【レア作品!香港映画】黒豹天下 ブラックパンサー(黒豹天下THE BLACK PANTHER WARRIORS)91分

投稿者: | 2022年12月3日

おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

(スペシャルID)のクラレンス・フォ監督、アラン・タン、レオン・カーファイ、ブリジット・リンと豪華キャストが集結した香港映画らしい勢い重視アクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介すのるは、(スペシャルID)のクラレンス・フォ監督が製作した香港映画らしいアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

裏社会で有名な凄腕怪盗黒豹は、ある男から警察内部に保管されている資料を盗み出す依頼を受ける。

高額報酬のため、引き受け実力派の怪盗たちとチームを組んで任務に挑むが、盗みが成功するや否や、依頼人と宿敵である兄弟子、血狼が現れ、戦いを挑まれる。

あえなく、囚われの身となってしまった黒豹を救い出すため、残ったメンバーが決死の戦いを挑むのだった!?

アラン・タン製作総指揮・主演、クラレンス・フォ監督による非常に香港映画らしいアクション作品です。

アラン・タンは、チョウ・ユンファ主演の(マカオ極道ブルース)や、本作の前年に同じくクラレンス・フォ監督と共に、

アンディ・ラウを迎えて製作した(獅子よ眠れ)等の気合の入った作品に製作・主演として参加し、チョウ・ユンファの(傷だらけのメロディー)(詳しくはこちら)や、

まさかのウォン・カーワイ監督の(欲望の翼)にも製作者として参加しています。

クラレンス・フォ監督は、ドニー・イェン主演でリメイクもされたユン・ピョウ主演の傑作アクション(タイムソルジャーズ)や、

ドニー・イェン主演の(スペシャルID)等の傑作アクション映画を数多く製作しています。

(スペシャルID)中央がクラレンス・フォ監督。

そんな二人が製作した本作は、まずはキャストが非常に豪華で、主演のアラン・タンを筆頭に、

準主役的に出番の多い、おちゃらけ実力派の凄腕何でも屋役で、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった(愛人ラ・マン)のレオン・カーフェイが登場し、

アンディ・ラウが(神鳥伝説)シリーズで演じていたようなキャラクターを服装もそっくりに痛快に演じています。

レオン・カーフェイ

その相棒的なライバル役に、トランプを武器のように扱う、(ゴッドギャンブラー)の影響の大きいアクションで魅せるジゴロ風キャラクターに、サイモン・ヤム

サイモン・ヤム

そしてその彼女的な位置で、男を惑わす妖艶レディ的な役柄で、こちらも当時多くの香港映画でヒロインを演じていン・ガーライ

ン・ガーライ

途中参加ながらも、合流後はメインで活躍するパソコンオタクっぽい役柄で登場するテレビシリーズの(西遊記)等でお馴染みの歌手、ディッキー・チョン

ディッキー・チョン
ディッキー・チョン

そして、途中、裏切ったり、元に戻ったりと忙しい女性若手メンバーを演じるのは、(七月十四不見不散)等のホラー作品への出演もある歌手チェン・メンチェン

チェン・メンチェン
チェン・メンチェン
チェン・メンチェン
七月十四不見不散

そして、当時(スウォーズマン)シリーズ等で、人気の絶頂期にあったブリジット・リンと、この時期としては奇跡のような豪華なキャスティングが実現しています。

ブリジット・リン

恐らく、アラン・タンが製作総指揮に参加している事で、この奇跡のキャスティングが実現したのではないでしょうか。

さらに出番こそ少ないものの、ユン・ワーもご登場してのラストバトルや、メルビン・ウォンとの激闘など、

非常にバラエティ豊かなキャスティングとなっています。

ユン・ワー
メルビン・ウォン

そんな豪華な作品ですが、これがキャスティングが凄いものの、実際の内容がなかなかの薄さで、

裏社会に生きる実力派のチームが、警察署の内部に保管されている、ある資料を盗み出す、

というシンプルなストーリーを、途中でドタバタギャグ等で横道にそれながら描いていきます。

この寄り道が非常に長く、またノッて演じている側と観ている側の温度差もかなりある、雰囲気重視的なギャグが多く、

正直クスりともできませんが、合間に不必要に挿入されるアクションに関しては素晴らしいので、ギャグで離れた気持ちをアクションで戻される、

の繰り返しで、肝心の物語が一向に進まないので、しまいには、ギャグに入る度によそ見をしてしまう、ぐらいになってしまいます。

たいして本編に関係ないシーンでもチムサーチョイで撮影します
でも、アクションはカッコ良いです

結果、アクションは凄いのに退屈、という感想が残ってしまうので、これだけ豪華なキャストが揃っているのに非常にもったいない作品となっています。

アクション自体は拳銃アクションとソードアクション、格闘アクションの混合、という感じで、なんでもありのアクションですが、

酔拳3)(詳しくはこちら)で見せたサイモン・ヤムの意外に身軽で素早い動きが、本作でも結構楽しむことができます。

サイモン・ヤムはトランプを武器にしたアクション
レオン・カーフェイは銃と格闘の融合アクション

ついでに、ブリジット・リンも現代劇ながらも、なんとなく古装片のような衣をヒラヒラたなびかせるようなアクションが意識されていましたので、

もう、なんでもありのごった煮アクション、というこれぞ香港映画、という感じの作品となっています。

ブリジット・リンは武侠アクション

という事で、物語的には正直停滞する時間帯の方が長いですが、ごった煮アクションの良さは存分に出ている作品となっていますので、

香港映画好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

とにかく楽しいですよ。

作品情報

1993年製作 香港製作 アクション

監督 クランレンス・フォ

出演 アラン・タン、ブリジット・リン、レオン・カーフェイ、ン・ガーライ、サイモン・ヤム、ユン・ワー、ディッキー・チョン、チェン・メンチェン、メルビン・ウォン

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