おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
マフィア組織のボスである父親の命を覇権争いで奪われ、自身も重症を負った娘が、人知れず悪を掃討している7人の女武者に救われ、武術を教わって敵討ちに挑む姿を描いた、あだ名が白雪姫というだけで、本家とは無関係なレディースアクション!!


作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、あやかり映画で有名なアサイラム社らしい、こじんまりとしたレディースアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
マフィア組織(四柱)の幹部の一人ヴォイトが何者かによって暗殺された。
遺言状によって、遺産の大部分を受け継ぐ事になった娘のアーニャだったが、不満を抱いた継母のクインが放った刺客によって瀕死の重傷を負ってしまう。
しかし、正体不明の謎の7人の女武者たちによって、アーニャは命を救われ、復讐のための武術も習得して行くのだった。
そして、(四柱)内部の抗争が勃発し、クインが権力を掌握、勢力が広がる中、ついにアーニャと7人の女武者たちは、悪を一掃するために立ち上がるのだった!!

監督は、(マルチバースアルマゲドン)(詳しくはこちら)や(シン・ツイスター)等のアサイラム作品でお馴染みのマイケル・スーで、
本作でも、お手軽感覚のアクションドラマを演出しています。


主人公の白雪姫役は、ドラマシリーズ(Deutsches Haus)や(Tangled Ties & Tipsy Vows)等のフィオナ・ドーンで、微妙なアクションヒロインを演じています。



で、その父親役で、(暴走機関車)等の名作から、アサイラム作品(ザ・メガロドン大怪獣覚醒)(詳しくはこちら)まで、
物凄い出演作品数を誇る名バイプレイヤー、エリック・ロバーツが登場し、速攻で退場していきます。



で、白雪姫に格闘術を指導する女武者役で、(サドンデス)や、ドラマシリーズ(More Than Just Me)等の
サニー・テロンが登場し、アクションとドラマ両方で活躍していきます。



で、エリックの妻役で、アサイラム社作品(エアポート2021)や(トゥームインベイダー)等のジーナ・ビットーリが登場し、主人公を追い込んでいきます。



で、その右腕とも言える部下役で、総合格闘家で(バッドネゴシエーター)(詳しくはこちら)や(アクセレーション)等の映画作品にも出演している
クイントン・ランペイジ・ジャクソンが登場し、主人公達と激闘を演じます。



そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、4人の幹部をボスとして構成されているマフィア組織【四柱】のボスの一人であるヴォイト(エリック・ロバーツ)が、
愛する娘アーニャ(フィオナ・ドーン)に、『父親がドラッグを扱って儲けているので、白雪姫とあだ名されている。』と、
サラっとあやかり要素をクリアしつつ、危険な事を辞めるように懇願するシーンから始まります。

で、もうそろそろまともな商売に鞍替えしようと考えていたエリックが、娘の勢いに困っていると、速攻で闇の暗殺者の襲撃を受けて、、、、、

、、、、、、そのまま、帰らぬ人となってまいます。
始まって2分30秒ほどで、入場と退場を披露するエリックではありますが、一応その後も、回想シーン等で度々登場する事になります。

で、エリックがいなくなった事で、勿論遺産が引き継がれていく事になるのですが、結構な大金を同じ組織の幹部3人に分け、
残りの財産を、全て娘が受け継ぐ事が明らかになった事で、財産目当てで結婚していたエリックの後妻クイン(ジーナ・ビットーリ)の目の色が変わります。



で、跡継ぎのアーニャさえいなければ、全部遺産は自分の物と、決意を決めたクインは、右腕の部下(クイントン・ランペイジ・ジャクソン)に命じ、
遺産相続の権利書にサインしたばかりのアーニャを襲わせて権利書を奪い取り、【四柱】の権利の証である指輪もゲットしてしまいます。


しかし、この時絶命したかに見えたアーニャは、実は人知れず悪を倒している自警団的な組織7人の女武者に命を救われて手厚く介抱され、
さらに、体調が回復してからは、古くから受け継がれているその組織の武術を習得するために秘密の特訓も開始します。



で、そこから暫く時間が経ち、まんまと【四柱】の内部に入り込んだクインは、邪魔者である他の3人ンの幹部たちに刺客を送る事で、内部抗争が勃発します。

そして、クインの野望が益々暴走した事を知ったアーニャは、仲間の7人の女武者と共に、悪党を一掃するために、かつて自身が住んでいた屋敷へと潜入を開始する、、、、、というのが、大体の大筋となっています。


アサイラム社お得意のディズニー製作の実写版(白雪姫)にあやかったレディースアクション作品です。
ただ、同じような内容の廉価版ファンタジー作品ではなく、主人公が白雪姫というあだ名(父親がドラッグで儲けているマフィアだからという、あんまりな由来)の女性で、
7人の仲間と共に悪人の女性と戦う事になる、という設定だけを薄くあやかって(SNOW WHITE AND THE SEVEN SAMURAI)というタイトルだけを真似たかっただけのような現代劇となっています。


ですので、それ以外の部分ではファンタジー的な要素はありませんので、簡単に言ってしまうと現代を舞台にしたオーソドックスなレディース格闘アクションです。

とはいえ、現代を舞台に、戦国時代(多分)から引き継がれている女武者組織の最後の生き残りの7人が主人公と出会うという設定ですので、
ショー・コスギ主演の(ニンジャ)(詳しくはこちら)ぐらいにはファンタジックな要素のある格闘アクション作品とはなっています。

その日本も含めたワールドワイドな設定を、アサイラム的な、物凄く低予算なご近所感覚満載の狭い世界観で描いていますので、
台詞で語られる以上の設定の説明はなく、何故女武者がここで自警団を?とか、何故マフィア相手に戦いを?とか、
普段はどんな生活をしているのか?とか、何をして生計を立てているの?それぞれの家族は?というような様々な疑問は当然のように解けません。


そもそも、
7人しかいないくせに全員の自己紹介がないので、誰が誰なの分からない
上に、
何故か6人しか画面に映っていない事が多い
ので、主人公を入れて7人なのかと錯覚してしまいます。


そうするとタイトルがおかしくなってくるので、結構大事な事だと思われますが、そこがアサイラムクオリティという感じで、
要するに、7、8人の女性戦士が、1人の悪女ボスとボスを守るゴツイ男たちと戦うシーンが描かれればそれで良い、という事なのだと思われます。


アサイラム作品で、ツッコミ所を本当に突っ込んでいると、
日本版ジャケットの一見カッコ良さそうなデザインも、良く見たら主人公の顔が実際のフィオナ・ドーンと全然違う


という事も気になって仕方がありませんので、なんとなく色んな疑問をスルーして、ながら見ででも楽しめれば必要十分かと思われます。





そういう作品ですので、色々と残念ですが、アクションに関しては、他のアサイラム作品よりは格闘アクション等もそれなりにしっかりしていますし、
格闘アクション、ソードアクション、ガンアクション等色んなアクションをミックスする(ジョンウィック)的な流行りのアクションではありますので、
女性がバッタバッタと悪党を倒して行くシーンを楽しむ事ができます。


ただ、結構女性キャストもアクションの出来る人がキャスティングされていますので、自身でのアクションも披露していて楽しめますが、
クライマックスバトルになると見せ場にもならないぐらいのタイミングで、サクサクと退場してしまうのは、動けると分かっているだけにちょっと残念です。


という事で、(白雪姫)とは似ても似つかない内容ですが、普通に女性主人公のB級娯楽アクションとしては、
アサイラム作品のなかでは結構楽しめる部類の作品ではありますので、レディースアクション好きの方や、アサイラム作品好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

あと、こういう作品で、『いくよっ!』という日本人キャスト、鈴木ナリサのナチュラルな日本語が聞けたりするのは、ちょっと嬉しいですね。
刀の殺陣もしっかりと習得しているような動きでしたので、他のハリウッド作品でも活躍して欲しいですね。





作品情報
2024年製作 アメリカ製作 レディースアクション
監督 マイケル・スー
出演 フィオナ・ドーン、ジーナ・ビットーリ、サニー・テロン、クイントン・ランペイジ・ジャクソン、エリック・ロバーツ、鈴木ナリサ


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