カンフー映画としてのおすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ドニー・イェン渾身の監督・主演作品、、、、、、の、(COOL)の資金調達目的で、雇われ監督的に参加する事になった、本家(ドラゴン危機一発)とは、勿論無関係な黒っぽい作品ながらも、一応ユー・ロングアンやアテナ・チュウ等も出演しているカンフーアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、ドニー・イェンが一応、監督・主演したカンフーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
上海のある貧しい村に診療所を開くためにやって来た医師トン・サンと助手のボンは、到着早々に、その村を牛耳るフータウ団の横暴を目にする。
見過ごせない二人は、その争いを止めようとするが、その出来事がきっかけで、ボスのユーとの間に軋轢が生まれてしまう。
その後、街の大きな病院でも医師として勤めるようになったトンは、そこで可憐な女性患者シンと出会い、親密な関係になっていくが、
実はシンは、ユーの大切な妹で、付き合う事には大反対されてしまうのだった。
そんな中、村では、子供の行方不明事件が多発し始める、、、。
監督・アクション指導、そして主人公役で出演もしているのは、(ドラゴン危機一髪‘97)、(COOL)(詳しくはこちら)と、
監督・主演作品を連発していた時期のドニー・イェンで、本作は、(COOL)の撮影資金を調達するために急遽監督と出演を引き受けた作品という事のようで、
そんな、急いでなんとかやり切った感が、見え隠れする作品となっています。
ラスボス役で共演しているのは、(COOL)や(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝アイアンモンキー)等、
度々、ドニーと共演している(天山回廊ザ・シルクロード)(詳しくはこちら)等のユー・ロングアンで、
その身体能力の高さで、ドニーと名勝負を繰り広げています。
で、ユー・ロングアンの妹でドニーと恋仲となるヒロイン役に、(プロジェクトS)(詳しくはこちら)や(チャイニーズオデッセイ)等の
アテナ・チュウが登場し、切ない恋愛ドラマを繰り広げます。
で、医師ドニーの助手役で、(ゴッドギャンブラー ビギンズ)や(キラーズコード)等のチャン・ジンパンが登場し、結構アクションも披露しています。
というスタッフ・キャストで製作した本作の物語は、外国帰りの正義の医師ドニーが、助手ボン(チャン・ジンパン)と共に上海のある貧しい村に診療所を開くためにやってく来るーンから始まります。
しかし、その地域では、黒社会のフータウ団が、かなりの幅を利かせていて、『フータウ団がやって来た!!』という知らせが入ると、
住民は、自宅に引きこもり、戸締りをし、雨戸も閉めて、去るのを待ったり、戦える者は、棒を持って臨戦態勢に入ったり、
という、まるで、嵐や台風などの自然災害レベルの災いの元が深刻な影を落としている事が分かります。
で、ドニーたちが診療所を開く予定の建物に着いた途端に、その洗礼を受けるかのように、フータウ団襲撃に出くわします。
で、そのフータウ団は、スローで歩いてくるために、なかなか村まで到達しませんが、やっと着いた頃には住民も逃げ帰っていて、
逃げずに残っていた残りの住民達に、その村から立ち退くように強引に迫ります。
勿論、立ち退かなければならない理由は無いので、住民達も反発しますが、暴力団なので、暴力で追い出そうとし、現場は大混乱になります。
で、そんな光景を見た血気盛んなボンは、たまらず住民達に加勢し、暴力団と激闘を繰り広げます。
しかし、やはり多勢に無勢で、ピンチに陥ったところを、医師ドニーが颯爽と登場し、暴力団のボス、ユー(ユー・ロングァン)と、その腹心の部下ヤン・イーセクと
ちょっとした激突を繰り広げ、一触即発ななか、グッドタイミングで、警察が取り締まりに来た事で、なんとか争いは終結します。
で、開始数分で、いきなり主人公とラスボスが、顔を合わせて激突する、という10分ぐらいで映画が終わってしまいそうな展開を経て、本編へと突入していきます。
フータウ団の襲撃で、深手を負った住民を治療するため、急遽手術をすることになったドニー医師ですが、
今来たばかりで、
何の設備も無い所で、腹部を切開しての手術をサクッとこなし、
住民と仲良くなったドニー医師は、
フータウ団による被害の事実を把握しますが、過去に同じような悪党とのトラブルに、自身から率先して関わったために、
手を怪我してしまって手術が出来なくなり、結果的に患者が命を落としてしまった、という拭いきれない過去を背負っている事がわかります。
で、争いごとはなんとか避けようとするドニー医師ですが、既に暴力団の暴力を止める、という行為を村について早々にやってしまっているので、
ユー・ロングァンの方はバチバチで、ドニー医師を目の敵にしてきます。
そんな中、ドニーが街にふらりと出かけた時に、露天商のおじさんと、外国人が揉めている現場に遭遇、
英語ができるドニーは仲裁に入り、さらに品物を代わりに弁償するという太っ腹で揉め事を抑えます。
で、その現場を見ていた、病気のために声が出せない女性シン(アテナ・チュウ)は、ドニーの英雄的な態度に一目惚れしてしまいます。
で、数日後、村の近くで、恩師でもある外国人医師が運営している病院を訪ねたドニーは、医師不足という事で、病院でも働く事になります。
診療所を開きつつ、大病院でも手術等を行う医師として勤務する、というかなり忙しい身分ですが、その病院に、
アテナ・チュウが患者として診察にやってくる事で、2人は再会します。
既に面識があり、その時にちょっと意識し合っていた二人が、深い仲になって行くのは時間の問題で、予想通りに急接近して行く事になりますが、
深い仲になったある日、アテナの兄が、実は、暴力団ユー、その人であることが分かります。
さらに、アテナの声が出せない病気は、ドニーの診察では、手術で回復が可能という事で、急遽手術することが決定します。
で、またしても、
何の医療器具も無い殺風景な部屋で、結構な規模の手術が行われ、、、、、、、
、、、、、ている最中に、ドニーの存在と手術の事が発覚してしまい、
まさかの妹の大規模な手術中に、兄がその手術を即刻中止するように、手術室に殴り込む
という、無茶苦茶な大暴力を振るいますが、手術は終了したばかりだったので、なんとか事なきを得ることができます。
で、バチバチなのに、妹の病気を治してもらう、という恩ができたドニーとユー・ロングアンが、微妙な関係に突入する中、
街では子供の誘拐事件が多発し始め、その犯罪を影で操っているのは、、、という流れが、大体の大筋となっています。
ドニーが渾身の監督・主演作、(ドラゴン危機一発‘97)に次ぐ監督作品である(COOL)を撮影中に、その資金不足によって撮影が中断したために、
資金調達目的で、急遽監督・主演する事になったいわくつき作品です。
急遽で、監督・主演というのも凄い事ですが、勿論、そういう経緯で、参加する作品なので、ベストな状況で製作できる作品では無かったようで、
作品自体を鑑賞すると分かりますが、映画の至る所に『ん?』と感じる箇所が目立つ作品となっています。
一番目立つのは、肝心のアクションシーンで、ドニー本人がアクションをしているシーンも勿論ありますが、
スタントマンが他の作品よりも多めに起用されていて、その起用の仕方も、どう見ても別人にしか見えないような、
もしろ、別人に見えてしまう事を気にしていないような起用の仕方が多く、割と顔がはっきりと映り込むようなシーンでも、強引にスタントマンで乗り切る
という、急場しのぎのようなシーンが目立つ作品となっています。
物語展開等も、荒っぽい感じで、結局、ユー・ロングァンは、生粋の悪党なのか、それとも心根は悪人ではないのか良く分からないままで、
誘拐に関するドス黒い行為も、密売っぽいながらも、結局何のためにやっていたのか本当の所は良く分からない感じで、
ふわっとした物語展開のまま、なんとなく激突を迎えてしまう、という、全体的に消化不良感の残る作品となっています。
それでも、流石にドニー作品ではありますので、ドニーらしいかっこ良いアクションシーンもチラホラ登場しますし、
動けるユー・ロングアンとの3回ぐらいある激突や、イケメン起用だと思いきや、意外にキレのあるアクションをこなす、助手役のチャン・ジンパンの活躍や、
存在しているだけで、画面が和むアテナ・チュウの魅力等、しっかりとした見所も存在する作品となっています。
という感じで、ツッコミ所は満載の作品ではありますが、見所もある作品で、なにより、本作のような苦労した作品の制作を経て、
今の宇宙最強ドニー・イエンが存在している、とも言えますので、香港映画好き、ドニー好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、個人的には、恐らくそっち系のゴリ押しキャスティングだと思われますが、ユー・ロングァンの部下役のヤン・イーセク、
他の作品で言う所の、ビリー・チョウやロー・ワイコン等、ボスの最強の右腕的な位置で、堂々とした演技を披露していますが、、、、、
流石に、、、、、
強敵度よりも、、、、
普通のオッサン度が高すぎる!!
作品情報
1998年製作 香港製作 カンフーアクション
監督 ドニー・イェン アクション指導 ドニー・イェン
出演 ドニー・イェン、ユー・ロングァン、アテナ・チュウ、チャン・ジンパン、チョン・ホン、ヤン・イーセク
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