おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
神龍を使った武則天暗殺予告事件を調査するために招集されたディー・レンチェが、奇術を駆使した難事件に挑む中国版シャーロック・ホームズシリーズ最新作!!
作品紹介
配信専用作品
今回ご紹介するのは、中国で連発されるディー・レンチェを主人公とした武侠推理シリーズの最新作です。
それでは、まずはあらすじから、
武則天の誕生祝い中に、突如夜空に巨大な黄金の龍と三眼神将が現れ、
10日以内に皇位を譲らなければ命を奪う、という警告を残しそのまま姿を消してしまう。
この事件を解決するために武則天は、事件解決の名人、ディー・レンチェを都に呼び戻すのだった。
中国でかなり大量生産されている(王朝の陰謀)シリーズの最新作です。
原作は人気のベストセラー小説のシリーズで、中国版シャーロック・ホームズとされるディー・レンチェが毎回明晰な頭脳で難事件を解決する武侠ミステリーとなっています。
その映画化も人気があるようで、最近でも(王朝の陰謀謎の壁画と舞姫殺人事件)(詳しくはこちら)や、(王朝の陰謀判事ディーと天空の塔)(詳しくはこちら)、(王朝の陰謀判事ディーと天空のドラゴン)(詳しくはこちら)、
という感じで、やたらと連発されています。
本作もそのシリーズのうちの一作ですが、人気の起爆剤となったツイ・ハークが製作アンディ・ラウが主演(1作目のみ)して大ヒットした香港映画の3部作とは無関係のシリーズで、
毎回製作会社や出演陣も違いますので、恐らく、設定のみを拝借したオリジナルに近い物語ではないかと思われます。
例えるなら007シリーズをもっと大勢で雑多に製作していったような感じでしょうか。(勿論、そんなに良いものではありませんが、、、)
ですので、例によって今回も初お目見えのキャストが、今まで何作もそのキャストで映画化されてきたシリーズのようなていで、
堂々とお馴染みのキャラクターを演じています。
流石に、ここまで連発されると、毎回知らないキャストが演じているという事にも慣れてくるから不思議です。
こんなに短期間に同じキャラクターの同じ設定のシリーズを全く別人物が演じているシリーズもなかなか珍しいのではないでしょうか?
あまりに連発するので、本作の内容は以前の(王朝の陰謀 判事ディーと天空のドラゴン)となんとなく内容が被ってしまっています。
それぐらいに大量生産されているシリーズである本作の内容ですが、
武則天の誕生祝の日に、夜空に巨大な龍と屈強な巨大武将が現れ、武則天に10日以内に皇位を譲らなければ殺す、という警告を残して去ってしまいます。
で、恐れた武則天は例によってデイー・レンチェを招集、期限内の事件の解決を命じます。
早速捜査を開始したデイー・レンチェは、その神龍が現れた時に犠牲になった遺体を調べ、何かのに匂いがすることに気づき、そこから幻覚を見せるお香の手がかりを発見します。
その手がかりを追ううちに武則天の側近たちが怪しい、という事になっていくが、、、
というのが物語の大筋となっています。
ありがちではありますが、宮廷内の陰謀がらみのミステリーへと展開していきます。
まるでテレビスペシャルのようなこじんまりとした物語ではありますが、最近の中国系の武侠作品の中では比較的分かりやすく、しっかりとした説明で、
終始何をやっているのか分からない、という事もなく、単純に軽めのミステリーを楽しめる作品となっています。
それぐらいに単純すぎるストーリーと言ってしまう事もできるのですが、、。
で、期待(も最近は薄いですが)のアクションシーンは、また例によって、ほぼ直立不動で、ワイヤーで横に移動させられているだけの動きと、
合間にくるくる回転して、後はスローとカット割りの連続、といういつもの操り人形のような強さがまるで伝わらないアクションがメインですので、
何度かアクションシーンがありますが、まるで見所にはなっていません。
正直、そこまでしかしないのなら、いっそアクション要素は切り捨てて、ミステリー要素だけを掘下げてみれば良いのでは?
とも思いますが、そうすると、おそらくややこしくなるだけで、何をやっているのか分からないシーンがふえるだけのような気もしますので、もどかしいところです。
そろそろ、中国側のみで製作せずに、熟練の香港映画のスタッフ・キャストで燃えるアクション作品を制作してもらいたいですね、、。
因みに邦題タイトルが(王朝の陰謀武則天殺人事件)となっていますが、武則天は死ぬどころか、殺すぞと予告されただけで当然殺されませんので、
正しくは(王朝の陰謀武則天殺人予告事件)でしょうか。パッとしませんね、、。
作品情報
2019年製作 中国製作 武侠ミステリー
監督 ホアン・イー、ホアン・スーユエン
出演 リー・ションロン、リー・ユースー、ジャオ・シュワイ、リー・シャオポン、ワン・トン
その他の武侠作品
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