おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
中国で人気の武侠小説(凡人修仙伝)の原作の姉妹編を基に、シェー・ミャオ主演で映像化したしっかりと娯楽要素のある武侠ファンタジーアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、人気小説家ワン・ユーの原作小説をシェー・ミャオ主演で映像化した武侠アクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
心優しき青年ジエン(シェー・ミャオ)は、ある日、検問所で追われる女性剣士を救った事で、その土地を支配する剣士一派の争いに巻き込まれていく。
そんな騒動の中、誰も手にすることが出来なかった伝説の剣を偶然手にしてしまった事で、ジエンの中で眠っていた力が蘇り、伝説の剣士へと覚醒していくのだった!?
人気小説家ワン・ユー(カンフースターのワン・ユーとは別人物)の人気武侠小説シリーズ(凡人修仙伝)シリーズの
姉妹編(スピンオフ?)の実写映像化作品です。
中国では漫画やゲーム、3Dアニメ化等、色んなメディア展開がされている人気のシリーズとなっています。
特に3Dアニメは日本人スタッフも多数参加の大作となっていますので、これを機に日本でも人気が高まれば良いですね。
ただ、本作のリリース元の作品紹介にも本作が、絶大な人気を誇る武侠説と同じ世界観を持つ作品である事などは一切記載されず、
シェー・ミャオの他の出演作品の解説とあらすじのみしかセールスされていませんので、恐らくそういう売りになるべき情報を把握していないのではないでしょうか。
もったいないですね。
で、そんなちょと不遇な扱いとなってしまっている本作ですが、本編の(凡人修仙伝)の大体の大筋と同じように、
凡人と思われた主人公がやがて自身の中に眠っていた剣魂(念力が具現化した剣、スタンドみたいな感じです)が覚醒し、
地上を支配しようとしている仙人に立ち向かい、自身も仙人になっていく、という凡人が英雄となるまでの成長物語となっています。
冒険ものとしては(スターウォーズ)のように一番主人公に共感を覚えるタイプの主人公が活躍する作品で、
少林寺僧のリーダーや、歴史上の英雄、孫悟空等、今まで登場時点で既に強い男を演じ続けてきたシェー・ミャオが、
意外にも非力でコミカルな一面もハマる事を証明した作品となっています。
さかのぼってみると、子役時代に香港映画(D&D完全黙秘)や(新少林寺伝説)で、ジェット・リーの息子役を演じていた時も、
常に大人以上に強い、できる子供を演じていましたので、意外にも本作のような人より力の劣る役柄を演じる作品は貴重だと思われます。
弱い設定は前半のみではありますが、実際は誰よりも動けますので、強くなってからの対比もカッコよくキマっています。
逆に他の作品では動けないキャストが動けるように見せようともしない、というパターンが多いので、シェー・ミャオのように動けるキャストの作品は安心感がありすね。
で、そのシェー・ミャオを囲むようにヒロインが二人登場します。
一人は町を牛耳る一派に戦いを挑む女性剣士役で、マイ・トン、
もう一人は、シェー・ミャオの師匠の娘(妹弟子?)役で、常に行動を共にする役柄で、歌手、女優両方で活躍しているワン・リナ、
この二人のヒロインがいつもより人間味のあるシェー・ミャオ演じる主人王ジエンの物語に花を添えていきます。
さらに師匠役では、(孫悟空VS猪八戒)(詳しくはこちら)(ライズ・オブ・レジェンド)(詳しくはこちら)等、
コミカルな師匠役などでコメディリリーフの多いユエ・トンフェンが登場する等、人気実力の伴ったキャストが揃った作品となっています。
そんな本作のアクションですが、シェー・ミャオ主演ではありますが、ストーリー上、強くない前半での活躍が多く、
強くない時期は、他のキャストがメインでアクションをこなしていきますので、おあずけ状態が少々歯がゆいですが、
これが、他のキャストもしっかりとアクションシーンがあり、見せ場もそれぞれありますので、最近の中国作品にありがちな、
武侠アクションなのにアクションを魅せる気がない、という事がなく、吊られ気味のアクションで、CGも物凄い迫力という感じではありませんが、
アクション自体を見せ場として盛り上げる意図のある、しっかりとしたアクション作品となっています。
ですので、意外にたっぷりと剣魂同士のスタンド合戦のようなバトルも堪能できますので、まさに武侠バトルファンタジー作品の醍醐味を味わうことができる作品となっています。
登場するキャラクターも流石に原作ものらしく、敵側も(風雲ストーライダース)の千葉真一のような敵のボスや、
前髪の気になるイケメン男子風のナルシス剣士、
赤で統一したコスプレ女子風剣士等
悪役のキャラクターもしっかりと魅力的に描かれ、物語を盛り上げていきます。
ただ、物語の端折り感が後半加速してしまいますので、この魅力的な悪役達が、全く見せ場を作ることなく退場していってしまうのが悔やまれます。
その後ろに控えている黒幕を描きたい、というのは分かりますが、それまでほとんど物語の本筋に絡んでこなかった黒幕とラストバトル、
という展開になっても、なかなか感情移入できませんので、あえてその黒幕は描かずに風雲との戦いを掘り下げて欲しかったとこです。
もしかすると原作に登場する重要なキャラクターの一人なのかもしれませんが、、
という感じで、素晴らしいアクションの連続する作品、とまいう感じではありませんが、しっかりとした世界観があって、
しっかりとしたアクションもある娯楽要素の高い作品となっていますので、
他の中国武侠作品でこりごり、といった方でも、本作でしたら結構楽しめるのではないでしょうか。
その他の中国武侠作品
作品情報
2021年製作 中国製作 武侠アクション
監督 ドン・フイ 原作 ワン・ユー
出演 シェー・ミャオ、ユエ・トンフェン、マイ・トン、ワン・リナ、ハイ・ジ、ヤン・コ
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