【シリーズ作】レプリコーン オリジン(LEPRECHAUN ORIGINS)シリーズ

投稿者: | 2022年11月16日

修行映画! レプリコーン オリジン(LEPRECHAUN ORIGINS)90分

修行度 🔥🔥🔥●●●●●●●

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、あのB級感満載で緩めのファンタジーホラーだった作品を、まさかのハード系のモンスターホラーへと路線変更したリメイク作品です。

それでは、まずはあらすじから、

アイルランドの田舎町を旅行している2組の若い男女カップル、彼らは、ふと立ち寄ったバーで、現地の住民と出会い、

その住人が所有する、古い山小屋を案内される。

しかし、その小屋の近辺では、有名な忌まわしい伝説が残っていて、その伝説が、単なる言い伝えではなく、現実に基づいた物語であることを身をもって知るのだった!?

ワーウィック・デイヴィスのキャラクターが楽しかった6作目までの流れを完全にシャットアウトして新たなモンスターホラーとして製作した作品になります。

まさかの大リニューアルです。

因みに本作の邦題、配信元によって(レプリコーン オリジン)だったり、(レプリコーン オリジンズ)だったりと、はっきりしません。

どちらでも良いのですが、でも、タイトルなので大事だとも思いますが、、、。

製作はまさかのWWEフィルムズ、という事で、ザ・ロックや(ザ・スーサイドスクワッド)で人気のジョン・シナを輩出したプロレス団体が、

スターレスラー、ディラン・ポスルをレプリコーン役に据えて、新たなホラーストーリーを描いています。

ディラン・ポスル

WWEフィルムズ製作作品は、これまでの(ネバーサレンダー)シリーズや、(シー・ノー・イービル)シリーズ等、

アクションやホラーのジャンルでB級よりではありますが、秀作を多数製作していますので、本シリーズもここへ来てWWE製作という事で、

ハードなアクションホラーを期待しがちですが、これが思っていた以上の肩透かし、というかファンタジーでもなく、

ハードなホラーとしても消化不良、といういつも爽快感のあるハードな路線のWWE作品とは思えないような内容となっています。

まず、主人公達男女のペア二組が、例によってアイルランドの田舎町を訪れ、そこの酒場で出会った現地のおじさんに、面白い場所があると誘われるところから始まります。

で、車に揺られて行ってみると、怪しすぎる山小屋があり、そこで一夜を過ごすことになります。

で、何か正体不明の気配や物音を感じるので、帰ろうとすると、ドアが外から施錠されていて閉じ込められている、という状況が発覚します。

で、怪しい何かに襲われる、、、。

というのが大筋となっています。

簡単に言ってしまうと、(悪魔のいけにえ)のようなストーリーで、襲ってくる対象がレプリコーンになっているだけ、という感じで、

一応内容的にはハードなモンスター系のスラッシャーホラーの雰囲気で進んで行きます。

ただ、ハードか、というとそうでもなく、また、基本はモンスターホラーですが、モンスターであるはずのレプリコーンもなかなか登場しません。

その上、メインの登場人物は基本は4人と少な目ですので、ホラー映画の見せ場とも言える惨殺シーンも当然少な目で、しかも思いのほかあっさり目だったり、

レプリコーンに関係なく勘違いで命を落とすメンバーもいたり、とホラー映画で一番盛り上がるはずのシーンが全然盛り上がらない、という展開が続いてしまいます。

さらに、やっと登場したレプリコーンは、まさかのC級エイリアンのような容姿、という本気なのか意図的にスカしているのか判断できないような期待の裏切り方を何度も挿入してきます。

そのレプリコーンの描写の仕方も、やたらと焦点をぼかしたり、レプリコーン目線で画像を加工したり、カット割りを多投したり、カメラをぶらしたり、

と、とにかく思いつく事は全てやっている感じですが、結果的に全てストレスが溜まるような描写の連続となっています。

ただただ、見づらい!

C級モンスターと戦う少数精鋭メンバー

全然はっきり映らないので、はっきり言って、そのレプリコーンを演じているのがディラン・ポスルだろうと、誰だろと判別できなぐらいに映りません。

勿論、本作ではワーウィック・デイヴィスのような小悪魔的なキャラクター付けが無いどころか、言葉も話せないような野獣系モンスターなので、

金貨を返す、返さない、等の作品を面白くしていた要素は全て無くなってしまっていますので、ただただ野獣から逃げるだけの物語となっています。

四葉のクローバーを怖がっていた頃が懐かしいです。

一応、山小屋にわざわざレプリコーンの伝説について書かれた書籍が親切にも置いてありますので、それがレプリコーンであるという説明はされますが、

主人公達は目的もはっきりせずに、ただただ逃げるばかり、若者達を誘い出し、閉じ込めた現地人は、自分たちが盗んだ金貨の代償を他の犠牲者で払わせるような事を言いますが、

金貨自体を所有している様子も無く、また、レプリコーンも金で加工されたロレックスやピアス等を奪ってはいきますが、

金製部分のみを奪っていくような描写(女子の舌ピアスのピアスだけを指でもぎ取っていっても、舌を引き抜こうとはしない)がありますので、

何故、若者4人がレプリコーンに狙われているかとうかも謎で、若者を差し出せば、金貨を盗んだ設定の現地人が助かる、という理由も説明がないので良く分かりません。

ずっとそんな調子ですので、ファンタジーコメディホラーを現代版で、(悪魔のいけにえ)風にリメイクする!という発想一発で、勢いづいて製作してみたところ、

勢いだけで、深く考えていなかったので、結果的に若者数名が理由もなく襲われ、逃げ回るだけのスカスカホラーになってしまった、という感じではないでしょうか。

という事で、WWEフィルムズらしさ、レプリコーンらしさ、(悪魔のいけにえ)風ハードスラッシャーらしさ、を全く感じる事ができないちょっと残念なリメイクとなっています。

ただ、本作の路線変更を反省したのか、またしても大路線変更を施してまさかの新作が登場します。

作品情報

2014年製作 アメリカ製作 ホラー

監督 ザック・リポフスキー

出演 ディラン・ポスル、ステファニー・ベネット、チィーチ・グラント、ブレンダン・フレッチャー

レプリコーン リターンズ (LEPRECHAUN RETURNS) 92分

おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆

作品紹介

日本劇場未公開

という事で、前作を反省したのか、さらに前作の設定や物語を全く無かった事にして新しく生まれ変わった一作目のリブート作品となります。

それでは、あまずはあらすじから、

女子大生のライラは、入学する大学の所有となったかつて母が暮らしていた一軒家の修復作業に参加していた。

途中怪しい送迎運転手に、その家屋に関して不穏な態度を取られるが、なんとか現地に到着し、仲間とも合流、

修復作業は順調に進んでいたが、ある時、ただならぬ気配をかんじるのだった!?

まさかのここへきて、25年ぶりの1作目の正統続編の登場です!

ハロウィン)や(キャンディマン)等の人気のホラー映画シリーズでお馴染みの【2作目以降は無かった事にする】という流れに沿った、潔いながらも原点回帰的な続編となっています。

本シリーズは2作目以降が、基本的に毎回全てリセットされた状態で継続されてきたシリーズですので、物語を継承する続編は本作が初となっています(日本未公開の5と6は未確認なので、この2作は繋がっていそうな気もしますが、、)。

まさに、レプリコーン・リターンズ

で、その気になる物語ですが、あるアイルランドの田舎町にある廃屋を修復して環境保護施設として復活させる目的でやってきた若き女性4人と男性2人、

しかし、主人公が現地まで送ってもらったドライバーは、その家屋を恐れ出し、何かあれば地下室に逃げるように、と謎の言葉を残して去っていく、

というなかなかの出だしのホラー映画らしい導入となっています。

で、この主人公というのが、まさかの一作目でジェニファー・アニストンが演じていたキャラクターの娘で、

送ってくれたドライバーが、これもまさかの一作目で、ジェニファー・アニストンと共にレプリコーンと戦ったオジー、というファン感涙の本当に物語を継承した続編となっています。

しかも、オジーを演じているのは1作目でもオジーを演じていたマーク・ホルトンが同じ役で再登場する、

というこれ以上ないぐらいにしっかりした続編となっています。

オジーもリターンズ!!

できれば、レプリコーン役のワーウィック・デイヴィスジェニファー・アニストンも復活してもらいたかったところですが、

その後もブレイクして大活躍中のスターを二人も起用するには、流石に予算も追い付かなかったようですが、

本作のようなB級ホラー作品、しかも前作から25年も経過して製作されたような正統続編で、同じキャストが出演して同じ物語を継承している事自体が結構な快挙ではないでしょうか。

あの雰囲気が帰って来た!!

しかも、それだけではなく、本作においてレプリコーンが最初に復活するシーンでは、1作目でオジーが飲み込んだままの最後の一枚の金貨をゲットして腹の中から登場する、

という豪快且つ、放置されていた1作目の設定の引継ぎもしっかりと完了させ、さらに四葉のクローバーが弱点というルールと、

2作目で加えられた鉄が苦手、という設定も復活させて、限りなく原点の魅力を継承、再現させています。

この四葉のクローバー設定は、結構重要で、メンバーの中の酒飲み女子設定も上手く絡めて、クライマックスの攻防にも活かされていきますので、

設定と物語展開が上手くマッチした内容となっています。

さらに新世代での復活という時代性も重視し、レプリコーンがドローンに乗って追いかけてくるシーンや、

まだレプリコーンに脅威を感じていなかったメンバーが、気さくに一緒にスマホで写真を撮る、というユニークなシーンも登場します。

さらに靴職人で、汚れた靴や、散らかっている靴は綺麗にしたくなる、という面白設定も復活していますので、

靴を整理しながら、クロックスは靴とカウントしない、という洒落たシーン等も登場します。

『クロックスは靴じゃねぇ!』

ユニークさは増しているものの、グロさも増強されていて、上空から落ちてくるソーラーパネルで前後に真っ二つに裂ける、

というホラー映画の見せ場である犠牲シーンも、派手に盛り上げていきます。

しかも、これが怒涛の展開の超絶ハイテンションホラーでは決してなく、基本はコメディで、しかもぬる目で、多少眠気を誘う、

という部分までオリジナルの雰囲気を踏襲しています。

ハードでありながらも絶妙にゆるい!

まさにオリジナルのファン感涙のリスペクトぶりが伺える分かっている続編、という感じですが、それもそのはず、

本作を監督したのは、(ファーザーズデイ)や(マンボーグ)、最近では大ヒットした(サイコゴアマン)の監督スティーヴン・コスタンスキという事で、

分かっている人が、製作すれば予算が少なくても、これだけの秀作を製作することができる、という見本のような作品となっています。

特に前作である(レプリコーン オリジン)と比較してみると、その出来具合に雲泥の差があり、これが本当に同じシリーズなのか?というぐらいに

作品間で温度差のあるシリーズとなっています。

因みに本作の製作はSYFYフィルムズという事で、(シャークネード)シリーズや(Xファイル)シリーズ、(V)シリーズ等を製作しているしっかりとした製作会社ですので、

そういう面でも、本作は秀作になるべくしてなった作品と言えるかと思われます。

という事で、ワーウィック・デイヴィスが出演しなくなった新世代シリーズですが、正直(オリジン)は完全な別物ですし、

もっと言うと、それまでのシリーズ(2から6)も関連性がありませんので、特に鑑賞しなくても、1作目とリターンズ(7作目)だけ鑑賞していれば、

本作の良さは十分味わえると思われます。

で、楽しめたようでしたら、2から4(5と6は日本未公開)も鑑賞するという感じが良いのではないでしょうか。

でも、どのような順番でも(オリジン)だけは飛ばしても全く問題ないと思われます。

作品情報

2018年製作 アメリカ製作 ホラー

監督 スティーヴン・コスタンスキ

出演 テイラー・スプライトラー、ぺピ・ソヌーガ、サイ・ベネット、リンデン・ボルコ、マーク・ホルトン

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