【中国映画】ブラインドウォー 盲目の戦士(盲战BLIND WAR)107分

投稿者: | 2023年4月12日

おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

娘を誘拐された盲目の元刑事が、超人的な聴力と体術で、人身売買組織に戦いを挑む、(MAD探偵)のアンディ・オン主演、(アイアンブレイド)シリーズのフォ・スィジアン監督のしっかりしたアクション作品!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、(ブッラクマスク2)のアンディ・オン主演の現代を舞台にしたアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

犯罪組織のボス、マックィーンの裁判中に、武装集団による銃撃事件が発生した。

警察の特殊部隊のドンは、単独で武装集団に戦いを挑むが、その時の戦闘が原因で視力を失ってしまう。

その襲撃事件の首謀者の一人シーナは逮捕されるが、ドンへの復讐を誓い、脱獄に成功する!?

アイアン・ブレイド)(詳しくはこちら)(オーディン斬鉄剣)(詳しくはこちら)シリーズのフォ・スィジアン監督が

MAD探偵)(詳しくはこちら)のアンディ・オンを主演に迎えて製作した現代アクション作品です。

毎回、ツボを押さえた娯楽作品ばかりを製作しているフォ・スィジアン監督作品だけに、現代を舞台にした本作でも、

香港映画を思わせる展開の連続のアクション作品となっています。

主演のアンディ・オンツイ・ハーク監督作品で、(ブラッドリベンジ)(詳しくはこちら)のルーク・ゴスや(ネイビーシールズ ローグネイション)(詳しくはこちら)のスコット・アドキンスも出演していた(ブラックマスク2)でデビュー後、

香港国際警察)ではジャッキーと共演し、(スペシャルID)ではドニー・イェンと、

デンジャラスチェイス)(詳しくはこちら)ではスコット・アドキンスと、(カンフーリーグ)(詳しくはこちら)ではチウ・マンチェクと、(惡戰)ではサモ・ハンキンポーと共演する、

というほとんどのアクションスターと共演しながらも(MAD探偵)や(黒社会)等のジョニー・トー作品では演技面で活躍している、

という物凄く、香港映画に貢献している、香港映画にはなくてはならい存在となっています。

アンディ・オン
アンディ・オン

チョウ・ユンファ主演、アニタ・ユン共演の期待の新作、(别叫我“赌神”)では、いよいよチョウ・ユンファとも共演していますので、

今後アクション面でも、ドラマ面でも、さらに大活躍が期待できそうです。

アンディ・オン以外のキャストも、フォ・スィジアン監督作品らしく豪華で、アンデイ・オンに復讐を誓う女性犯罪者役で、

フォ・スィジアン監督の新作(奇门暗刃)にも出演しているヤン・シン

ヤン・シン
ヤン・シン

そして、前半のみのゲスト出演的な登場ですが、ヤン・シンの犯罪者である夫役で、こちらもフォ・スィジアン監督作品である(アイアンブレイド)シリーズに出演しているツァン・ヤキが、

セクシーでサイコな犯罪者役を演じ、少ない登場シーンで強烈な印象を残しています。

ツァン・ヤキ
ツァン・ヤキ

さらに、アンディ・オンの元部下で、世話になった恩をひたすら返し続けてくれる警察官役で、同じくフォ・スィジアン監督作品(アイアンブレイド)でも、

人の好さそうな雰囲気に合った役柄を演じていたワン・ハンヤンが、本作でも同じように人の好い役柄で、作品世界を盛り上げています。

ワン・ハンヤン
ワン・ハンヤン

さらに、アンディ・オンの娘役を、(悍妃当道)等のテレビドラマが人気のチェン・シーハンが演じ、少しだけの登場かと思いきや、クライマックス近辺ではかなりの大活躍を見せてくれます。

チェン・シーハン
チェン・シーハン

さらに中盤、裏社会で暗躍する組織の女性幹部として(エンジェルウォリアーズ)等のアクション作品や、

MISSリベンジ)(詳しくはこちら)でも同じような役柄でシュー・トントンと激闘を演じていたジェーン・ウーヤン・シンとアクション対決を披露しています。

ジェーン・ウー
ジェーン・ウー

そこに、完全にゲスト的な出演ですが、犯罪組織のボス役で、(男たちの挽歌)のレイ・チーホンがハイテンションで登場し、

物語の発端となるシーンを盛り上げています。

レイ・チーホン

そんなフォ・スィジアン監督作品らしい豪華なキャストが揃った本作の物語は、レイ・チーホン演じる犯罪組織のボスの裁判中に、

レイ・チーホンに恨みを持つツァン・ヤキヤン・シンの極悪夫婦が登場し、速攻で恨みを払した上に暴走する、といういきなりの緊迫感みなぎるシーンから始まります。

裁判所の外側を警備していたアンディ・オン扮する警察官が、銃声を聞いたために単独で行動し、

極悪夫婦の内、ツァン・ヤキは倒すものの、自身はその時の爆発で視力を完全に失った上に、生き残って逮捕されたヤン・シンからは、

夫の仇を討つために復讐を誓われる、といういきなりのどん底に落ちる展開からメイン展開が始まります。

さらに、盲目となってしまった警察官がそのまま以前と同じ様に勤務できるわけでもなく、退職し、一般人になり、人生に絶望してしまったところを、

娘の持ち前の前向きさと、普段から世話になり、裁判所の戦いでもアンディに命を救ってもらった部下のワン・ハンヤンの親身な気遣いで、

自身の生まれながらの長けた聴力を活かして、不死身の復活を遂げていきます。

で、前向きに暮らし始めた矢先に、人身売買組織によって娘が誘拐されてしまい、決死の覚悟で戦いに身を投じていく、

とい流れで、メインの展開へと突入していきます。

ただ、流石に盲目の状態で単独で組織に戦いを挑む事はできませんので、そこで当然、相棒が必要となります。

↓ここからは、物語展開に触れていますので、真っ新な状態で鑑賞したいという方は、ご注意ください↓

で、この相棒、通常なら部下のワン・ハンヤンがバディを組んでいきそうなところですが、本作ではそうはならずに、

アンディ・オンに復讐するために脱獄したヤン・シンが、邪魔者を始末しながら女性警官のふりをしてアンデイに近づき、

娘の捜索を手伝ってやる、という、成り行きで、まさかの緊張感満載のバディを組むことになります。

アンディの方は、声でしか接していないので、その婦人警官が、まさか自身の命を狙う犯罪者だとは思っていないので、

それなりの緊張感を保ちつつも、娘を助けるためにはどうしても必要な援助なので、そのままバディとして闇組織に戦いを挑んでいく事になります。

本作の一番の面白さは、このあまりに微妙な関係の二人のバディのやり取りで、観客側としては、ヤン・シンの姿が勿論見えていて、

既に何人も人を殺害している凶悪犯という事を知って鑑賞していますので、いつ、アンディが襲われるからない、

という他のバディものでは絶対味わえないようなハラハラ感を感じる事ができるようになっています。

流石、娯楽派のフォン・スィジアン監督らしく、非常に秀逸な設定ですが、その設定を盛り上げるためのボールや、娘のバイオリンの音色等、

細かいエピソードの伏線も散りばめられ、作品世界を盛り上げていっています。

さらに、この微妙な関係のバディとなる相手が、多くのバディもののように男性同士ではなく、女性だという点もまた異質で、

同じ戦いを一緒にくぐり抜けていくと、ほとんどの作品は、熱い友情展開へと突入していきますが、本作は相手が女性で、

切羽詰まった状況な上に主人公は盲目、という緊迫感マックスの状況なので、友情や、勿論愛情等の展開に寄り道する事無く、

ただ、娘を助けるために闇組織に戦いを挑んでいる父親と、成り行きでそれを手伝っている女性警官、、、のふりをした女性犯罪者、

という関係を崩すことなく、クライマックスまで緊張感を保ちながらバディストーリーが描かれていきます。

で、いよいよ組織にラストバトルをしかけ、娘と再会した時、果たしてヤン・シンはどういう行動に出るのか?

という所が、本作の一番の見所となっていきます。

後半にかけても、ただただ誘拐されるだけの役目だと思っていた娘役のチェン・シーハンの意外な活躍や、

後半で展開される、ジェーン・ウーヤン・シンの割としっかり目のレディドラゴンバトル、や、勿論アンディの超絶アクションもたっぷりと入っていて、色んな面で、見所の多い作品となっています。

ただ、やはり、盲目の戦士ではありますが、流石に、、、というぐらいに超人レベルを越えた気配の感じ方を披露したり、

ヤン・シンが好演していながらも、それほどクレイジーな表情には見えなかったり、イメージを煽るためか、

中盤、ハンニバル・レクター博士のような仮面と鎖を装着して護送されてみたり、と雰囲気優先のような表現もありますが、

それでも、しっかりと娯楽映画を分かっている監督が、107分という映画の世界観を描くために必要な上映時間をかけ(映画なので当たり前ですが)、

ちゃんとした物語と設定、アクションとしっかり練られて製作されている作品ですので、

香港映画好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

あと、個人的いつも思うのですが、本作のようなシリアスな作品で、エンドロール時にメイキングやNG集を流してしまう、

という最近の中国作品に割とありがちなシーンが本作でも入るのですが、そういうのはコメディ系の作品だけでやって欲しいですね。

やるなら、DVDの映像特典等で公開して欲しいです。

命のやり取りをしたり、お涙頂戴で終わるような作品では本編の余韻が台無しになってしまって、急に作り物感満載で作品を観終える事になってしまいますので、、。

配信作品が全盛でDVD等をリリースしない今の中国映画界では、エンドロールはオマケコーナー、という捉え方なのかもしれませんが、、、

作品情報

2022年製作 中国製作 アクション

監督 フォ・スィジアン

出演 アンディ・オン、ヤン・シン、ツァン・ヤキ、ワン・ハンヤン、チェン・シーハン、レイ・チーホン、ジェーン・ウー

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