バトル・クルーズ(STOWAWAY)94分

投稿者: | 2022年12月9日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

B級アクション女優と化しているルビー・ローズと、ちょいワルおやじフランク・グリロが少しだけ激突する豪華船を舞台にした、緩めのサスペンスアクション!!

作品紹介

2022年11月18日公開

今回ご紹介するのは、ルビー・ローズフランク・グリロが激突するサスペンスアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

父と疎遠になっていたベラの元に、父の親友であり、仕事仲間でもあるエドから、父が他界した知らせが届く。

さらに、父の形見であり、ベラへの遺産として豪華船を所有する事になったベラは、早速現地に駆け付け船を受領するが、

その夜謎の武装集団によって船が占拠されてしまうのだった!?

ジョンウィック2)から(トリプルX再起動)、(ドアマン)(詳しくはこちら)、(ヴァンキッシュ)と着実にB級アクションヒーロー化していっているルビー・ローズと、

コンティニュー)や(スカイライン奪還)等のちょいワルおやじ系のB級アクションヒーロー、または、

ブラックアンドブルー)(詳しくはこちら)や、(バッドチェイサー)(詳しくはこちら)等の極ワル悪役でお馴染みのフランク・グリロが共演したサスペンスアクション作品です。

本作は、セガール作品等で有名なヴォルテージピクチャーズ製作ですので、ある程度の規模と内容が保証されそうですが、

これがなかなかの緩めのサスペンスアクション作品となっています。

内容自体は至ってシンプルで、疎遠だった父親が死去した事で、父親が所有していた豪華船を相続する事になり、

遠く離れた現地に受け取りに行くものの、まだ書類の手続きがあるので、その場は引きあげつつ、浮かれ気分でバーで逆ナンパした男子と、

こっそり夜中に船に忍び込んでいたら、まさかの武装集団の襲撃に合う、

という流れで、船上という限定された空間で、主人公1人VS複数の武装集団と戦うという、言わば、超縮小版(沈黙の戦艦)的なサスペンスアクション作品となっています。

ただ、悪党3人VSルビー1人、という必要最低限以下での敵対構造で、しかも、悪党の内の1人は、嫌々の参加で、

実際にはルビーの味方をしてくれますので、ほとんど2VS2という、それほど脅威を感じないような(沈黙の豪華ボート)になっていきます。

その状況ですので、展開的に(ダイハード)のような、舐めてた相手が実は強かった系の作品や、複数の悪人に女子が単身戦いを挑む系の作品のような、

迫りくる緊迫感や、カウンターパンチ的な爽快感を感じさせてくれるようなお約束展開には全くならずに、ルビー・ローズとにかく大きめの船内をコソコソと逃げ回ります

(沈黙のかくれんぼ)

倒すべき敵が、実質的には2人しかいないので、(ダイハード)や(沈黙の戦艦)のようにバンバン敵をなぎ倒してしまうと、

あっという間に物語が終了してしまいますので、とにかく逃げたり、隠れたりがメインとなっています。

もっというと、敵二人の内一人は、仲間割れで殺されてしまいますので、本当に本来守られるべき女性が、奮起してなんとか悪党をやっつける姿を描く、

というより、悪党からなんとか隠れきろうとする女性の逃げ隠れがメインの作品となっています。

しかも、フランク・グリロは前半と後半しか登場しませんので、散々少人数でかくれんぼサスペンスを展開しておきながら、

参加者が減ったら補充要因的に登場して、最初からそこに居たかのように見せ場を攫っていく、というスペシャルゲストのような扱いとなっています。

ですのでルビー・ローズフランク・グリロの洋上の大バトルを期待して観てしまうと、かなりの肩透かしを食らってしまいます。

これが、ルビー・ローズも元兵士であったり、元特殊工作員であったり等の設定があれば、もう少し盛り上がりそうですが、

敵が元兵士なのに対して、ルビー・ローズはただの元(現役?)不良娘、という雑な設定と外見の華奢ぶりが、途中少しだけある敵兵との格闘アクション展開にも、

何故か善戦してしまうという違和感満載のアクションとなっています。

少女時代のルビー・ローズ(そんなに昔の話ではないのに別人が演じていますので、同じ人物の少女時代とは思えません、、、)

あと、物語には直接関係ありませんが、ルビー・ローズが坊主頭なのに対して、敵の1人もスキンヘッド、そして二人とも黒っぽい上着着用で、

闇夜の船上シーンなんかもあったりして、途中何度となく、どっちの坊主が善で、どっちの丸刈りが悪なのか分からなくなる、

というあいまいさ(良く見れば勿論分かりますが、、、)も、停滞感や緩さ、温さに拍車をかける結果となっています。

個人的には、坊主頭は別としても、このルビー・ローズの細すぎる体型と、特にアクションが優れているわけでもない動作で、

何故アクションヒーローのような役柄を連続で演じているのか、が不思議でなりません。

毎回毎回、絶対勝てそうにもないのに、何故か勝利している、という感じで、個人的にはセガール作品と同じような印象を受けてしまいます。

ただ、セガールは勝てそうになくても、有無を言わせぬ迫力がありますので、敵が恐れを成して自分で勝手に吹っ飛ぶ、という事もありそうですが、

ルビー・ローズにそんな迫力は勿論ありませんので、何故そこまで、アクションヒーローイメージが付いているのか、がずっと謎です。

という事で、そんな華奢なルビー・ローズが、男子をナンパしてお持ち帰りする、という珍しいシーンも登場するサスペンスアクション作品となっていますので、

レディースアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2022年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション

監督 デクラン・ホワイトブルーム

出演 ルビー・ローズ、フランク・グリロ、エマ・マドック、パトリック・シュワルツェネッガー

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