おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆
セガールがまさかの、、、な、意外性が秀逸(当時)な、カート・ラッセル主演の空のダイハード的なハイジャック犯と戦うサスペンスアクション作品!!
作品紹介
1996年10月26日公開
今回ご紹介するのは、セガールとカート・ラッセル完全共演作、、、と思いきや、、、というハイジャック犯と戦うアクション作品です。
それでは、まずはあらすすじから、
アテネ発ワシントンDC行きのジャンボジェット機がテロリストたちによってハイジャックされた。
政府は、機内に持ち込まれた化学兵器をワシントン上空で使用される事を恐れ、飛行中のハイジャック機に空中から特殊部隊を送り込み、
機を制圧する作戦を決行することになるのだった!?
セガールが初の脇役を演じた貴重な作品です。
ですので、セガールとカート・ラッセルの完全共演作ではなく、カート・ラッセル主演作品にセガールがゲストで出演した作品となっています。
ただ、演出的には、冒頭からセガールの特殊部隊隊長としての活躍が描かれ、敏腕ぶりを披露してからの本筋への合流となりますので、
離脱するまでは、カート・ラッセルよりも主役感満載で登場してきます。
そんな主役級のヒーローが離脱して、リーダーを失った隊員達と非戦闘部員であるカート・ラッセルが、
救出に入ったハイジャックされた機内で、なんとか奮起して人質奪還に奔走する、という意外性が本作の売りとなっています。
要するにセガールは、ピンチを盛り上げるための一つの要因としてのキャスティングという事になります。
意外です。
セガールが、作品から俳優として、ちゃんとした役割だけを求められて出演している貴重な作品ですので、
いつものような無双ぶりを期待して鑑賞すると肩透かしを食らいますが、ただ、セガールの意外な要素が無くてもサスペンスアクション作品として、
十分に良くできた、楽しめる娯楽作品となっていますので、前半でのセガール離脱は、物語が終わるころには綺麗さっぱり忘れてしまうような(忘れても問題の無いような)ハリウッド作品らしい後味の良い作品となっています。
ですので、他のセガール作品のように、作品の魅力=セガールの魅力ではないのですが、退場する時の潔さは、
やっぱりいつものセガールですし、インテリ派のカート・ラッセルに、敵意むき出しなキャラクターもやっぱりいつものセガールを思わせる豪胆なキャラクターとなっています。
その後の戦いを引き継ぐカート・ラッセルも、(ニューヨーク1997)等のスネーク・プリスケンのようなワイルドなダークヒーローとは180度違った、
動けないのになんとか頑張って動こうとする、という奮闘するインテリ派の役柄を見事に好演して、作品世界を盛り上げていっています。
嫌々ながらも、どうしようもなくなって追い込まれて奮闘する、という演技は絶対にセガールにはできない役柄なので、
セガールと対照的で、さらにサブリーダー的役柄のジョン・レグイザモの実力はあるけれども、まだまだ若手、ぐらいの戦闘員とのコンビぶりも非常に上手く緊張感を盛り上げています。
また、実際に化学兵器の除去に当たる軍事技術研究所職員役のオリバー・プラットの追い込まれる名演技も緊迫感をさらに盛り上げています。
そして、ハイジャックされた航空機に潜入し、物陰から行動し、再び奪還を試みるカート・ラッセル、ジョン・レグイザモ、オリバー・プラット以下の特殊部隊チームと、
客室内で、なんとかコミュニケーションを取り合い、奪還作戦に協力するキャビンアテンダント役を、まだブレイクする前のハル・ベリーが演じ、
危機的な状況をなんとか打破しようとする気丈なキャラクターで、物語を盛り上げていきます。
今、現在で振り返ってみると、奇跡のような豪華キャストの共演が実現している本作を監督したのは、編集マンとして多くの作品を編集し、
本作以降は(逃亡者)の続編の(追跡者)、(スタートレック)シリーズの1本(ネメシス/STX)等の監督業へも進出しているスチュアート・ベアードで、
その確かなアクション演出で、最後まで緊迫したアクションシーンを演出しています。
という事で、セガール主演作品ではありませんが、セガールを語る上では絶対に避けて通れない作品ではあり、
しかも正直他のセガール作品よりも楽しめたりする作品となっていますので、セガール好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1996年製作 アメリカ製作 アクション
監督 スチュアート・ベアード 製作 ジョエル・シルバー
出演 カート・ラッセル、スティーヴン・セガール、ジョン・レグイザモ、ハル・ベリー、デビッド・スーシェ
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