おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
(ザ・グリード)+(ピラニア)そのままの展開ながらも、主演カップルのラブコメ要素が多すぎるので、モンスターの見せ場は少ない中国製3D(日本は2D)パニック作品!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、中国製の3Dモンスターパニック作品です。
それでは、まずはあらすじから、
海上に浮かぶ謎の巨大タンカーの実験室では、マッドサイエンティストによって未知の生物の研究が進められていた。
しかし、ある事故がきっかけで、施設を抜け出した新種の生物は、繁殖を繰り返し、近くの浜辺で開催されているコンテストの参加者たちに襲い掛かるのだった!?
中国製作のモンスターパニック作品です。
マッドサイエンティスト(多分)によって生み出された凄まじい繁殖力の新種の生物(多分)が解き放たれ、
海辺の都市の人々に襲いかかる、という定番の流れで、ジャケットイメージなどからは巨大モンスターが人々に襲い掛かるような雰囲気がありますが、
原題の(BUGS)が示すように、実際に基本人々を襲うのは、新種の母体から産み落とされた小指サイズの大量の小さい虫です。
その小虫が、大挙して人々の体内に速攻で入っていって生命活動を奪うなんらかの悪影響を与えて、何故かゾンビのような外見になって死に至らしめる、という人体にとって凄まじい害虫となっています。
ほとんどウィルス感染に近いぐらいの勢いです。
要するに、目に見える小虫という形をしたウィルスパニックの要素も含めたなんでもありのパニック作品、といった感じの内容となっています。
中国本国では本作は3D作品として製作、上映された作品で、中国ではタイトルに3Dと付けられるぐらいに
3DCGを売りにした作品ですので、とにかくモンスターもので3D最優の企画、という事で、物語の詳細までは気にしていなかったのではないでしょうか。
今現在は3D用に製作された作品も飽きられてしまったのか、そんなに目立たなくなりましたが、本作が製作された2013年という時期ですと、
まだまだ可能性は未知数に存在していた時期ですので、そういったジャンルを切り開くためにも本作のようなびっくりモンスター作品が必要だったのかもしれません。
ただ、2Dで鑑賞すると正直、どこかで見たことのあるような既視感満載の内容だけが印象に残りますので、
3D用のびっくりシーンなどは、そんなにはびっくり効果がないのが残念ですが、、。
そんな経緯での作品ですので、本作の一番の売りは3D、という事で2Dでしか鑑賞できない日本では、その売りを逃してしまっているのですが、
それ以外の部分で、モンスターのバトルが十分に楽しめるのか?というとそういうわけでもなく、
色んな登場人物が登場しますが、基本は主人公カップルのラブコメがメインになっていて、やたらと着いたり、離れたり、という恋愛シーソーゲームが割と長時間繰り返されます。
それを3Dで見てどうするんだ、という感じですが、このコメディ路線は、舞台となる浜辺にやって来る人々の描写でも続きます。
パニックものらしく、色々なキャラクターが登場しますが、ホテルを経営している金持ちの息子の太めキャラや、
ホテルの部屋で盗みを働く、まじめ風と太め(キャラ被り)の二人組の泥棒、昆虫に詳しい昆虫博士、その孫で容姿が良すぎるホテル施設の設計者、
イケメン嫌み男、そして浜辺で開催される水着コンテストの出場者と、そのイベントの参加者たち、という風にパニックものらしく多様なキャラクターが登場します。
そのキャラクターを演じるキャストは、主人公カップルを歌手として活躍するエリック・ワンとドニー・イエン主演の西遊記もの(モンキーマジック孫悟空誕生)
にも出演していた注目株シア・ジートンが演じ、そのメインとなる立体ラブコメシーンで物語を別な意味で盛り上げます。
で、その施設の美しすぎる設計者役で、同じくドニー版の(モンキーマジック孫悟空誕生)に出演していたジャン・ズーリンが出演するなど、
話題のキャストが揃った作品となっています。
いろんなキャラクターが、このパニックの舞台となる浜辺に集結し、水着コンテストやパーティシーンなどで、『いぇえええい!』という感じのノリノリ展開に入っていき、
やがて浜辺は天国から地獄に落ちていく、という感じで(リメイク版のピラニア)的な展開に突入していく事になります。
ただ、本作、3DCGのモンスターに予算の大部分を使ったのか、このノリノリの浜辺のパーティシーン、どうもほとんどがブルーバックで背景を合成しているようで、
コンテストシーンのほとんどが、人物のアップか不自然な角度で浮き上がった背景をバックに、後ろの観客が完全にモブキャラのようになってしまっている箱庭感満載の浜辺ですので、
(ピラニア)のような、青々とした空の下での解放感とは程遠い浜辺となっています。
特に、その浜辺のパニックシーンで恐怖を盛り上げるような展開もなく、いきなり大量の虫が襲来してきてあっという間に
数人がゾンビのような容姿でこと切れてしまいますので、特に浜辺にする必要もないような気もしますが、
おそらく、あの(ジョーズ)や(ピラニア)のようなシーンを取り入れたいというのが、最初から決まっていたのか、合成を多用してまで背景がほとんど映らない浜辺シーンが続きます。
で、たまたまそこにいた主人公カップルと、たまたまそこにいた元カノであるその浜辺の施設の設計者(物凄い偶然ですね)が、
バグズと戦っていく事になります。
で、とんでもない数のバグズが既に解き放たれていて、死者の数もどんどんと増えていき、さらにその小虫たちが、母体のように成虫となったら、
本当に人類滅亡の危機ぐらいの出来事となりそうですので、どのように対処していくのか?というのが後半の見どころで期待もあり、
広げ過ぎた風呂敷を、本当にちゃんとしまえるのか?という不安も高まっていきます。
で、後半の展開は、主人公たちが、本家(ザ・グリード)(詳しくはこちら)に登場したような象ぐらいの大きさのバグズ達の母体とたまたま戦う事とになり、
激闘の末になんとかやっつける事になります。
で、モンスター系の母体を破壊してラスボスバトルを終了した主人公カップルが、一息ついて言います。
男性『やったぜ!』
男性『結婚してくれ!』
女性『やったわー!ダイヤの指輪をもらったわ!嬉しい!』
という感じで、生き残った人々が、コメディちっくに喜ぶヒロインを笑顔で見つめて、和気あいあいとした雰囲気で終幕、、、、
え?バグズは?
と思っていたら、、、
字幕で、驚愕の説明が。
母虫は生成の応力が無くなり死亡、その影響で全ての虫も死に絶えた
そして砂浜には平和が戻ってきた
、、、、、、
とにかく、めでたし!めでたし!
作品情報
2013年製作 中国製作 モンスターパニック
監督 リー・イェンジア
出演 シア・ジートン、ジャン・ズーリン、エリック・ワン、シュー・ホワンシャン
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