おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
中国製モンスターパニックにありがちな物語ながらも、意外にしっかりとしたCGで描かれた恐竜たちが、出し惜しみなく登場する恐竜パニックアクション!!因みに(ジュラシックアース新たなる覇者)とは無関係の作品です。


作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、CGで描かれた恐竜が人間達に襲い掛かるサバイバルアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ガン治療の特効薬の成分を含む幻の花を求めて南海の孤島に捜索達を派遣した製薬会社のチェン社長は、
捜索隊の調査によってその島に古代の恐竜と共に幻の花の存在も核心する。
消息を絶った捜索隊の第二班を組織したチェン社長は、恐竜の生態に詳しいシュエ教授を隊のメンバーに加えて島へと向かうが、
その島は想像を絶する生物たちが住む危険な島なのだった!!

監督は、(噬魂剑)や(尸地伏魔)等のホラー系作品の多いリ・フェイで、本作では娯楽性を優先したサバイバルパニックドラマを演出しています。


主人公となる考古学者役で、(悬战)や(通灵警探之六棱镜)等のグー・ミンハンが登場し、分かりやすく正義感の強い主人公を演じています。



で、製薬会社の強引なチェン社長役で、(呪幻道士)(詳しくはこちら)や、アーロン・クォック主演の(密戦)等のマオ・ファンが登場し、物語を展開させていきます。



その社長の恋人役で、アン・ホイ監督の(黄金時代)や(扫黑之风暴行动)等のヤン・シュエが登場し、ミステリアスな魅力で一行と行動を共にします。



で、勝気な傭兵隊長役で、ドラマシリーズ(漠风吟)等のチャン・ヨンファが登場し、恐竜に戦いを挑みます。


で、捜索隊に同行する技術者役で、本作のリ・フェイ監督作品(高中的我们)等のマ・クンシオンが登場し、愛嬌たっぷりに恐竜と対峙していきます。


という、スタッフ・キャストが製作した本作の物語は、未開の無人島を発見した、ある中国の捜索隊が、
その島のどこかにあるとされている、ガンの特効薬の成分を含んだ幻の花を求めて島内を探索しているシーンから始まります。

捜索隊が、森林の奥地にある広場に到着すると、そこには、古代に絶滅したはずの恐竜と思われる亡骸が存在し、
いよいよ何らかの核心に迫ったかと思いきや、突然ヴェロキラプトルの群れに襲われ、捜索隊はあっという間に全滅してしまいます。

で、製薬会社の経営者で、捜索隊を島に送り込んでいた張本人チェン社長は、その島に恐竜と幻の花の存在を確信し、
どうしても必要な花を得るために、捜索隊第二班の結成を決定、そのメンバーに恐竜研究の第一人者である考古学者シュエ教授をスカウトし、
さらに帰らぬ人となった第一班捜索隊の隊長の弟、ジアンを第二班隊長に任命し、南海にある無人島を目指す事になります。



で、目的地近くの海域に到達すると、いきなり海上で殺人バチの攻撃に合い、右往左往することになりますが、
逆にハチが飛行できる距離を逆算して、幻の無人島の正確な場所を割り出す事に成功します。

で、いよいよ無人島へと上陸し、第一班が消息を絶った地点を目指しますが、早速先ほどの殺人バチの逆襲を喰らいメンバーの数名が犠牲になってしまいます。
この頃から、野生の生物に兄や部下の命を奪われたジアンの怒りは沸々と燃え上がり始めます。


で、そんな緊張状態のまま捜索隊はジャングルの奥地へと進み、ついに捜索隊が姿を消した、あの恐竜の亡骸のある広場へと到達します。
しかし、その場所は、第一班を襲ったヴェロキラプトルの縄張りで、捜索隊は一人また一人と襲われることになります。


さらに、メンバーが倒れる度にジアンの怒りは燃え盛り、ついに制御できない段階に突入してしまいますが、
そんな時、偶然逃げ込んだ沼地で、チェン社長は、あの幻の花を発見します。

しかし、恐竜に追い込まれた緊張状態が続いている状況で、どうしても花を手に入れたいチェン社長は、ジアンとは別な意味で欲が暴走し始めて、
捜索隊は絶体絶命の危機を迎えることになる、、、、、、、、、、、というのが、大体の大筋となっています。


(ジュラシックアース新たなる覇者)(詳しくはこちら)とサブタイトル以外の邦題が同じなので続編かシリーズもののように思いがちですが、
全く別の世界観の物語を描いた無関係な作品ですので、(新たなる覇者)を鑑賞していなくても理解できる作品となっています。

ただ、中国製のモンスターパニック作品は、どれも内容が似通っているため、(新たなる覇者)と似たような展開が目立つ内容にはなっています。

今回も、無人島で事件が発生し、イヤミ系の権力者が捜索隊を組織、その中にザ・正義なキャラクターの博識主人公、
荒くれ武力隊長、セクシー系の美女、お笑い担当の技術者、そして名前も語られないその他大勢な隊員たちという、配信系中国作品で何度も繰り返し観て来たキャラクター設定のメンバーが登場します。

物語展開的にも、サクッと無人島を発見、上陸後は恐竜の前の前菜的に殺人バチも登場し、主人公と揉める隊長、イヤミ権力者のサイコライジングと、
こちらも、これまで何度も何度も観て来たような物語展開の連続に既視感は満載なので、新鮮味もなにもないのですが、
ある重要なポイントが他の作品より優れているために、これまでの類似作品ではあまり楽しめなかったような楽しみ方ができる作品となっています。

それが、こういうジャンルの作品で当たり前ながらも一番重要な、ある意味主人公とも言える恐竜のCG表現です。

配信系の中国製作作品のリリースラッシュも治まった今現在、ラッシュ時に沢山リリースされていた時期の、
はっきりとCGと分かってしまうモンスター表現とは違い、周りの背景にしっかり溶け込んだ比較的リアルな恐竜たちが、
出し惜しみすることなく、人間のキャストと同等ぐらいの勢いで頻繁に画面に登場して、結構な動きで大活躍していきます。

数年前までは、お世辞にもリアルとは表現しにくかったCG表現が、本作では特に違和感無く鑑賞でき、さらに後半ぐらいまでになると、
恐竜側の感情表現にさえ挑戦するぐらいに進化を遂げていますので、物語展開のスカスカ感を補って有り余るぐらいの魅力を放つCG表現となっています。

ストーリーを度外視しても、CGが検討していれば、それなりに楽しめる作品はできる、というモンスターパニック映画の一つの見本になるのではないでしょうか。
似た内容の中国作品を観慣れていない方からすると、それなりに新鮮味もあって結構楽しめる作品になるのではないでしょうか。

ただ、ハリウッド作品の(ジュラシックパーク)のワンシーンを、作品内のテレビでそのまま大写しにし、
しかも、そのシーンを作品内の出来事でパロディ化して再演するという、権利的に大丈夫か?みたいなシーンが2回ほど登場しますが、
その辺りの強引さは、CGが進歩しようと何だろうと、やはり中国作品を思わせるポイントとなっています。
正直、本家がそんな許可を出すとも思えませんし、莫大な権利料を支払ってまで挿入するような重要なシーンとも思えませんので、、、、。

という事で、物語展開的には、いつもの中国製モンスターパニック作品と同じという感じですが、CG恐竜表現が魅力的な作品となっていますので、
モンスターパニック好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。




作品情報
2025年製作 中国製作 モンスターパニック
監督・脚本 リ・フェイ
出演 グー・ミンハン、マオ・ファン、チャン・ヨンファ、ヤン・シュエ、マ・クンシオン


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