【中国映画】ブレイド・オブ・ウィンド斬風刀(斬風刀THE BLADE OF WIND)90分

投稿者: | 2021年9月5日

お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

蛇人間になってしまう毒とその解毒剤を巡って、様々な流派の謀略が交錯する、女性主体の登場人物で描かれるVFX武侠アクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、メインの登場人物がほぼ女性という、珍しい武侠アクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

魔刀門のチンは、師匠より別流派の唐門に文を持参する、という任務を受ける。

唐門を訪れたチンは、そこで唐門の党首が、蛇の化け物になる奇病にかかっている事実を知り、その病を治すため、毒をばらまいた黒幕とされる人物の捜索を開始する。

主人公は美しき女剣士。例によって全く強そうには見えませんが、、。
行方不明になった将軍を探す娘剣士。一番説得力あります
唯一武術のできない仲間。だが、しかし、、

天下を支配するためにばら撒かれた毒を巡って美しき女性剣士たちが活躍する、レディース武侠アクション作品です。

同じ系列の武侠アクションは多数存在しますが、本作のように主要登場人物が、ほぼ女性で埋まっている作品は、かなり珍しいと思われます。

ゆえに、そのキャストが、その役で本当にあっているの?というような違和感のあるキャスティングも多いのですが、、

内容としては、江湖の有力な流派の党首たちに毒を振りまき、天下を支配しようとしている一味の陰謀を暴き、首謀者を突きとめるために、

立場の違う3人の美人剣士(うち一人は武術はできませんが)が、反目しながらも、天下の平穏のために奮闘する、という大筋となっています。

前半は主人公が事件に巻き込まれつつ、目的を発見していく展開で、主演キャストのあまりの役柄と外見の不一致さに不安な展開ばかりですが、

中盤で主要キャスト3人が揃ってからは、コメディチックなシーンも登場したりと、軽妙な展開も増えきますので、なかなか楽しめる物語となっていきます。

女性剣士が男に変装するシーンはたまに見かけますが、髭をつけると一挙にバレますね。
こういうシーンはコメディチックで楽しいですね。

それでも、純粋な香港映画などとは違い、純粋な中国映画ですので、例によって、物語説明が不足がちで、重要な事柄を全て台詞のみで済ませてしまう事が多く、

また時代劇の場合、役名や土地名が日本に存在しない漢字で表記されている事も多いため、誰が、何の目的で、どこに行っているのか、理解できない

という事が度々ある作品となっています。

さらに、時代劇ですので、会話の途中で、心情を表現するのに中国で独自に伝わる四文字熟語などが頻繁に使用され、

その熟語の持つ意味もはっきりと理解できないままに、どんどんと台詞のみで物語が展開していきますので、結果的にストーリーが全然入ってこない現象が常に起こってしまいます。

最近の中国作品は、この障害が特に顕著で、字幕を凝視しして、何度も巻き戻して観返して、やっと何をしているのかなんとなく理解できる、

という事が頻繁にあります。

結構豪華な屋外セットで撮影されているようです

これ、字幕を付ける作業の段階で、昔の香港映画のように役名をある程度省略して表記したり、カタカナで表記したり、と内容を理解する事を優先的に考えて変換してくれれば、

それなりに物語に集中して楽しむことができると思うのですが、どうでしょうか。

正直役名なんて中国語のオリジナルの表記でそのまま字幕化する必要もないと思われます。

ジャッキーが(酔拳)で演じていた役柄は、後にジェット・リーが演じて有名になる(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ)の主人公ウォン・フェイ・ホン(黄飛鴻)と

同じ人物を演じていますが、日本語吹き替えでは、ウォンでもフェイホンでもなく、ヒコウと表現されていました。

混乱を招くぐらいなら、それぐらい日本人に分かり易い表現に変えても良いのではないでしょうか。

香港風のアクションもあり

という事で、物語展開を理解するのに時間のかかる本作ですが、アクションに関しては、基本は、アクションのできないキャストがワイヤーで吊られながらクルクル回る動きがメインではありますが、

一応、最近の純中国武侠アクションの中では、割と香港アクション寄りの娯楽系のアクションのある作品となっています。

それでも、カット割りの連続が多すぎて、いつものように結局何をやっているのか、はっきり分からない事も多いので、

香港風のダイナミックなアクションあり

終わってみれば、やはり主演3人の強さは伝わらずに、アクションが始まると他の人がやっているようにしか見えず、アクションが終わると再び美人が登場する

という感じで、感情移入がしにくいので、悲劇的な内容のシーンでも他人の悲劇以上には感じられません。

最近の武侠作品のほとんどにこの傾向がありますので、なんとか香港のプロのスタッフに協力してもらって、香港アクション風みたいなアクションではなく、

本物の香港アクションをみたいところです。

アクションは中国作品の中では割と楽しめます
ただ、ちょっとCGが、、

あと、本作はラストで前半の積み重ねをぶち壊しかねない意外な展開がありますが、それも唐突すぎて、なかなか受け入れがたいような展開になっています。

もう少しそこに至る展開を丁寧に説明してくれていたら、結構感動するかもしれない展開ではあるので、そういうところももったいないですね。

という事で、ちょっと字幕を読むのに疲れる作品ではありますが、女性ばかり3人が活躍する武侠アクション、という貴重な作品となっていますので、

武侠アクション好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

レディースアクション特有の華やかさは十分感じられますよ。

いや、それにしても剣豪にはみえませんね、、。
こういうアラジンみないなのもでてきます。

作品情報

2020年製作 中国製作 武侠アクション

監督 チョウ・チョン

出演 ウェイ・ニー、チェン・フェイ、カトリーナ・C

なかなか良いキャラクターですが、後半に、、。
黒幕のアジトに向かう3人

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