おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
安定のスティーヴン・セガール主演、キオニ・ワックスマン監督コンビ作品ながらも、セガール出演シーンが増えてみると、意外と平凡な印象になってしまう、ある意味キオニ・ワックスマン監督の編集力が、逆説的に証明された特殊工作チーム映画!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、スティーヴン・セガールのいつものアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
元諜報員のハーモンが、麻薬取締局から、テロ組織と麻薬組織の同盟阻止を依頼される。
早速精鋭チームを組織し、二組の組織壊滅に乗り出すが、作戦を進めるうちに、同盟を裏で操る意外な人物に行き着くのだった!?
長らく続いたスティーヴン・セガールとキオニ・ワックスマン監督の黄金コンビの最終作品です。
2016年だけでも、(キリング・サラザール沈黙の作戦)(詳しくはこちら)、(エンド・オブ・ア・ガン沈黙の銃弾)と本作とで、三作コンビ作を製作していますが、
本作が最終作で、それを撮影当初から意識していたのか、今までのコンビ作とは一味違った内容となっています。
まずは、当たり前ですが、セガールがちゃんと主演しています。
変な話ではありますが、この2016年という時期に、セガール主演作で、セガールが主演している、という作品は非常に貴重で、
他の作品では、実際には主演としての役目を担う脇役が存在しますが、本作では、脇役は本当に脇役です。
セガール不在の合間を埋めるのではなく、本当にセガールの引き立て役としてサポートしていきます。
セガールの出演シーンもしっかりあり、無双アクションもある程度あり、台詞も自身の声でしっかりと話します。
しかも、台詞がちょっと多すぎるぐらいに状況説明を加えていきますので、正直、途中でもう説明はいならい、と思ってしまうぐらいに、
闇組織の裏情報や、組織同士の裏切りなどの、状況説明を沢山、十分過ぎるぐらいにしてくれます。
実際は闇組織の間に入って組織同士を同士討ちさせる、特殊任務チーム3人組の活躍を描いたシンプルな内容ですが、
やたらと、色んな人種が絡んで、セガールも色んな説明を加えていきますので、少々分かりにくい世界観になっています。
そんなセガールの仲間となる二人は、まずは、ジェット・リー主演の(ロミオ・マスト・ダイ)や(ハムナプトラ3)等、
有名ハリウッド作品のアジア系キャストとして有名なラッセル・ウォン、
そして、(リベンジタイム)や、(アイ・スピット・オン・ユア・グレイブ2)等の虐待からの反撃サスペンス作品で有名なジェマ・ダーレンダーの二人が、
セガールの強力なチームメイトとして活躍していきます。
で、キオニ・ワックスマンとのコンビ最終作という事で、セガールも最後の最後で機嫌が良かったのか、
しっかりといつも通りの演技を披露し、チームメイトとなる二人も加えて、チームで同士討ち作戦を決行しますが、
いつも通りの内容の物語を、ところどころ、いつものようにスタントダブルを使用したシーンも少し入れながら、
セガール自身が画面に多く映って物語が展開されていきます。
役柄的には、いつものようなチームリーダー役ですが、指令室から一切動かないようなリーダーではなく、しっかりと自身も行動し、
アクションもこなす、現場のリーダーとして活躍していきます。
勿論、多めに本人が登場するので、いつものような、少しでもセガールの拘束時間を減らすような誤魔化し編集も当然少なく、
違和感も少な目なしっかりしたアクションが楽しめる、、、、、、
、、、、、、、
はずですが、、、、、
なんでしょうか、いつもの、セガールの遅さと、存在感の薄さをカバーするための、あのテンポの良い編集と、
それに合わせたストーリー展開ではなく、どっしりとしたセガールがずっと映っている事で、逆に生じるテンポの遅さ、
というか、凪いだ海のような単調な展開、というか、盛り上がりの無さ、というか、どう表現して良いのか分かりませんが、
別な意味の、本当の意味での安定感、安心感が立ち込めています。
要するに、セガールの存在感が増してしまったがために、他の作品では主役のようにピンチになったり、奮闘したりする脇役の存在感が薄まってしまうので、
結果的に全体的な危機感も薄れて、終始どっしりとした無敵の、無敵ぶりに振り回される悪党組織二組の翻弄を見続ける、
というちょっと、他のセガール作品とは感触の違う作品となっています。
セガール自身の出演シーンが多いのは、勿論作品にとっては良い事のはずですが、逆にセガールがここまで出演している作品を、
いつものようなテンポの良い編集で、バンバンカットできるはずもなく、結果的に、キオニ・ワックスマンらしさも薄れ、
作品としても単調なアクションの連続となってしまってしまう、というちょっとした負のスパイラルに落ち込んでしまった作品となっています。
恐らく、この単調感に拍車をかけている理由として、極端にBGMが少ない、という事もあり、通常の作品では盛り上がるアクションシーンなどで、
場面を盛り上げるための、感情を煽るBGMが挿入されますが、本作は、どういう理由か分かりませんが、このBGMが極端に少なく、
後半などは、一番盛り上がるはずのシーン中も、ほとんど動作音と台詞のみで押し通してしまい、そのままエンディングテーマも流れることなく、エンドロールに突入してしまいます。
で、このエンドロール、、、、、、、、
、、、、、、、、、、
ここが、もしかすると本作最大の特徴かもしれませんが、
エンドロール時に、まさかのNG集が流れます。
数シーンではありますが、セガールが出演女優の腰に手を当て、台詞を間違っても、表情は一切変えないシーンや、
出演女優のNGシーン等、凄いシーンというわけではありませんが、一応、撮影中のセガールの素が少しでも垣間見える貴重なシーンとなっていますので、
本編を早送りしてでも、必見のシーンとなっています。
(NG集用の本番シーンかもしれませんが、、、)
という事で、内容的には単調気味ですが、セガールがしっかりと主演し、NG集まで収録されている黄金コンビの最終作となっていますので、
セガールファンの方や、B級アクションファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、セガールの新作が、また観たいですね、、、。
作品情報
2016年製作 アメリカ製作 アクション
監督・製作・脚本 キオニ・ワックスマン 製作 スティーヴン・セガール
出演 スティーヴンセガール、ラッセル・ウォン、ジェマ・ダーレンダー
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