おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
セガールが数人の部下と共に、ずっとゆっくり歩きながら日本刀でゾンビをぶった切りつつ、そのままどこかに歩いていく、主演がお助けマンなソードアクション!!
作品紹介
2009年10月3日公開
今回ご紹介するのは、スティーヴン・セガールがまさかのゾンビ映画に参戦したアクションホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
街に謎のウイルスがまん延し、人々は凶暴な吸血ゾンビと化してしまう。
政府は感染拡大を防ぐためゾンビが徘徊する地域の空爆を決定するが、その地域の病院に生存者がいることが判明する。
偶然通りかかったゾンビハンターたちは、ウィルス未感染者と共にゾンビと戦いを繰り返し、病院脱出を計る!?
スティーヴン・セガールのまさかのゾンビ映画です。
という事で、いつものセガール作品とはかなり趣が違います。
いつものようにセガールが主演(一応)で、製作もセガールが担当している作品ですが、やっていることは、ゆっくり歩きながらその辺にいるゾンビをただただ日本刀でぶった斬るだけ、
といういつもの省エネ仕様に、どこかの廃病院に潜り込んだゾンビウィルスに感染していない人間の生き残り数名が、メンバーである少女の病気の薬を求めて建物内を彷徨う
という探索シーンにゾンビとの追いかけっこを混ぜて、その騒動と同時進行で、セガールの行進が描かれていきます。
で、セガールがノンストップで歩いた先にたまたま廃病院があって、なんとなく未感染チームに合流し、なんとなく助けていきます。
で、時を同じくしてその廃病院のある地区のゾンビ軍団を旬滅させるために軍によって空爆攻撃が決定されます。
凄いタイミングですが、主人公達(ウィルス未感染者)とたまたま居合わせたセガール一行は、ゾンビと戦闘中ですが、
カウントダウンが始まり、非常に危うい状況になっていきます。
ただ、その空爆情報は、本人達は全く知りません。
しかし、軍の方はそこにセガール達がいるのは分かっているけれども、上の命令に逆らえず、苦悩しながら、ミサイル発射のボタンを押すことになります。
そんな事を知らないセガール達は、なんとかギリギリのタイミングでゾンビ騒動を潜り抜け、爆発直前に脱出し、
助かった数名に別れを告げる間もなく、セガールはまた向こうに歩いていく、、、、。
勿論、軍の発射ボタンを押した者はギリギリでセガールが助かった事実も知らない、、、。
というそれぞれが、一方通行の物語で、主演のセガールは歩く、斬る、歩く、、、だけ、というゾンビ映画となっています。
なかなかここまで極端な作品も珍しく、本筋の主人公達の物語と主演である(クレジットは当然の一番手なので主演であることは間違いないです)セガールの物語が、
まるで関係なく、目的なく歩いていたら、なんとなく歩いた先に本筋の主人公達がいた、というまず、セガール以外では企画自体が通らないような構成となっています。
一応、作品世界では、セガール達は【ハンター】という設定で、ゾンビウィルス(劇中ではバンパイアという表現ですが、どう見てもゾンビなので吸血ゾンビという感じ)に感染した者たちをバタバタと斬りまくる英雄たち、
という事で、本当にそんな人たちが存在するのかどうかも分からない、という都市伝説のような存在として描かれています。
ですので、完全に伝説の無敵ヒーロー的な立ち位置で、とにかく情け容赦なく斬っていきます。
女性や子供も関係なく、斬りまくります。
ヒーロー、という扱いなので、そこは倫理観は関係なく斬ります。
という設定ですが、このハンター、ゾンビを斬りまくるのですが、セガールを観ていると、実際やっていることは、ゾンビを狩る(ハントする)、という能動的な行動というより、
前に向かって歩いていて、歩いた道筋にゾンビがいたら、邪魔なので斬る、という感じなので、実際ゾンビの絶対数を減らして住みやすい世を作る、などの高尚な目的はなさそうです。
なので、無目的にただただ歩いているようにしか見えませんが、たまたま歩いた先に病院があって、そこに主人公達がいたので良かったです。
ただ、数名(セガールが好きそうな美女も2人ぐらい含む)で行動しているハンター達ですが、病院内に入ると、急に弱くなり、
あれだけ強そうに見えたハンターズもセガールと実際に動ける腹心の部下の一人を残して全滅する、という意外に見掛け倒しな活躍(してませんが、、)を見せてくれます。
で、メインのメンバーの方も順調に人数を減らし、ラストでは不必要に意外な人物が脱落する、という今までの流れをぶち壊すような展開もあり、
そして、セガールは向こうに歩いていく、、、という終幕を迎える作品になっています。
監督は(アメリカンパイ)やセガールの(弾突DANTOTU)、(一撃ITIGEKI)などで撮影監督をしていたリチャード・クルードという人で、本作が初監督作品という事です。
無理矢理起用されたか、仲間であるセガールが監督デビューを手助けしたか、のような感じがしますが、
作品の無理矢理感から察すると、セガールの強権が発動した、と考えるのが自然なようです。
という事で、誰が観てもいびつな本作ですが、一応日本ではセガール人気もあり劇場でも公開されている作品ですので、
セガール好き、ゾンビ映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしてもこれほど、主人公がピンチに陥っても危機感のないゾンビ映画は他にないのではないでしょうか。
作品情報
2009年製作 アメリカ製作 ホラーアクション
監督 リチャード・クルード 製作 スティーヴン・セガール
出演 スティーヴン・セガール、タノアイ・リード、リンデン・アシュビー、キース・デビッド
その他のスティーヴン・セガール出演作品
香港監督チン・シュウトンによるセガールではないスタントマンが大活躍する作品(沈黙の聖戦)はこちら
↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します↓