おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
セガールがアクションシーン以外は多めに出演し、珍しく怪盗役を演じた、泥棒あり、脱獄あり、組織とのバトルあり、大通りでのカーチェイスあり、ついでに恋人には予知能力があって、子役でクロエ・グレース・モレッツまで登場する、胃もたれ必至、何でもアリの特盛セガール丼!!
作品紹介
2006年3月4日公開
今回ご紹介する作品は、スティーヴン・セガールが、まさかの大泥棒に扮した、、、でも、いつも通りのアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
犯罪者の金品を奪って、それらを貧しい人々に分け与える義賊ハーランは、足を洗うために警備会社の運転手の仕事に就くが、
勤務初日に同僚の警備員が犯した現金強奪事件に巻き込まれ、自身も警察から追われる身となり、ついには逮捕されてしまう。
しかし、刑務所で知り合ったアイス・クールと意気投合したハーランは、刑務所を脱獄し、復讐計画を実行に移すのだった!?
監督と撮影を担当しているのは、(沈黙の傭兵)、(沈黙の報復)(詳しくはこちら)とセガール作品を連作することになる
ドン・E・ファンルロイで、意外にセガールの良さを引き出した、しっかりしたB級アクションを演出しています。
主演は勿論、(沈黙のステルス)(詳しくはこちら)や(沈黙の奪還)(詳しくはこちら)と同時期のスティーヴン・セガールで、
アクションはスタント多投ですが、ドラマ部分はしっかりと出演した完全な主役を演じています。
で、監獄で知り合い相棒となるギャング役で、(ラヴ&ブリット)や(ミッション・イン・ザ・ダーク)等の
トレッチ(アンソニー・トレッチ・クリス)が登場し、痛快なバディぶりを披露していきます。
で、セガールが関わる事件を追う女性刑事役で、(ベッドタイムストーリー)やドラマシリーズの(グリー)等の
サラ・バクストンが登場し、事件の黒幕を暴いていきます。
で、何故か予知能力を持つセガールの恋人役で、(ビッグママハウス3)や(バーチュオシティ)等のマリ・モローが登場し、
セガールにいつも寄り添い助言する恋人を演じています。
そして、セガールに助けてもらう少女役で、(キックアス)や(キックアス ジャスティス・フォーエバー)でブレイクする以前の、
子役のクロエ・グレース・モレッツが登場し、セガールの視線の先にいます。
というスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、
まさかの義賊の怪盗役を演じるセガール
が、ターゲットが保管されている建物の向かいのビルから、
まさかのジップラインで身軽に登場する
シーンから始まります。
まさか尽くしの意外なオープニングですが、建物に入ってしまうと、いつものように堂々と肩で風切って歩き、
なんらかの秘密道具を使って金庫を開けてお宝をゲットし、帰宅しようとすると、警備の悪漢(要するに悪党のアジトです)に見つかり、
至近距離で銃を構えて脅してくるので、いつものように速攻で銃を奪い取り、逆に銃弾を何発も浴びせて、
向かいのビルからこっそり忍び込んできたくせに、帰りは立つ鳥跡を濁しまくりの大暴れ
から本題に突入していきます。
で、セガールがそんなコソ泥をしている理由は、実は悪党から金品を巻き上げて、貧しい人や、恵まれない人々のために、分け耐えるためにやっている、
という、他のセガール作品を多く鑑賞していればしている程、違和感が滲み出る役柄となっています。
で、そんな現実味の無い正義の怪盗セガールですが、マリ・モロー演じる恋人のキャラクター設定がまた輪を掛けて現実離れしていて、これが、
まさかの予知夢によって、未来に起きる出来事を事前に察知する能力を持つ予知能力者
で、この予知能力を発揮する度に、セガールに色々と助言していきます。
予知能力です。セガール作品で。
無敵+無敵
絶対勝つと分かっているのに、、、絶対勝つと分かっている事が事前に分かる、、、。
もう、それをやってしまうと、物語自体がどう展開しようも無くなりそうですが、そこは流石にセガール作品クオリティ、という事で、
この、恋人は予知能力者設定、、、、、、
、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、
、、、、全く、物語進行に絡みません。
何故なら、、、、
セガールに、危険を事前に知らせても、全部無視するから。
危険が迫ろうが、なんだろうが、セガールがやると言えばやりますし、セガールが『心配する必要は無い。』と言えば心配する必要が無いからです。
要するに、セガール自身の無敵キャラクターが強烈過ぎて、予知能力さえも無意味になってしまう、という、、、
、、、だったら、その設定はいらないのでは?
と思っても誰も何も言えない設定が採用されるのが、これもまたセガール作品の特徴で、セガールがそれで良いと判断すれば、はっきり言って邪魔でしかない予知能力も、
セガールを心配する子猫ちゃんの健気な助言としてアリ、という事になります。
という事で、そんな予知能力者によって、その仕事はやめた方が良い、と助言を受けながらも、やっぱりやる事に決めた
裏社会系っぽい会社の、カジノの売上金を運ぶ護送車の運転手としての仕事の依頼を受ける事になります。
怪盗もやれば、運転手もやるセガールですが、案の定その仕事は組織のボスが仕組んだ罠で、相棒が急に護送中の現金を強奪、
成り行きで共犯にされてしまったセガールは、そのまま大通りを警察隊と大チェイスを繰り広げ、恐らく死傷者が出ていそうな大爆発の中、
セガールだけは無傷で、車から脱出し、そのまま逃走、、、、、、、、、、
、、、、、という所で、眩暈がしてきたセガールは、そのまま気絶し、、、、、
、、、、逮捕されてしまいます。
予知能力者の言う事を聞いておけばよかった!!
ですが、その時奪った現金はしっかりとどこかに隠す、という、したたかさは忘れていません。
で、逮捕されてしまったセガールは、そのまま監獄行となります。
【第一部 沈黙の怪盗 だから、やめておけば良かったのに編 完】
で、プリズナーセガールは、一人だけ特別に厚手の上着を支給してもらい、身体の線を隠しつつ、色んな派閥からやたらと喧嘩を吹っ掛けられますが、
勿論全く動じませんので、手を出してきたやつは、腕を反対側までねじ切るいつもの過剰防衛で、監獄内でも一目置かれます。
そんな中、ブラザー一派のトップであるトレッチが登場し、早速セガールの隠し財宝の噂を聞きつけた様で、取引を申し込んできます。
で、どう見ても、他のプリズナーと同じようなタイプに見えるトレッチも、セガールアイズを使えば、人間の本質が見抜けるようで、
初対面からトレッチだけは、敬意を表したような態度で接します。
恐らく、ダニー・トレホ等が登場するセガール作品で言う所の、
『俺たちは同じタイプの悪で、善意を持った悪人だ。』
という、悪人の言い訳みたいな共感によって、一瞬で見分けがついたのだと思われます。
で、なんとなく気が合うのか、行動を共にしだす二人は、トレッチのライバル組織の猛攻を防ぎ、途中投獄されてきた、護送車で一緒だった細身のおじさんの猛攻も、
勿論セガール拳を使って命乞いも無視して粉砕し、トレッチが偶然進めていた脱獄計画に、セガールが急遽便乗する事になります。
勿論、その見返りとして、セガールがネコババ中のカジノの売上金を分け与えるという交換条件で。
で、その日の当日、他のプリズナーに騒ぎを起こさせ、その騒ぎを鎮圧するために手薄になった看守の一人に、ゆっくり近づいたセガールとトレッチは、
セガールのキツイ一発で気絶させて、看守の制服を奪い、勿論サイズ的にセガールは着れないので、トレッチが着用して、
慰問客のために来ていたヘリコプターに乗り込んで、割とあっさり目に脱獄できてしまいます。
トレッチ『やったぜ!最高だぜ!メーン!』
セガール『、、、、、、、、、、、、、。』
【第二部 沈黙の脱獄 俺たちは、善意を持った悪人だ編 完】
で、脱獄に成功したセガール、そのままネコババ金を持ってトンズラをキメ込めば良いものを、そこは正義の義賊なので、
バディとなったトレッチと共に、セガールを罠にハメた組織の黒幕を追い始めます。
一応、散々暴れまわって色んな犠牲者がいたるところに出ていますが、
セガールはハメられたので、ハメたやつを捕まえればセガールは無罪になる
という、本作のセガールだけに適用される法律があるようなので、これからの目的は黒幕を追い詰める事が最大の目的となっていきます。
で、事件発生当初からセガールを追い続ける女性刑事サラ・バクストンが、セガールに迫る中、闇組織の魔の手は警察内部にも伸びていて、
闇組織と警察両方から追われる事になっていきます。
それでも、セガールの猛攻は続き、組織の重要人物達を、一人また一人と腕を反対側にねじきっていき、
命乞いをする相手も容赦なく数十メートルの高さのビルの窓ガラスを突き破って外に放り投げていきます。
で、いよいよ、死んだ事にして雲隠れしていた黒幕を引きづりだし、警察内部の裏切り者にも制裁を加えて、
やりたい放題にやり切った末に、まんまと現金だけはトレッチと二人で頂きます。
というより、元々セガールが持っていたので、現金うんぬんよりも、ただただ、ハメられた奴に数百倍返しをお見舞いする、
という、結局はいつものセガール作品でお馴染みの展開で、大団円を迎える事になります。
【第三部 沈黙の数百倍返し やられたらやり返す編 完】
で、一応セガール、この現金をゲットしたかった直接的な理由は、恵まれない子供達が入院できる病院が、経営難で取り壊されてしまう事になり、
それを防ぐ資金を稼ぐために、実は悪党と戦っていた、というこちらも、他のセガール作品ではピンと来ないような見返りの無い善意の行動で、
さらに、その入院中の子供の中に、
まさかのクロエ・グレース・モレッツが混ざっている
という、まさか尽くしの作品となっています。
因みに、
セガールがハグするシーンが、下手すると本作一番のスリルとサスペンスを感じるシーン
と言えるかも知れません。
【エピローグ 沈黙のハグ THE BIGGEST CRISIS】
という事で、観終わった後の感想は、結局いつも通りのセガール作品ですが、色んな要素がごった煮で、この時期の他の作品よりは楽しんで鑑賞できる作品となっていますので、
セガールファンの方や、B級アクションファンの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2005年製作 アメリカ製作 アクション
監督・撮影 ドン・E・ファンルロイ 製作 スティーヴン・セガール、ランドール・エメット、ジョージ・ファーラ
出演 スティーヴン・セガール、トレッチ(アンソニー・トレッチ・クリス)、サラ・バクストン、マリ・モロー、ニック・マンキューソ、ケヴィン・タイ、クロエ・グレース・モレッツ
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ぎゃはははははは!!
や、やめて、もうやめて、息が……息が出来ない…! 嗚呼、セガール、いっそのこと楽にして~!
いやー今回もすごい、すごすぎる・・・(ため息)
前回の「沈黙の報復」も素晴らしいと思いましたが、これはまた最高ですねえ(違う意味で)。
なぜ怪盗? なぜ予知能力? なぜ脱獄ネタ? なぜの嵐ですよ、まじで。
そして、最後のクロエとの抱擁シーン・・・変な汗が出ますな、本当に。というか、ちゃんと出る作品を選んでくれよ、クロエちゃん!
それにしても、毎回毎回セガールは観る側を(というか、まぁくさんと僕を)、別角度から攻めてきていますね。ある程度(新鮮な要素を)狙っているのか、何も考えてないのか、全く想像できないところにセガールの奥深さを感じます。
いやーこれはDVDが欲しいっ。でも実際に観たら面白くないんでしょうね。たぶん、まぁくさんの紹介記事を読んでいる方が、実際の映画よりも面白く感じるという「映画秘宝」方式なんでしょうね。藤谷文子ちゃんにも、このブログの存在を教えてあげたいですよ。(もう読んでたりして・笑)
さて。いまで、41本ですか。よく観ましたよねえ(しみじみ)。折り返し地点(?)まであと少しですね!
以上、「あなたの知らないワゴンセールの世界」のS原でした。
いつか会って、一緒に飲みたいですね~。たぶん、一晩中映画ネタ(B級とか80年代とかVHS時代とか)で一晩中、話が盛り上がると思いますよ! ではまた!
S原さん、こんにちは、いつもコメントありがとうございます!
(沈黙の脱獄)は、監獄ものかと思いきや、実はそうではなく、監獄ものになるのは、中盤のほんの20分ほど、というのが、またセガールらしくて良いんですよ!
前半は予知能力者を恋人に持つ怪盗セガールが、まともな仕事をしようと、やめておけば良いのに現金輸送の仕事について、初日に先輩の現金強奪の共犯にされる、というドタバタとカーアクションを、いつもより豪華に描いたかと思えば、あっさり逮捕されて、監獄ものになって、上手い事やって相棒をゲットし、相棒の脱獄計画に便乗してあっさり脱獄、結局最終的にいつものセガール同様に闇組織を壊滅させていく、という色んな要素があるのに、最終的にはいつも通りのセガール作品、という所がまた魅力の作品になっています!
41本鑑賞しました(というより全作一度は鑑賞済みですが)が、どの内容が、どの作品とはっきり覚えていないところが、やっぱりセガール作品の特徴ですね、、、。
それにしても、セガール作品、パッと場面写真を見て、どの作品か判断できる人、いるのでしょうか、、、。
恐らく、セガール本人も判断できないのでは、、、。
これからも、セガールレビュー続けて行きますので、引き続き宜しくお願い致します!
はじめまして!
前半の現金輸送車のカーチェイスシーンは、
ピーター・ウェラー出演の映画『カジノ・ヒート』(1997年)からの
流用だそうです。低予算映画にありがち?トホホ・・・。
ぱんげあさん、はじめましてこんにちは!コメントありがとうございます!
前半の豪華なカーチェイスは流用だったんですね!確かに、ずっと違和感あるなぁと思っていました!これで謎が解けました!
貴重な情報ありがとうございます!今度(カジノヒート)も鑑賞してみます!