おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
成長促進剤によって突如意思を持って急成長、モンスター化した植物たちによって支配された地球を舞台にサバイバルが展開されるディザスターアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、ディザスター後の世界のサバイバルを描いたアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
地球の温暖化が加速した地球、各地で砂漠化が進行する中、人類は植物を復活させるために植物専用の成長促進剤を開発した。
早速植物再生計画を実行していったが、ある日突然、植物が意思を持ち始め、人類に襲い掛かり、わずかな期間で人類は絶滅寸前まで追い詰められていくのだった!?
最近の中国作品では比較的珍しいジャンルであるディザスターアクション作品です。
とは言っても災害自体は既に起きていて、大勢の人が犠牲になった後の世界が舞台ですので、災害そのものを描いているわけではなく、
災害後の世界のサバイバルアクションがメインの作品となっています。
で、この災害というのがかなり空想チックではありながらも、なかなかの説得力のある設定になっています。
地球温暖化によって地球の砂漠化が深刻化している地球。
人類は少なくなってしまった植物を復活させる目的で成長促進剤の開発に成功し、早速植物再生計画を実行するも、ある日突然植物がこの促進剤によって意思を持つようになり、
ほとんどモンスターのような存在になって人間たちに襲いかかり、逆に人類は滅亡の危機を迎えようとしている、
という感じで、世界観的には近年大ヒットした(クワイエットプレイス)やその続編(クワイエットプレイス破られた沈黙)(詳しくはこちら)のような荒廃した近未来が舞台となっています。
という事で、簡単に言ってしまうと、荒廃した近未来で植物系のモンスターと戦いながら目的地を目指すサバイバルアクション作品となっています。
実際の作品内容はありがちな内容ですが、単純っぽく見えてしっかりとした設定がありますので、それほど凄いCG満載というわけでもありませんが、
ちゃんとした娯楽サバイバルアクション作品として楽しめる作品となっています。
ただ、予算の都合かどうか分かりませんが、このモンスターの登場もそれほど多くなく、地球を支配するほどに植物だらけな割には、
要所でしか植物モンスターが登場しないのが少し残念です。
それよりもメインで描かれるのは、目的地に到達するまでの足場の悪さ(高層ビルの間に何故か懸けられた橋や不安定な陸橋など)等の
生き物以外の困難に直面することの方が多かったりしますので、ある意味険しい道をクリアしながら進むロードムービー的な側面もある作品となっています。
ディザスターサバイバルモンスターロードムービーという感じでしょうか、、。
始まって早々に、目的地に向けて旅の仲間の出会いが早速描かれ、速攻で本題に入っていきますので、例によって説明不足ではありますが、
本筋がシンプルなロードムービーですので、武侠作品等よりも多くの方が楽しめるのではないでしょうか。
で、そのドラマを盛り上げるキャストは、主人公に歌手としても活躍し、
映画作品では中国作品の人気ジャンル、武侠作品の中でも人気シリーズというより一つの人気ジャンルと言っても良いぐらいに製作され続ける(王朝の陰謀)シリーズの
その記念すべきアンディ・ラウ主演の第1作目、(王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件)等にも出演しているミッキー・ホー、
その奥さん役で、ジョニー・トー監督作(毒戦ドラッグウォー)や、大ヒットシリーズ(盗聴犯死のインサイダー取引)、(インターセプション盗聴戦)等香港映画で大活躍しているミシェル・イェ、
行動を共にする頼れる隊長役で、(ジュラシックアイランド)(詳しくはこちら)等でも同じような役柄を演じていたワイルドなイメージのリー・ニン、
そして、ほとんどゲスト扱いではありますが、特殊部隊の上司(基地にいるのでちょっとだけの登場)役で、
(少林寺激怒の大地)や、(天山回廊ザ・シルクロード)、ジャッキー・チェンの(ポリスストーリーレジェンド)、
ドニー・イェンの(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝アイアンモンキー)等のカンフースター、
ユーロン・グアンが登場して変わらぬイメージで、作品世界を盛り上げています。
簡単に言うと、この特殊部隊員たちと一組の親子が、植物が地球の核まで到達している地点まで向かって行って、
そこで大爆発を起こして植物のコア機能を破壊する、という(ちょっとこの辺の説明はいまいちよく分かりませんが、、、)ミッションに挑戦する事になります。
旅の仲間には例によって太めのコメディリリーフや、野獣系、全員銃火器で武装しているのに何故か一人で背中に刀を背負っているヒロインレディドラゴン、
と個性豊かなキャラクターが活躍していきます。
なかなか熱いシーンも多いのですが、後半近くになると、ほとんど(アルマゲドン)そのままの展開になったり、
主人公が結局全然大した事をしていないのに急に世界中に大感動(させるつもり)のスピーチをかましてみたり、
という感じでちょっと感情移入しにくいキャラクターであったりしますが、最近の中国作品の中では群を抜いてオリジナリティのある作品となっていますので、
中国作品好きの方や、サバイバルもの好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、物語は関係ありませんが、旅の途中で(大雪怪2)という(スノーモンスター、原題大雪怪)(詳しくはこちら)の続編の映画の看板が転がっている、という遊び心のあるシーンもありますよ。
作品情報
2021年製作 中国製作 SFサバイバル
監督・脚本 リン・ツェンザオ
出演 ミッキー・ホー、チャン・ミンチャン、ユー・ロングァン、ミシェル・イェ、リー・ニン
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