おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
ジョン・ウーとレイモンド・ウォンが製作し、ツイ・ハークの製作会社が特撮を担当した台湾作品らしいドタバタホラーコメディ!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、シネマシティ社が製作した台湾映画らしいドタバタアクションコメディ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
超能力を研究するタオ博士は、結婚式の夜に、突然妻が命を落としてしまう、という悲劇を経験していた。
そんなある日、タオ博士の下に一羽の鷲がやって来て、闇の魔王の魔術によって、鷲の姿に帰られてしまったので人間の姿に戻して欲しいと語りかけるのだった。
なんとか人間の姿に戻ったファンは、自身が捕らえられていた魔王の館に、タオ博士の妻シャオチェンも捕らえられていたことを告げ、二人は魔王を倒すための旅にでるのだった!?
シネマシティ社がレイモンド・ウォン、ジョン・ウーを製作者に台湾系の出演陣で製作したアクションコメディ作品です。
作品の雰囲気的には1982年に製作されたアラン・タム主演の(魔界天使)(詳しくはこちら)を台湾キャストで製作し直した感じでしょうか。
前半のドタバタ展開は、いつものドタバタ系の台湾映画らしい展開ですが、後半に向けての魔界の住人のパーティに人間が巻き込まれて魔王と対決する展開などは(魔界天使)にそっくりな内容となっています。
そんな台湾らしい作品を彩るキャストは、主人公の博士役と主題歌を担当している歌手としても絶大な人気を誇り、
映画では本作と同年に製作されたジャッキー・チェン主演の(ドラゴン特攻隊)や、オールスター映画(悪漢列伝)(詳しくはこちら)等が人気の才人デビッド・タオ、
そして相棒となる鷲から人間に戻った男ファンを演じる(ドラゴン特攻隊)や(悪漢列伝)、(悪漢笑撃隊)(詳しくはこちら)等のコメディ俳優フォン・チェン、
そして、二人の珍道中に途中参加で加わっていくメンバーに台湾で歌手として絶大な人気を誇り、多くの番組で名司会者として不動の地位を築いているチャン・フェイ、
という個性的な3人が珍道中を繰り広げていきます。
で、闇の魔王に囚われているスーパーマリオのピーチ姫のような役どころを、歌手として活躍し、映画では(女帝軍団アマゾネスウォリアーズ)(詳しくはこちら)等に出演している
ファニー・フォンが演じ、華麗な魅力で作品の世界観を彩っています。
さらに、旅に一緒に参加する少年が、仲良くしていたお姉さんで、中盤からは魔王に攫われてしまう役柄を、
(酔八仙拳)(詳しくはこちら)等のルー・イールンが主演している(單車與我)等に出演しているチャン・ヤン(チェン・シン)が演じ、
元気なお転婆のノリで、台湾映画らしさを深めています。
そんな当時の話題のキャストが結集した作品の内容は、長年超能力を研究しているタオ博士が、ある日自室に飛び込んできた話す鷲によって、
死んでしまった奥さんは、実は闇の魔王の館に閉じ込められている、という物凄い情報によって冒険がスタートします。
博士の父親は、この闇の魔王と学友だったようで、二人の間には少なからず因縁があったようです。
で、旅が始まり、途中闇の魔王に追われているコソ泥の少年と賭場で荒らしまわっていた男(何をしている人か良く分かりません)の二人を仲間に加えて旅は続き、
疲れたので、とりあえず見つけた旅館に泊まる事になります。
寄り道です。
で、この旅館が何故か日本の芸者さんがいるような謎の旅館で、日本では、普通に男女が一緒に風呂に入る、
という、どこで仕入れたか良く分からない情報を基に、
連れの少年にバレないように旅館の女将と、一緒に風呂に入ろう大作戦が展開されます。
にしても、長い!!!
寄り道が!!
博士は、奥さんを助ける度の途中!!
台湾映画お得意の大作戦というより大脱線で、行方不明の奥さんや闇の魔王の事は一切忘れてコントのようなシーンが続きます。
そんなこんなで、色々とやっている内に旅館の孫存在自体が闇の魔王の魔術だった、という何のために?というオチの後、
速攻で魔王の自宅に到着し、いよいよ本格的な救出劇へと突入していく事になるのですが、
どうも、この闇の自宅には、多くの人をパーティに参加させたい、という魔王の欲求で、色んな人(特に子供)が囚われていたようで、
ドタバタの果てにとりあえず子供を救出したチャン・フェイが助けた子供を家に帰すため、割と早めに帰宅してしまいます。
で、残ったメンバーと闇の魔王の直接対決、という感じで、魔術勝負(一応ラストバトル)に挑んでいく、という流れでクライマックスに突入していきます。
そこに行き着くまでの道中含めて、クライマックスの魔術勝負は、ツイ・ハークの電影工作室が特撮を担当しているものの、
(魔界天使)のような本格的な見せ場となるハイレベルなものではなく、チープっぽい特撮ではありますが、
楽しいズッコケ要素はずっと持続していますので、クライマックスもそれなりに盛り上がる終幕となっています。
という感じで、本作、かなり勢い重視というか、現実世界に説明もなく普通にファンタジーが混ざっているような世界観で、
しかも、色々な物語上絶対に必要な説明も、全部飛ばして描かれますので、博士は超能力者のフリをしている、という描写があるわりにはあっさり魔術が使えたり、
奥さんは亡くなった、というしっかりした描写があるのに、何故か生きていて魔王の城に囚われていたり、
旅に参加する少年も何故か超能力を持っていたり、という感じで、観ている側の想像力で補う必要があるシーンや物語展開が多々ある作品となっています。
それでも、とにかく台湾映画らしい楽しい雰囲気に関しては十分すぎる程感じられる作品となっていますので、
香港映画好きの方や、台湾映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、(ドラゴン特攻隊)や(悪漢列伝)などでいつもスキンヘッドで登場するフォン・チェン、
髪の毛のある状態だと、かなりイメージが違いますね、、、。
作品情報
1983年製作 台湾製作 コメディ
監督 チャオ・チェンクオ 製作総指揮 レイモンド・ウォン、ジョン・ウー
出演 デビッド・タオ、フォン・チェン、チャン・フェイ、ファニー・フォン、アン・アン、チャン・ヤン(チェン・シン)、シウ・プリャオ
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