーとチリの友人の彼女が浮気真っ最中のシーンが挿入!
話の流れを急に遮断するように挿入されるシーンですので、初め見たときは、誰が何をしているのか?が全く分かりません。
とにかく冒頭事故で亡くなる友人、主人公ジョー、チリに住む友人と登場する男性キャラクターが全員似たような顔つきと雰囲気で、
全員同じような薄めのキャラクター、そして流れを遮断するような急な展開のせいで、誰が何をやっているのか分からない事が多く、
その後の台詞で徐々に理解していく、という観る側の歩み寄りが必要な場面が多い作品となっています。
で、その突然挿入される浮気シーンがその後物語展開に活きてくるのかと思いきや、これがまたしても放りっぱなしで、その関係がナタリー・バーンにバレることさえありませんでした。
一応、ジョーはこんなこといけない、みたいなこといっていましたが、次のシーンからそんなこと無かったかのようにふるまっていますので、
そのシーンが挿入された意味さえ分かりませんが、そんな事を気にしていると本作は全てが理解できなくなってしまいますので、そこはスルーするしかありません、、。
で、いよいよレース、、の前に練習するようなので、またナタリー・バーンと二人で山道を自転車で走りに行きます。
途中ナタリー・バーンの謎の用足しシーンを挿入(ズボンを下げて、スッとした感じまで実際に見せます)しつつ、自転車に乗っていると、大きな衝突音と共に見知らぬ男性が瀕死の重傷を負っているのを発見します。
観ると顔には事故ではなく何かのウィルスのようなものに感染しているような症状がでています。
これは不穏な空気が漂ってきました。
とにかく友人に連絡し、車で迎えに来てもらいます。
で、友人が到着し、急いで病院に、、、というところで、物語は急転回します。
↓ここからは物語の支離滅裂な急展開に触れていますので、真っ新な状態で鑑賞したいという方はご注意ください↓
いきなりの銃声と共に友人の頭が吹っ飛びます。
犯人はあの雑貨店でナタリー・バーンにちょっかいを出していた怪しい集団です。
出ると思っていました。
で、その後もどんどん銃弾を撃ち込んできますので、そのまま逃げることになりますが、
その時に浮気相手の友人の彼女のみが捕まってしまいます。
で、ジョーとナタリー・バーンのカップルVS謎の武装集団のバトルが始まります。
森林という地形を利用して、敵から身を隠しながら逃げます。
謎の敵メンバーの用足し(しかも隠れているジョーにその飛沫が、、)、という謎のシーンを挿入しつつ、かくれんぼは進んでいきます。
ここまでに至って、もう完全にそれまでの自転車レース選手として、事故で友人を亡くしてしまったり、それが原因で引退、そして復帰、などの積み重ねてきた全てのドラマは、
もうどうでも良くなります。
自転車のじの文字もありません。
ただただ、若者カップルが山奥で正体不明の武装集団に命を狙われる物語になっていきます。
で、なんだかんだとやっているうちに、何か正体不明の細長い生物(元生物?)が入っている透明のビニール袋が木から吊り下げられているのを発見しますが、
これも結局放りっぱなしなので、何かは分かりません。
何かに感染していた男の感染源のようにも思えますが、感染経路がはっきり説明されないので、全てがあいまいなまま、かくれんぼは続きます。
で、ナタリー・バーンが敵のモトクロスバイクを奪い、ジョーを後ろに乗せて暗闇のバイクで激走、このままレディドラゴン覚醒か?
と思われましたが、本作ではそうはいきません。
暗闇の中、『ドサッ!』という音と共にジョーが何かにぶつかってバイクから落ちて、しかも打ちどころが悪かったのか
九の字に曲がった状態で倒れています。
ここで、ジョーが名言を一言
『なんとなく、こうなる気がしていた、、、』
観ている側と演じている者の心が通じた瞬間です。
ナタリー・バーンが急に活躍してから以降ジョーの存在感の薄さ(というよりナタリー・バーンが濃すぎる)が目立ってきていましたが、
やっぱりこうなってしまいました、、、。
で、結局ナタリー・バーンは武装集団に捕まってしまいます。
どうなるのかと思っていたら、場面変わってどこかの洞窟のようなところで、ナタリー・バーンは民族衣装のような衣装を着せられ、頭に草冠を載せられて縛られています。
で、登場した武装集団のメンバーの女性が何やら怪しい呪文を唱えつつ大きめの竹輪のような生物(多分あの透明ビニール袋に入っていた生物?)を、
ナタリー・バーンの口に強引に放り込みます。
とはいえ、レデイドラゴンなので、それなりに反撃し、その女性を圧倒し、口に入った生物を引きずり出します。
で、とにかくそこから逃げないといけませんので、出口を探しているとうずくまっているジョーを発見!
ジョーはなんとか生きていたようですが、、、
あの謎のウィルスに感染してしまったようで、完全にモンスターのような姿になってしまっています。
それでも、ジョーなので一緒に逃亡、なんとか外に出ると、ちゃんと車が置いてあったので、モンスタージョーと共に乗車。
モンスタージョーを助手席に乗せて出発進行!!
車を走らせていると、武装集団(邪教集団?)の女性ボス(教祖)のような人物(の幻?)にような人物に行く手を遮られると同時に、
モンスタージョーに何かトンデモない事が起こってジョーが絶命(多分)。
で、結局追いかけてきた武装集団に取り囲まれたナタリー・バーンは、ナイフで自分の腹を刺す、
という物凄い展開のクライマックスとなっています。
正直、何が起こっているのか全く分かりません。
その後のおまけとして次の犠牲者に続く、というホラー映画ああるあるで終幕となりますが、それも5分ほどかけて何故が丁寧に描写されますので、
おまけにしては長すぎたりして、物語の余韻(なんて本作には実際ありませんが)を打ち消します。
という感じで、中盤まではそれなりに自転車選手としての物語を丁寧に描いていたのに、チリに到着するやいなや、急激にそれまでの物語の流れをぶち壊してしまうような展開のオンパレードとなってしまう、
という世にも奇妙な作品です。
驚くのはこの作品はDVDスルー作品ではなく、【未体験ゾーンの映画たち】という特集上映ではありましたが、しっかりと映画館で公開されているという点です。
この作品を映画館で1800円支払って鑑賞する勇者が存在した、という事ですので、頭が下がります。
という事で、支離滅裂でお下劣、最後には開いた口が塞がらないような作品ではありますが、その無軌道ぶりのために先の展開が読めまない作品ではありますので、
飽きが来ない、という点に関しては結構ハイスコアな作品となっています。
無茶苦茶ではあっても、それほど面白くないわけではない作品ですので、ご興味のある方はご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
個人的な予想では脚本無しで、大体のフィーリングの見切り発車で撮影開始した作品ではないかと思っています。
作品情報
2016年製作 チリ・カナダ・フランス製作 ホラー
監督・脚本 パトリシオ・ヴァラダレス
出演 ナタリー・バーン、ブライス・ドレイバー、マティアス・ロペス、イグナシア・アラマンド
その他のウィルスホラー作品
謎の寄生虫の感染症のよるパニックを描く(ヴァイラル)はこちら
↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します↓