【中国映画】ラスト・オブ・キングダム 八百義兵の大死闘(八百彪兵 奔北坡IMPASSE RESCUE)120分

投稿者: | 2022年3月2日

おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

10万人の兵にわずか800人で戦いを挑んだ英雄たちの物語をロマンたっぷりに描いた戦記アクション作品!!滅びの美学を追求したクライマックスの攻防戦は見ごたえあります!!

八百彪兵奔北坡- 線上看- 電影- 劇情| HamiVideo
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作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、攻め入る多数の敵国兵士を死守するために果敢に戦いに挑んだ少数の兵士たちを描いた歴史アクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

辺境の城で、10万人の蛮族に包囲された軍神李追風大師を救出するため、黄自在将軍は、民間人を含めた800人の義兵隊を組織する。

なんとか大師を救出した黄自在たちは、さらに援軍の到着を待つ間、少ない義兵隊で城壁を守り抜く決意を固めるのだった!?

6天票房超600万!《八百彪兵奔北坡》被评为烂片,秦教授却笑了_电影
大作系歴史アクション

上映時間70分台の作品がほとんどという最近の中国作品の流れの中では珍しく120分というたっぷり時間をかけてキャラクター描写もしっかりとされた力の入った歴史アクション作品です。

上映時間に応じて作品規模も、それなりに大掛かりな作品となっています。

監督は、映画監督、脚本家、俳優であり、オンライン映画やドラマなどの製作会社「北京三人禾文化传媒有限公司」の創設者でもあるチン・ジァンショウ監督です。

監督・脚本を務めたオンラインムービー(The Return of the Zombie 1)では、第5回北京国際マイクロ映画祭で最優秀人気賞を受賞するなど今注目を集める新世代クリエイター、

という事で、今後の活躍にも期待できそうです。

秦教授(中国内地导演,编剧,演员)_搜狗百科
何かやってくれそうな雰囲気のチン・ジャンショウ監督

で、本作ですが、パッと見の作品イメージとはことなり、堅苦しい歴史アクション、といった感じの作品ではなく、

新世代監督作品らしく意外とコメデイ要素のある軽めのタッチの作品となっています。

出だしこそ、軍神と崇められている英雄が、異民族の兵士に取り囲まれる、という緊迫感のある展開から始まりますが、

いざ、本題に入ってみると軍神を助けるための援軍集めが中心となり、その参加メンバーが結構個性的なキャラ立ちしているメンバー揃いで、

それぞれの活躍も描かれていきますので、ゆかいな仲間と旅をしながら援軍を集めて、軍神を助けに行く冒険物語的な展開になっていきます。

共通の目的のために仲間を集めて旅をする物語
後半軍神と化す主人公を演じるのはリー・ゾーユー
李澤宇(演員)
リー・ゾーユー
ラスト・オブ・キングダム 八百義兵の大死闘 - インターフィルム ...
後半ほとんど登場しませんが、一応ヒロインのシャオ・シンイン
邵星颖个人资料简介_邵星颖图片写真_生活照_家庭背景-明星库
シャオ・シンイン
個性的な面々。太めキャラもなかなか愛嬌があって良い感じです
イケメン弓戦士はいつも寝ています
料理包丁を武器にする夫婦はいつも喧嘩ばかり

ですので、個人的にはそういう娯楽展開が好みですので、楽しく鑑賞出来ましたが、そうではなく真面目な戦記ものを鑑賞するつもりで観ている方にとっては、

思っていた内容とまるで違う、と感じる方は多いかもしれません。

敵側の雰囲気は、ザ・悪党、という感じの笑いのない面々

しかも、仲間を集めながら目的地に向かい、少ない仲間で、多くの敵兵を迎え撃つ、という(ムーラ最後の戦い)(詳しくはこちら)や、

シェー・ミャオ主演の(武神)(詳しくはこちら)等のストーリーと酷似していて、特に(ムーラン最後の戦い)との共通点が非常に多い、

というより後半ほとんど同じ、ぐらいの展開になっていきますので、以前好評だった同じようなジャンルの題材を同じような展開で描いていく

というある意味最近の中国映画の流れをくむ作品にはなっています。

見たことあるシーン、、、
こちらは(ムーラン最後の戦い)、ありがちなシーンですが、展開もほとんど同じ、、、

ただ、本作はそれなりには予算(と上映時間)をかけて描かれているだけあって、仲間の援軍を待って城壁に籠城している間の攻防もしっかりと描かれ、

幽霊兵士に化けて敵兵を驚かす、という漫画みたいな奇策も登場(しかも敵ボスは怖すぎて気絶する、というカッコつけている割にはとんでもないチキンぶり)しますが、

幽霊兵士に化けて驚かす作戦
カッコつけているくせに気絶する敵ボス

後半30分に渡って描かれるクライマックスの大攻防は、おそらく本作一番の見せどころとなる各キャラクターのカッコ良い散り際も丁寧に描かれています。

途中コメディ路線に入ることで、各キャラクターへの親しみも湧き、感情移入度も上がっていますので、クライマックスは非常に盛り上がるバトルとなっています。

残念ながら武術アクションというよりも、合戦チャンバラアクション、という感じではありますが、ここぞという感じで、

それぞれのキャラクターが力強く、ヒロイックに描かれていますので、観ている側も非常に力の入る名シーンとなっています。

また、それぞれのキャストが最後に見せる表情も素晴らしく、どのキャラクターも最後はグッとくる散り際を見せてくれます。

クライマックスの太めキャラの渋さ必見です!!
それまでのコメディ展開を覆すクライマックスの表情が良いです

ただ、惜しいのは主人公達はズッコケつつもカッコ良く描かれているものの、敵の将軍の自分大好き感が滑稽過ぎて、

まるで魅力的に映らない、という事でしょうか。

やっぱり、本作のような英雄たちが活躍するような物語は、ライバルも魅力的であってこそ、主人公達も活きてくる、というものではないでしょうか。

カッコつけ感が強すぎますね、、

という事で、まじめな戦記ものを期待すると少し消化不良になるかもしれませんが、共通の目的のために仲間たちを集めて共に戦う時代劇アドベンチャー作品としては結構楽しめますので、

ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

それにしても、最近の中国作品はどのジャンルの作品も似通ってきていますね、、、。

作品情報

2020年製作 中国製作 歴史アクション

監督 チン・ジャオショウ

出演 リー・ゾーユー、シャオ・シンイン、リー・エィエンヤー、コー・ツイ、ワン・ウェンシュエン

かなり誇張気味です、、、

その他の中国製作歴史アクション作品

水滸伝に登場する林冲にスポットを当てた外伝的物語(水滸英雄伝)はこちら

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