おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
(ドラゴン酔太極拳)にも出演しているリディア・サムと(ポリスストーリー)のトン・ピョウ共演の香港の庶民派家族が巻き起こす騒動を描いた人気シリーズの第一弾!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、香港では旧正月に公開されたドタバタ喜劇作品です。
それでは、まずはあらすじから、
香港で仲睦まじく暮らすビル一家は、今日も逞しく生活していたが、ある日皆で数字を決めて購入した宝くじが、
見事1900万ドルという高額で当選する。
早速ビルは弟が務める銀行に預金するが、運悪くその銀行が倒産してしまう。
さらに、誘拐犯によって末の娘ジョディが身代金目的に誘拐されてしまう、という絶体絶命のピンチに陥るのだった!?
香港では1987年の旧正月に公開され大ヒットを記録し、その後シリーズ化され、1988年、1989年と三年連続で公開された人気シリーズです。
さらに間を空けて1992年にもシリーズ最新作が公開されていますので、長期に渡って親しまれたシリーズとなっています。
内容的には、非常に香港の地域に根付いたような内容のコメディで、非常に庶民派の平凡で幸せな家族が、
ある日1900万ドルの宝くじが当選した事で、巻き起こす騒動と、その当選金目当てに、娘を誘拐されてしまった家族の人情物語を、笑い盛沢山で描いています。
お正月映画ですので、色んな騒動が起こるけれども、最終的には、皆笑って笑顔でおおはしゃぎ、というのが定番の展開ですので、
後味は、物凄く良い作品となっています。
ただ、物凄く、香港庶民の生活に根付いたような笑いが、メインとなっていますので、映画的な派手さがほとんど無く、
宝くじが当選する中盤までは、主だった目的も無く、主人公家族の日常生活風景を観ることになりますので、
そのメインの出来事が起こるまでは、退屈と感じてしまう方もいるかもしれません。
ただ、この主人公家族の何気ない日常こそが、本作の魅力であり、その何気ない日常の中での、映画的ではないちょっとした笑いの連続を見ているうちに、
不思議とこの愛すべき家族に対して親近感が沸いてくるようになり、宝くじ当選後に巻き起こる娘の誘拐事件騒動のシーンでも、この庶民派家族を応援したくなってくるようになっています。
ただ、誘拐騒動は終幕15分前ぐらいで、それまでの外の要素を放ったらかして、急激に展開していきますので、
もう少し、前振りがあっても良かったような気もしますが、、、、。
そんな親近感満載の家族を演じているのは、非常に個性的な面々となっています。
お母さん役を演じるのは、(ドラゴン酔太極拳)(詳しくはこちら)で、ドニー・イェンとちょっとしたアクションも演じていたリディア・サムで、
いつものように肝っ玉母さん系のキャラクターを実に香港映画らしく魅力的に演じています。
お父さん役には、(ポリスストーリー)シリーズのジャッキーの上司役でお馴染みのトン・ピョウが扮して、
こちらも他の作品で演じているような、優しいけれども、どこかひょうきんで、しかも抜け目がなさそう(でも今回は結構ドジを踏む展開も多いです)な愛すべき庶民派キャラクターを、
笑いいっぱいで演じています。
で長女役は、(黒豹天下ブラックパンサー)(詳しくはこちら)や、(ハリケーンコップ)等でもセクシー系のアクション女優としても活躍していくエルシー・チャン、
そして、次女役は、何故か日本の少女隊の歌とダンスを披露する、というアイドル路線系でキャスティングされている(孔雀王アシュラ伝説)等でお馴染みの香港の薬師丸ひろ子こと、ロレッタ・リーが演じ、
まだまだ初心な時期の高校生役を魅力いっぱいに演じています。
三女役は、天才子役としてチョウ・ユンファ主演の(誰かがあなたを愛してる)やマイケル・ホイの(ミスターココナッツ)等に出演していたポーリン・クワンが扮して、
大人のキャストに負けない芸達者ぶりを発揮しています。
で、そんな魅力的な家族の長女の彼氏役を、今や香港映画の重鎮とも言える(大福星)以降のシリーズの顔でもあったエリック・ツァンが演じ、
ドタバタ喜劇をいつもの調子でさらに盛り上げていきます。
さらに、後半、主人公ビルの疎遠になっていた弟役で、デビッド・チャンが登場し、誘拐シーンでは、少しだけですが、アクションシーン等も披露して、
作品世界を広げていきます。
という事で、香港映画なのにアクション要素は後半の少しだけではありますが、お笑い要素だけでも十分に楽しめる秀作コメディとなっていますので、
コメデイ作品好きの方や、香港映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
物凄く惹きつけられる、というわけでもないのに、なんとなく、この家族の騒動を見続けてしまう、という不思議な魅力を持った作品ですよ。
作品情報
1987年製作 香港製作 コメディ
監督 クリフトン・コー
出演 リディア・サム、トン・ピョウ、ロレッタ・リー、エリック・ツァン、デビッド・チャン、エルシー・チャン、イップ・ウィンツォー
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