おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
中国・韓国合作で描く、香港四天王の一人レオン・ライがサイコストーカーに付きまとわれる火曜サスペンス劇場感漂うサスペンス!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、レオン・ライが主演したサイコサスペンス作品です。
それでは、まずはあらすじから、
エリート企業のサラリーマン、カイ(レオン・ライ)は、婚約者リンリン(ハン・チェヨン)との幸せな日々を送っていたが、
ある日、部下のミスにより会社から多額の賠償金を請求された上に解雇される事になる。
ヤケ酒をあおり、泥酔した状態で個人タクシーに乗車し、そのままそのドライバーに愚痴をこぼし、一緒に居酒屋にまでいく事になるが、
その日以来、その運転手からの連絡が頻繁にくるようになり、ついには自宅にまで押しかけてくるようになるのだった!?
レオン・ライ主演のストーカーサスペンス作品です。
中国と韓国の合作作品で、監督は(時間廊の殺人)や(ホラーストーリーズ)等の韓国人監督イム・デウン,
共演は(花より男子)等の八頭身女優として有名なハン・チェヨンという事で、
香港と韓国のビッグスターが豪華共演した国際的な話題作品となっています。
レオン・ライといえば香港四天王の一人に数えられる歌って踊れ、演技もできるスーパースターです。
映画作品でも(インファナルアフェア2)や、(孫文の義士団)、(天使の涙)等、いつの時代も話題作、秀作に多く出演してきたスターです。
そんなレオン・ライが主演するストーカーもの、という事でてっきりハリウッド作品の(ストーカー)のロビン・ウィリアムズや、
(ファナティックハリウッドの狂愛者)(詳しくはこちら)のジョン・トラボルタ、(ザ・ファン)のロバート・デ・ニーロのように
円熟味を増した名優が、さらにその演技の幅を広げるためにサイコな犯罪者を演じているのかと思いきや、
まさかの普通のサラリーマンとして登場し、上司の愚痴を言いながら、酔いつぶれたあげくに偶然乗ったタクシーの運転手からストーカー被害を受ける、
という割と火曜サスペンス劇場のような雰囲気の作品となっています。
これが、(恐怖のメロディ)のクリント・イーストウッドのように女性ストーカーに追い詰められるような物語だったら愛から狂愛に変わっていく過程など、
スリリングな展開が楽しめたりもするのですが、犯人がグン・ロー演じる男性で、割と武骨な正義のヒーローのような面持ちで付け狙ってきて、
やっていることは、極端にしつこい同性の新しい友人、といった感じで、それほど生命の危機感を感じることの少ないストーカー行為を繰り返していきます。
この犯人像が良く分からないので、何故レオン・ライをそこまで付け狙うのか?が良く理解できず
一応友達になりたい、ような事を仕切りに言いますが、何故そこまで知らない人を付け狙ってまでレオン・ライに執着するのか、が最後まで分かりませんでした。
そのストーカーするきっかけも、盗難車を使って個人タクシーとして酔っぱらったレオン・ライを送迎していたら上司の愚痴を散々聞かされた挙句に、
一緒に居酒屋に入ってずっと酔っぱらっていただけ、という感じで、いまいち、どの時点でストーカーへのスイッチが入ったのかも曖昧になっています。
その出会いの中で、グン・ローが執着している何かのアイテムが登場したり、発言をしたり、等のストーカー行為にハマっていくきっかけが何もないので、
ただ単に人の好さそうな正体不明の人が、突然なんとなくストーカーに変わっていっているような流れになっています。
おそらく、本作はこのストーリーそのものよりも、レオン・ライの婚約者として共演している(花より男子)などの人気韓国女優ハン・チェヨンとの
共演が一番の企画のメインだと思われますので、正直ストーカー側のキャラクターを深く掘り下げるところまでは考えていなかったのではないでしょうか。
それぐらいにいまいちストーカーとしての狂気を感じない、危機感をあまり感じない作品となっています。
やることといえば、携帯に出ないレオン・ライにキレたり、嫌がっているのに自宅に押し掛けてきて、
買ってきた(ストーカーが)ビールとおつまみを一緒にたらふく飲んだり、
という感じで迷惑目の友達のような行為の連続で、レオン・ライもはっきりとした態度をとらないので、段々と迷惑行為がエスカレートしていきます。
ついに我慢の限界がきて警備員を呼びに行ったら、グン・ローが姿を消していて、どこにいったのかと思えば、
ベランダから外に出て壁に張り付いて隠れている、という忍者のような身の隠れ方まで披露してくれます(実際に隠れているシーン自体はありませんが、匂わせています)
しかも、警備員がいなくなったら登場して、また呼びに行ったらいなくなる、というコントのような面倒な事を繰り返します。
一応、殺人も犯していますが、レオン・ライのことは本当に友達と思っているのか、基本的に一緒に飲食をする、ぐらいしかしてきませんので、
なんとなく全体的に危機感の薄い作品となっています。
という事で、最初から最後まであまり緊迫感のない作品ではありますが、
レオン・ライが普通のサラリーマンとして登場して、部下のミスのために会社を解雇されて、
転職するために面接に行き、採用されたけれども、勤務先に移住しなければいけないので婚約者に相談したら、『私は行かない』と言われて悩む、
という他の作品では見られないような普通の会社員役を演じている、ある意味貴重な作品ではありますので、香港映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、ハン・チェヨンが、劇中で仕事が上手くいって写真集を出すことが決まった、という感じで喜んでいたので、
てっきりモデルか女優役かと思っていたら、まさかのスタッフ側だった、という大どんでんが個人的には本作で一番の衝撃でした。
どう考えても、劇中に登場する写真集のモデル役よりもスタッフ側のハン・チェヨンの方が整った容姿なので、どちらが、どちらの役を演じているのか初めは分かりませんでした、、、。
作品情報
2016年製作 中国・韓国製作 サスペンス
監督 イム・デウン
出演 レオン・ライ、ハン・チェヨン、グン・ロー
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