おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ゾイドみたいなロボットと、昭和のぱちプラモのようなロボットが、ガチンコ対決をラストの数分だけ展開するフルムーン社製作の特撮ロボ活劇!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、フルムーン社製作の特撮ロボットアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
荒廃した2041年の世界。新開発のロボット【マラス2】の試運転中に、パイロットのドレイクは、ゲリラ活動を進める「セントロ」の動きをキャッチした。
その後、大規模な動きを予測したドレイクだったが、上司は取り合ってはくれず、ドレイクは他の部署へと移動となるのだった。
しかし、その後、アジア同盟の将軍と「セントロ」が結託し、【マラス2】をジャックする事件が発生し、ドレイクは再び戦場へと戻ってくるのだった!?
監督は、(ジュラシックキッズ)や(グーリーズ2)等、多くのB級作品を監督・製作しているアルバート・バンドで、
息子のチャールズ・バンドの監督作品を製作する事が多いですが、本作では監督として活躍しています。
主演のロボパイロット役は、俳優としてよりも、後に監督として(奪還DAKKANアルカトラズ)(詳しくはこちら)や
(トレマーズ コールドヘル)等、B級娯楽作品、特に続編系専門監督として多くの作品を監督していく事になる、
ドン・マイケル・ポールが登場し、ニヤケた表情で、余裕ヒーローを演じています。
で、ヒロイン役で、(死霊のしたたり)や(フロムビヨンド)等、主にB級ホラー作品で活躍しているバーバラ・クランプトンが登場し、主人公とロマンスを繰り広げていきます。
で、ヒロインの親友役で、(エージェント・オブ・シールド)や(ヴェロニカ・マーズ)等のテレビシリーズで活躍している
リサ・リナが登場し、事件に巻き込まれて行きます。
そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、大規模な戦争によって荒廃した近未来、ノース連盟(多分ガンダムで言うところの地球連邦軍のような感じだと思われます)によって新開発された新型ロボット
【マラス2】(武装兵器でありつつ、乗客を乗せた旅客運搬機的な側面も持つ用途がはっきりしないロボ)のテスト運行中(乗客あり)のシーンから始まります。
で、その最中に、自軍陣地内(なのかどうか、設定は良く分かりません、、、)に、敵軍であるセントロ(反乱軍?とにかく設定が良く分かりませんが、
黒い恰好をしているので、恐らく悪党軍団的な意味合いだと思われます)が侵入しているのを発見し、
乗客を乗せていながらも、上司の命令で、交戦状態に入り、【マラス2】の必殺ビームで、敵機である動かない戦車を瞬殺してしまいます。
いきなりの大騒動です。
で、その事が原因で、セントロの大規模な進軍を予感した主人公のドレイク(ドン・マイケル・ポール)は、
上司に進言しますが、全く取り合ってもらえず、口喧嘩の挙句に、ドレイクは自ら部署替えを志願し、さびれた地域で、拳銃握ってセントロ軍を監視する任務に就きます。
で、一方、ドレイクによる試運転の乗客として、予想外の戦闘を経験しながらも、目的地へとやってきたヒロインで考古学者(と本人が言う台詞がありますが、
それらしい描写が無いので実際に何者か良く分かりません、、、)であるリーダ(バーバラ・クランプトン)は、
自らの調べで、ノース連盟が管理している過去の街並みが保存されている地域に、何かの兵器らしきものが隠されているかも?という疑問の答えを求めて、
友人で記者でもあるアニー(リサ・リナ)と共に、過去の街めぐりツアーの観光客に紛れて独自の調査を開始します。
で、ツアー客からなんとなく離れて、2人で無人の建物等を調べていると、なにやら話し声が聞こえて、危険を察知したリーダは、
とりあえずアニーをノース連盟の基地へと返し、持参していた銃を取り出して、声の主を探します。
で、建物を散策していると、侵略計画中のセントロ軍に見つかってしまい、数人の兵に追いかけ回されますが、そこに、、、、、
、、、、、、勿論、ニヤケ顔ヒーロードレイクが颯爽と登場し、ヒロインリーダを救出します。
しかし、その頃、ノース連盟に【マラス2】の威力を視察に来ていたアジア同盟のワー・リー将軍が、【マラス2】に自ら乗り込んで試運転中に反乱を起こし、
悪のセントロ軍と共にノース連盟基地を占拠してしまいます。
で、アニーを含めた軍人市民を人質に取られたドレイクは、リーダが探していた謎の兵器の話を聞き、
地下の施設に保管されていた、【メガ1】を探し出し、自ら乗り込んで、【マラス2】と激闘を展開する!?、、、、、、、、
、、、、、、、というのが、大体の大筋となっています。
現代とは違う完全な未来の物語、という事で、本来なら(機動戦士ガンダム)並みに、色々な説明が必要な世界観の作品ですが、
非常に低予算なフルムーン作品、しかも上映時間が81分しかない作品ですので、世界観を把握するために必要な説明はかなり端折り気味で、
何が起きてそのような世界になってしまったのか?大型ロボットが存在しているのは、普通の出来事なのか?
観光の移動にロボットを使っているけれども、車とか飛行機はないのか?敵として登場するセントロって何者かのか?等、
多くの説明は、
鑑賞している側の想像力で補填する事が必要不可欠な作品
となっています。
ただ、かなり遠い未来の出来事かと思えば、2041年というリアルな時代設定はありますので、その辺は鑑賞している側の想像力を上手く湾曲する必要もありそうです。
そんなスカスカ設定の作品ではありますが、やはり本作の(というかフルムーン作品のほとんどに共通する)一番の魅力としては、
ストップモーション撮影によるコマドリ特撮シーンで、他の作品では醜悪なモンスターや、パペットなモンスターの登場が見せ場となりますが、
本作に関しては生物ではなく、完全な巨大人型ロボット兵器、というリアル感を伴う特撮となっていますので、
他のフルムーン作品とは、少し見せ方の異なる特撮シーンとなっています。
しかも、タイトルで、ロボット同士がバトルを繰り広げる内容だと、完全に売りにしていますので、
他のモンスター系の作品では、登場しそうでしない、現物を見せずに引っ張って、演出によって見せ方を工夫する等の、
誤魔化し系の演出方法も通用しませんので、純粋にロボット同士のバトルを見せる、特殊効果の腕の見せ所が満載の作品となっています。
しかし、低予算作品でそういう真向勝負の特撮作品を製作する、という事で、勿論全編ロボットバトルが描けるはずもなく、
結果的にロボットバトル自体は、後半10分を切ってから、という『やっぱりな!』という感じのバトルとなっています。
バトルシーンに関しては、プラモ感が強いので、ロボットバトルというよりプラモバトルという感じではありますが、
キャストによる、ロボ操縦時での、自ら身体を振動して、コックピットの揺れを演出する、というコントっぽい懐かしいシーンとも相まって、
こじんまりとした味のある特撮プラモバトルが楽しめるようになっています。
という事で、特撮シーンは盛沢山というわけではありませんが、クライマックスは、それなりに楽しめる特撮アクション作品となっていますので、
特撮映画好き、SF映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1993年製作 アメリカ製作 特撮SFアクション
監督 アルバート・バンド 製作・原案 チャールズ・バンド 特殊効果 デビッド・アレン
出演 ドン・マイケル・ポール、バーバラ・クランプトン、リサ・リナ、ダニー・カメコナ、ユウジ・オクモト、J・ダウニング、ピーター・ハスケル
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