ザ・クライアント依頼人(THE CLIENT)119分

投稿者: | 2020年7月3日

お薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆

ジョン・グリシャム原作、ジョエル・シュマッカー監督、スーザン・サランドン主演、トミー・リー・ジョーンズ共演の豪華傑作法廷サスペンス!!

作品紹介

1994年10月8日公開

今回ご紹介するのは、法廷サスペンスで有名なジョン・グリシャム原作のサスペンス作品です。

それでは、まずはあらすじから、

少年マーク・スウェイ(ブラッド・レンフロ)はある日、弟と森に出かけ、そこでマフィアの秘密を握る悪徳弁護士の自殺の現場に出くわしてしまう。

そこで、止めに入ったマークだったが、あえなく弁護士は拳銃自殺を図ってしまう。

警察に通報後、全国的な報道などりより有名人となったマークだったが、弁護士の死の瞬間に立ち会っているためその死の直前に、マフィアにとって不利な事実を聞いて知っているはずだと裏社会の人間に命を狙われる事になる。

事件についての不利な証言をすれば命の危険があり、証言しなければ警察に疑われる。

追い詰められたマークは、偶然目にした弁護士事務所の広告を頼りに、とある弁護士事務所を訪れるのだった、、。

名作多数、スーザン・サランドン

ジョン・グリシャムお馴染みの法廷サスペンスです。

主演はスーザン・サランドンで、トミー・リー・ジョーンズと法廷で激突するサスペンスをイメージしがちですが、

実際は八方ふさがりのブラッド・レンフロが女性弁護士スーザン・サランドンと協力しながらピンチを切り抜けていく法廷がらみのサスペンス作品でした。

ですので、本作ではトミー・リー・ジョーンズの出演シーンは意外に少なく、スーザン・サランドンブラッド・レンフロががっちりメインで共演している作品となっています。

その3人が3人とも名演技です。

スーザン・サランドンは過去に家族の事でお酒に逃げてしまい、一度人生を挫折しかけて、

そこから奮起して弁護士資格を取って弱者に寄り添う年齢的はいっているけれど、まだまだ弁護士2年目の新米弁護士という役どころ。

トミー・リー・ジョーンズは連戦連勝で街中での食事中に一般人にサインを求められるぐらい有名な検事。

しかも、(逃亡者)などでお得意の上から目線のちょっと嫌味な性格

でも悪人ではない

ブラッド・レンフロは本作がデビューで、まだあどけないですが、幼いながらも背伸びしつつ、隠れてたばこを吸ったりしているが、本当は母親、弟思いの優しい少年という役どころ。

というように、それぞれ役柄にぴったりハマった名演技を披露してくれます。

特に前半、連戦連勝のトミー・リー・ジョーンズが周りの取り巻きと共に、親の許可なくブラッド・レンフロに尋問するファーストコンタクトのシーンが非常に痛快です。

始め完全に子供相手に舐め切っていたトミー・リーが途中から入室してきたスーザン・サランドンに徐々に、しかし確実にノックアウトされていく過程が非常にリアルに演出されています。

監督のジョエル・シュマッカースーザン・サランドントミー・リー・ジョーンズ類まれなる才能が上手くかみ合った名シーンだと思います。

この冒頭から法廷での二人の熱いバトルを期待してしまいましたが、残念ながら本作ではその流れにはならずにブラッド・レンフロがメインの物語となっていきます。

ですので法廷サスペンスを期待している人はここがピークでその後なだらかに下がっていく感想をもってしまうかもしれません。

法廷サスペンスものとして鑑賞すると、少な目の法廷シーンや、マフィアとレンフロの追いかけっこ、割とあっさり目のラストなど少し盛り上がりにかける部分も確かに目立ちます。

しかし、周りを取り巻く状況を含めて、どん底にあった少年とその家族、そしてその少年をたった1ドルの弁護料で弁護を請け負って、

巨大な敵と戦う事で自身の過去と対峙し、立ち直っていく女性弁護士と、虐げられた少年の二人の再生物語と考えると、検事との法廷バトルなどは添え物で十分だと思います。

元弁護士というジョン・グリシャムの経歴から生まれたリアルな原作、

そしてキャスト陣の名演技、監督の名演出と本作に携わっているスタッフ・キャストの才能が集積している良質の傑作法廷がらみサスペンス

となっていますので機会がありましたら是非ご鑑賞ください。

まだ美少年だったころのブラッド・レンフロ

作品情報

1994年製作 アメリカ製作 法廷サスペンス

監督 ジョエル・シュマッカー 原作 ジョン・グリシャム 脚本 アキヴァ・ゴールズマン

出演 スーザン・サランドン、トミー・リー・ジョーンズ、ブラッド・レンフロ

嫌味な検事役が良く似合うトミー・リー・ジョーンズ

スタッフ・キャスト

監督のジョエル・シュマッカーは(セントエルモスファイアー)で注目を浴びた後、ジュリア・ロバーツ主演(愛の選択)、マイケル・ダグラス主演(フォーリングダウン)などの話題作を監督、本作と(バットマンフォーエヴァー)でメジャー監督となった後、ニコラス・ケイジ主演(8mm)や、コリン・ファレル主演(フォーンブース)など多くのエンターテイメント作品を監督している。

主演のスーザン・サランドンは(ロッキーホラーショー)で注目を浴びた後、(イーストウィックの魔女たち)、(テルマ&ルイーズ)など多くの作品に出演しているが、本作で英国アカデミー賞主演女優賞を受賞、その後(デッドマンウォーキング)ではアカデミー賞主演女優賞を受賞している。

検事役で共演のトミー・リー・ジョーンズは(ローリングサンダー)や(ブラックライダー)などB級作品で活躍していたが1992年製作の(沈黙の戦艦)でブレイク後、1993年製作の(逃亡者)でアカデミー賞助演男優賞を受賞。その後は本作と同じジョエル・シュマッカー監督(バットマンフォーエヴァー)、(メンインブラック)シリーズと現在まで続く活躍を見せている。

依頼人役で出演のブラッド・レンフロは本作で主演デビュー後、人気は爆発しその後(マイフレンドフォーエバー)、(スリーパーズ)、(ゴールデンボーイ)と話題作への出演が続いた。

舐めてた女性弁護士にガツンとやられるトミー・リー・ジョーンズ。痛快。

その他の法廷サスペンス作品

ジョングリシャム原作、ジョエル・シュマッカー監督作第1弾(評決のとき)についてはこちら

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