おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ジャッキー・チュン、サイモン・ヤム共演による裏社会で生きる暗殺者たちの戦いを描いたガンアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、香港四天王の一人ジャッキー・チュン主演の香港ノワールアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
黒社会に属するエイとハンは、暗殺者として暗躍していた。
ある日、暗殺者の新人シャンの世話を任された二人は、新しい任務をこなしていくが、やがて組織のルールを犯したことにより、
三人とも追われる身分となっていくのだった!?
ジャッキー・チュンとサイモン・ヤムが共演した香港ノワール作品です。
監督は、マイケル・チョウ主演の権利関係が怪しい(孟波)や、シンシア・カーン主演レイ・チーホン共演の皇家シリーズ第六弾(皇家师姐6:地下兵工厂)等のユエン・ジュンマンで、
アクション派の監督らしく、アクションの連続で物語を展開させていきます。
実質的な主演はサイモン・ヤムの方で、本作製作の前年の1990年には、ジョン・ウー監督の(ワイルドブリット)や、
(ジョイ・ウォンの紅い愛の伝説)(詳しくはこちら)、ブレイクのきっかけになった(香港舞男)、(刑事ディック キプロスの虎)(詳しくはこちら)等に出演し、
本作製作の1991年も(黒猫ブラックキャット)、そしてオールスター大作喜劇(豪門夜宴)と絶好調の時期で、
裏社会のヒットマン役を好演しています。
で、準主役ぐらいの位置ながらも主演扱いの役柄で、ジャッキー・チュンが登場します。
この時期のジャッキー・チュンは前年にサイモン・ヤムも出演している(ワイルドブリット)や(チャイニーズゴーストストーリー2)、
(スウォーズマン剣士列伝)(カリー&ペッパー)と、(欲望の翼)等、こちらも好調に色んな作品に出演している時期で、
他の作品とは明らかにタイプの違う本作にもしっかりと準主役として出演しています。
で、そんな二人の黒社会組織のボス役で、(プロジェクトA)のラスボス役や、(少女戦士88)(詳しくはこちら)、
(香港東京特捜刑事)(詳しくはこちら)等、香港映画のラスボス役で大活躍しているディック・ウェイが登場し、
堂々の貫禄で少しですがアクションも披露しています。
で、その組織のサイモン・ヤムの兄貴分役で、それなりに重要(ながらも、そんなには物語に活きてきませんが)な役柄で、
(ガッツフィスト魔宮拳)(詳しくはこちら)や、(少林寺三十六房)等、カンフー映画のラスボス役で有名なロー・リエが登場し、
非情な世界で生きる男の哀愁を漂わせていきます。
で、主人公達黒社会組織を一掃するためにアメリカからやって来た国際女性警察官役で、(天使行動)(詳しくはこちら)や(天使行動2)(詳しきくはこちら)等の、
エレイン・ルイが登場し、少ない登場シーンながらも、しっかりとアクションを披露しています。
で、ジャッキー・チュンの彼女となるマッサージ店店員役で、(マジックキッチン)等のシーラ・チャン、
同じマッサージ店に勤務する同僚で、実は、、、、という役柄に(ドラゴンアームズ危険的刑事)(詳しくはこちら)等のエレイン・チョウ等が出演し、物語を盛り上げていきます。
で、そんなスタッフ・キャストが揃った本作は、
殺し屋のハードな世界にポップな要素を無理矢理ねじ込んだような独特な世界観
となっています。
要するに、殺し屋が生きる世界を描くのに、ジャッキー・チュンのポップな曲をバックに、おどけながら標的を撃ち抜く、という感じで、
暗殺任務を軽犯罪ぐらいのイメージであくまで軽く描写していきます。
その標的もライバル組織の黒社会構成員同士でしたらまだ良いのですが、
完全に一般人の黒社会とは無関係の女性を撃ち抜いたり、その子供の命も平気で奪う、という心の無さで、やっている事は外道そのものながらも、
BGMは思いっきりポップな香港四天王の曲が流れている、という、
とてもカオスな世界観
となっています。
さらに、カオス感を煽るのは、やっている事が、悪人善人関係なく他人の命を奪う、という外道な行いの割には、
主人公達は、非常に普通の人情味のあるようなキャラクターで描かれていますので、最終的には色々あって、
ディック・ウェイ率いる組織全体を二人共的に回す事になりますが、その理由はお互いの内面の熱い情によるものなので、
それなりに感情移入はできてしまう、というこれまたカオスな人物設定・物語設定となっています。
外道展開以外の見所では、やはり過激なガンアクションとスタントアクション、そして後半にはディック・ウェイ率いる組織相手に繰り広げる、
建物内外を動き回ってのガンアクション&カンフーアクションで、アクションの途中で、(ポリスストーリー)のブリジット・リン(のスタントマン)による、
建物の屋上から、庭のプールへの大ジャンプシーンに匹敵する大ジャンプ、という特に作品の世界観とは関係なさそうなアクションも登場し、
さらに、クライマックスはラスボスであるディック・ウェイとジャッキー・チュン、サイモン・ヤムコンビによる2対1のカンフーバトルまで登場する、
という見所満点のラストバトルとなっています。
そこに行き着くまでは、色々と感情移入できない点もありますが、このラストバトルに関しては、実に香港映画らしいアドレナリンマックスな見所となっています。
ただ、その後の本当のラストシーンの意味は良く分かりませんが、、、。
という事で、正直、主人公達がやっている事がやっている事だけに、物語的にはお薦めという感じではありませんが、
恐らく、こういうタイプの作品が、今後中国作品等で描かれるという事は確実に無いと思われますので、
時代が生んだちょっと特異な作品として、鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
これで、もう少し、銃撃でバンバンと人が撃たれまくるシーンを減らしてエレイン・ルイとディック・ウェイのカンフーバトル等を増やして、
ポリスアクション感を推しだして入れば、もっと多くの人が鑑賞しやすい作品になったと思うのですが、、、、。
作品情報
1991年製作 香港製作 ノワールアクション
監督・脚本 ユエン・ジュンマン 武術指導 チャン・ウーロン
出演 ジャッキー・チュン、サイモン・ヤム、ロー・リエ、ディック・ウェイ、エレイン・ルイ、ベニー・ライ、シーラ・チャン、エレイン・チョウ
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