【シリーズ作】インビジブル シリーズ

投稿者: | 2020年7月15日

インビジブル(HOLLOW MAN)112分

お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆

作品情報

2000年製作 アメリカ製作 サスペンスホラー

監督 ポール・バーホーベン 音楽 ジェリー・ゴールドスミス

出演 ケビン・ベーコン、エリザベス・シュー、ジョシュ・ブローリン、キム・ディケンズ、ローナ・ミトラ

あらすじ

天才科学者セバスチャン(ケビン・ベーコン)は国家の極秘プロジェクト「生物の透明化と復元」研究チームのリーダーだった。

チームの功績ですでに透明化は成功していた。

あとは、元の状態に復元する方法を見つけるだけだった。

そんなある日、セバスチャンは画期的な方法を思いつき、動物実験において透明化の復元を成功させる。

そこで、手柄を急いだセバスチャンは、許可なく自身を使った人体実験を強行する。

しかし、その人体透明化という行為は人間の欲望、凶暴性を一気に開放してしまう禁断の行為だった、、。

感想

バイオレンス映画の巨匠、ポール・バーホーベンのSFホラーサスペンスです。

冒頭、開始10分程度で登場人物や、現在置かれている状況などを自然にサラっと説明してしまう手際の良さは流石、といった感じです。

主要登場人物はほぼ研究チームの7人で、この冒頭10分で、キャラクターたちの人物関係や人となりが的確に把握できます。

それと、本作は物語開始前に既に人体の透明化は成功しており、後は、元に復元する方法を見つけるだけ、という思い切った端折り方をしていますので、あとは、本題に入るのみ、というところからスタートします。

ですので、物語の主題はケビン・ベーコンがいかに、凶暴化していき、周りの登場人物がそれに対して、いかに対処するか、という部分がメインとなっています。

その凶暴化に至る過程が非常に丁寧で、極端に自意識過剰なケビン・ベーコンの危うい性格が、ケビン・ベーコンの名演技とポール・バーホーベン監督の名演出で、適度に印象付けられ、後半の凶暴化に向けて上手い具合に引っ張っていかれます。

このケビン・ベーコンの気持ち良いぐらいの自意識過剰ぶりから後半の暴走にかけて、むしろ痛快で逆に応援したくなるぐらいのハマりっぷりです。

本作の成功はポール・バーホーベン監督の名演出もさることながら、このケビン・ベーコンの傍若無人さがあってこそ、ではないでしょうか。

他の俳優が演じていたら全く異質の作品になっていたんじゃないかと思います。

それと、本作には後に大活躍をみせる2人のスターが出演しています。

一人目はジョシュ・ブローリン。

1985年製作の(グーニーズ)のメンバーの一人として注目され、色々な作品の端役で活躍した後に2007年製作(ノーカントリー)あたりから徐々に頭角を現し、2008年のオリバー・ストーン監督の(ブッシュ)のタイトルロール役で一気にメジャーとなり、同年製作(ミルク)、2010年製作の(ウォール・ストリート)、(トゥルー・グリッド)、2012年製作の(メン・イン・ブラック3)、2013年製作(オールド・ボーイ)、2014年製作(シンシティ復讐の女神)、2015年製作の(アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン)と近年数々の名作、話題作に引っ張りだこ、となっています。まさに大器晩成型、中年になって渋みが増したちょいワルおやじ、といった感じでしょうか。

もう一人はケビン・ベーコンが日頃から着替えを覗いていた隣人女性役で出演しているローナ・ミトラです。

本作出演後も色々な作品で端役として出演していましたが、2008年製作ニール・マーシャル監督の(ドゥームズデイ)の主役として、いきなり大抜擢され、アクション女優として開眼します。

その翌年には同じようなイメージの大作(アンダーワールドビギンズ)にて主役として活躍しています。

その後の活躍があまりないようですが、本作でのちょっとしたお色気要因から、メジャー大作の主演作を2本残すほどに大活躍しているわけですから、本作出演シーンはまさにお宝映像ではないでしょうか。

という事で、本作は演出面、演技面、そしてお宝映像的にも観る価値のある作品となっています。

インビジブル2(HOLLOW MAN2)91分

お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

作品情報

2006年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション

監督 クラウディオ・ファエ 製作総指揮 ポール・バーホーベン

出演 ピーター・ファシネリ、ローラ・レーガン、クリスチャン・スレーター

あらすじ

ある実験を行っていた研究所の博士がパーティ会場で惨殺される事件が起こる。

捜査に当たったターナー刑事(ピーター・ファシネリ)はその事件の関係者であるマギー博士(ローラ・レーガン)が次の標的だと確信し、警護に当たる。

そして、忍び寄る影が近づくが、その犯人はターナーの予想を遥かに上回る存在だった!?

感想

一応、インビジブルの正統な続編です。

ポール・バーホーベンも製作総指揮で参加しています。

しかし、本作は米国では劇場公開されないDVDスルー作品で、日本でのみ劇場公開されました。

そのため、大変B級感の漂う作品となっています。

物語も前作からの引継ぎはあまりなく、前作で活躍した研究チームの人体透明化研究は本作の主人公に受け継がれた、という事実が台詞でのみ、サラっと説明されます。

その部分以外で、前作の登場人物が登場したり、同じ研究所が舞台になっていたり、等の繋がりはありません。

ですので、一応、前作を鑑賞しなくても全く問題なく2作目を鑑賞できるようになっています。

予算の都合上、そういう流れになったとは思いますが、せっかくポール・バーホーベンが製作総指揮に参加しているのでもう少し、物語を引き継いで欲しかったところです。

個人的には、本作のようなB級作品は好みですので、その単純なB級アクションとしての物語を楽しめましたが、あの(インビジブル)の第二弾と期待して鑑賞してしまうと期待外れ感は相当あると思います。

ですので、本作は、完全に透明人間の題材を扱った別物語のB級アクションとして割り切って楽しむのが一番かと思います。

因みに、クリスチャン・スレーターは一瞬だけの登場です。

だいたい、予測はできますが、、。

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