修行度 🔥🔥●●●●●●●●
巨大蛇パニック映画にラップバトルを融合する、というB級7C級感満載の若干寒めのギャグ連発のおバカムービー!!でもリリースはしっかりしたA級作品も制作するライオンズゲート社という不思議
作品紹介
2019年2月1日公開
今回ご紹介するのは、蛇パニックものにラップバトルと融合するという奇抜なアイデアのコメディ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
カリフォルニアのコンプトン。そこで暮らすキャムたちラップグループは、地道な活動の結果、ついにメジャーデビューのチャンスを掴む。
しかし、そんな時に理不尽な容疑で警察に拘束される事になり、メジャーデビューが危ぶまれる。
保釈金を稼ぐために奔走するメンバーだったが、そこへ成長促進ビームを照射され巨大化した蛇が襲来し、それどころではない事態に陥っていく、、、。
スネークパニックものにラップバトルを加えたおバカ系のコメディ作品です。
その設定だけで、なんとなく寒い予感がヒシヒシと伝わってきますが、実際の内容も想像通りのくだらないギャグが飛び交うコメディ作品となっています。
物語もあって無いようなものですが、一応、無実の罪で警察に拘束されたラップグループのメンバーを保釈するための資金を稼ぐために他のメンバーが奮闘する、という基本ストーリーに、
空を飛行中の航空機から突然放り投げられた蛇が、
たまたま蛇好きの化学オタクが作り出した成長促進マシンのビーム照射によって巨大化し、ラップグループに襲い掛かってきたので、バトルを繰り広げる、
という無茶苦茶なストーリーとなっています。
完全に初めからおバカ映画(死語ですね、、)を狙ったような姿勢で製作されている作品ですので、まじめに製作しているけ出ども、
製作費の少なさと、技術の至らなさで、どうしようもなくなっている、というタイプの作品ではありません。
ストーリーは度外視してキャラクターの個性と勢いとノリで押し切ろうとする作品なのに、登場するキャラクターや演じているキャスト自身に全く可愛げがないというか、愛すべきおバカキャラとしての親しみが全く沸かない、
という見事な負のスパイラルが短い上映時間中ずっと続く、というなかなかに強敵な作品となっています。
登場する巨大スネークがプレステ2ぐらいのフルCGで画面から常に浮き上がっているのはしょうがないとしても、中盤の見せ場となる暴走バスのカーアクションシーンさえ、ほぼCGで処理してしまう、
というコントのような迫力の無さ、というかセンスの無さとなっています。
予算はなくても、心根がもう少しでもあれば、万人向けは無理にしても、こういうタイプの作品ファンでしたら、それなりに楽しめる作品にはなったと思うのですが、、、どうでしょうか。
あと、それぞれのキャストが個性強めのキャラクターを嬉々として演じていますが、濃すぎるキャラクターの必要以上の過剰な個性アピールは、
繰り返しが過ぎる程に、面白みを軽く通り越して、嫌悪感しか抱けなくなってしまいます。
普通は、そういった事にならないように物語展開などで、軌道修正していったりしますが、本作においてのストーリーは全く筋が通っていないので、
中盤以降はただただ、イラっとするキャラクターの脈絡のないナンセンスギャグを見続けるだけ、という時間が割と長時間流れます。
まさに観るものの精神的な強さがが試される修行映画です。
この作品を鑑賞する事に貴重な時間を割いている自分を見つめ直し、これを修行と心の整理をつけて、今後の人生に役立てていく、、、
なんてできそうにないぐらいの脱力感。
とにかく、予算の少なさをやる気と勢いで補おうとする姿勢や、技術は劣っているけれども、観ている人をとにかく笑って楽しませよう、
という精神的な支柱がない、というか、仲間内で面白いと思っているからそれで良い的な姿勢が見え隠れする作品となっています。
しかもこの作品を全米でリリースしているのが良質なB級作品や、ときにはA級作品も制作しているライオンズゲート社、というところが一番の驚きです。
さらに驚きは日本でも(未体験ゾーンの映画たち)という特集的な上映スタイルではあっても、しっかりと映画館で劇場公開されている、
という点が本作のさらなる驚きとなっています。
個人的には、それにしても他にもっとあるでしょう、と思わずにはいられません、、。
という事で、なかなか強敵の修行映画となていますので、何かの機会がありましたらご鑑賞してみてください。
部屋の片づけをしながら、などのながら見とかでしたら、明るい雰囲気の作品ですので良いかもしれないですね。
作品情報
2018年製作 アメリカ製作 モンスターパニック
監督 ハンク・ブラックスタン
出演 リッキー・フラワーズJR、モータウン・モーリス、ドンテ・エシエン、タルカン・ドスピル
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